本日、紹介するのは
『ポップ・アイ』
■あらすじ
かつては建築家として名を馳せた主人公
今では会社で居場所も無くなり、妻にも相手にされず居場所がない
ある日、路上で幼い時に飼っていた象ポパイを偶然にも見つけ、2人の故郷を目指して長い長い旅をはじめる
■若手女性監督の長編デビュー作
1981年シンガポール生まれのカーステン・タン監督が脚本執筆
ニューヨークを活動拠点に、ジョルジオ・アルマーニのCMなども担当
この映画はサンダンス国際映画祭など、世界各国の映画祭で数多く受賞
国際的に注目の若手監督のひとりとして期待されている
■女性ならでは、女性らしからぬ、女性だからできる 演出
全編通して、主人公の性のコンプレックスが描かれています、しかも全てのネタがコミカルに
男性的には笑いごとではないですけれど
日本で言う昭和歌謡のようなBGMの効果もあって、そのコンプレックスが、可笑し悲しいなんとも言えない空気感
(性に関する場面では必ず)少し引いたカメラアングルで(客観的に観た)滑稽さ、惨めさを入れてきます
男性監督はこういう描き方はやらないし、できない
強い男性の象徴である「ポパイ POPEYE」というのも、そういうことなのかも知れません
※POPEYEという表記が使用できなかったので、タイトルがポップ・アイ POP AYEになったそうです
■舞台がタイだから成立する映画
ロードムービーは、道中で出逢う人々の群像劇
この映画にも様々な、タイならではの事情を抱えた人々が登場します
笑えるような笑えないような、みんな笑顔で優しいけれど、それぞれに悲しみを抱えています
観光名所的なところは何も出てこなくて、ただただ田舎道を象と中年のおっさんが歩いていくだけの映画
タイじゃないと起きない可笑しくて、悲しいエピソード満載
■推薦したいけれど
映画館で観て「この映画大好き!!」が最初の感想でした
面白いとか、感動とか、良くできているとかではなく
ただ、ただ
理屈抜きに大好き!!
という感想
※ロードムービーなら、デビッド・リンチ監督の『ストレイト・ストーリー』やアキ・カウリスマキ監督の『愛しのタチアナ』がもともと好きで、ポップ・アイは空気感が似ている作品だからかな?
万人が観て面白い映画ではないかもしれませんが、映画が好きな人は、この空気感には触れて良いと思います
無事に日本国内版のソフトも発売されたのが、本当に嬉しかったです
ポニーキャニオン様ありがとうございます
■YOUTUBE
※YOUTUBEに監督インタビュー沢山あります
■スタッフ
監督・脚本 カーステン・タン
製作 ライ・ウェイジー
製作総指揮 アンソニー・チェン
撮影 チャナーナン・チョートルンロート
キャスト
タネート・ワラークンヌクロ(タナー)
ペンパック・シリクン(ポー)
チャイワット・カムディ(ディー)
ユコントーン・スックキッジャー(ジェニー)
ナロン・ポンパープ(ピーク)
(↓アマゾンで購入できます)
『ポップ・アイ』
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