本日紹介するのは
観たかったけど、諦めていたタイ映画「ユースフルゴースト」A useful ghost(2026年 タイ)
2026年の春に開業した、山の中の小さな映画館 Cineyama で上映されていたので観てきた
イケメンが掃除機とイチャつくコメディ映画
…だと思っていたら、まんまと監督の作戦に引っかかった
鑑賞後は情報量が多すぎて、頭がパンク状態
スピリチュアル ファンタジー スリラー 社会派 アートフィルム コメディー ホラー映画
でした
解説書のようなボリュームのあるパンフレットも購入できたので、作品の理解を深めることができた
東南アジアで唯一、植民地にならなかったタイ王国
タイを描いた映画としてはハリウッド製作「王様と私」(リメイク版 「アンナと王様」)が最も有名
個人的に好きなタイ映画も多い
マッハ!!!!!シリーズ(2003年〜)
ブンミおじさんの森(2010年)
バッドジーニアス(2017年)
ポップアイ(2017年)
おばあちゃんと僕の約束(2024年)
など
2014年にクーデターが起こり、軍事政権下で立ち上げられたソフトコンテンツを輸出する「5F」政策
2023年以降の民政でも継承されている
700年以上 王族の専制政治であったシャム
世界恐慌の影響で立憲革命が起こり
1932年にタイ王国が誕生した時から現在まで
*** 政治の混乱 → 軍事クーデター → 憲法の破棄・新制定が繰り返されている
まるでジョージ・オーウェルの名著「動物農場」のような国
そういう国であることを、様々なメタファー(暗喩)を駆使して嘆き、批判している “ コメディー映画 “
売れっ子のテレビドラマ脚本家という本業を持っている、ラッチャプーム・ブンバンチャーチョーク監督が、仕事のなくなった コロナ禍に取り掛かかり完成させる
カンヌ映画祭ではグランプリを受賞するも
アカデミー賞で失格作品となったことでも注目を集める
実際には、手続きの不手際だったそうだが
“ 内容が内容なだけに “ 様々な憶測が飛び交う事態に笑
タイ王国の様々な予備知識がないと、理解ができないメタファーがてんこ盛り
説明的なセリフや場面、直接的な描写を必要最小限だけ入れる親切心で “ なんとなく気づかせる “ ところや伏線の巧みさは、さすが売れっ子のテレビドラマ脚本家
しかも、常に笑いを添えて
監督だけでなく、主演女優のタイの国民的女優兼トップモデルであるダビカ・ホーンさんも、自分のキャリアを失うリスクを背負って製作された、タイという国を批判し警鐘を鳴らす、骨太な内容
それをコメディーやファンタジー、おしゃれなアートフィルム表現で、巧みにオブラートに包んでエンターテイメントに昇華させている
これこそが、映画の仕事だと 最初に頭に浮かんだ感想
そして、これほど “ 自国や自国民を痛烈に批判 “ している作品を、海外に向けて輸出するだけでなく、国内公開でも圧力をかけることのない 現在のタイ王国に、未来を感じた作品
素敵な場所で、良質な作品を観ることができました
〒402-0054 山梨県都留市田原3-2-26
都留文科大学すぐ近く
くいものBar The Twisted Wheel











