さて、リーガエスパニョーラ第16節、バルセロナ×アトレティコ・マドリードがカンプノウにて行われましたよ。
現在リーガでは首位バルセロナを追走する、2位というポジションにつけているアトレティコ。シメオネ監督のもとでファルカオが絶賛覚醒中で、前節には1人で5得点を取る大活躍。絶好調のファルカオを相手にバルサの守備陣がどのように対応できるのか、注目です。
バルセロナの先発は、
GK:バルデス
DF:アルバ、プジョル、ピケ、アドリアーノ
MF:ブスケツ、シャビ、イニエスタ
FW:アレクシス、メッシ、ペドロ
となりました。
開始直後、アトレティコは慎重な立ち上がり。まずは守備からという堅実な姿勢でした。バルセロナはいつも通りショートパスを繋いでいきます。バルセロナも簡単なミスがないので、非常に緊張感のある序盤の攻防となりました。
ただ、序盤のゴールチャンスはアトレティコの方が多かったです。ファルカオの良いポジショニングでのヘディングがポストを叩いたり、速いリスタートから裏へ抜けて1対1までいったりと、決定的なシーンにひやひやさせられましたよ。
すると31分アトレティコ、高い位置でボールを奪うと、パスを受けたファルカオがワントラップでブスケツを振り切り、独走。バルデスとの1対1を軽いループシュートで制します。アトレティコ先制。取るべき人が取りましたね。
しかしその5分後のバルセロナ、イニエスタからサイドチェンジのパスを受けたアドリアーノが中へ切り込み、ミドルシュート。見事な同点ゴール!どんなキーパーでも100%取れないであろう神ミドルでした。
アドリアーノの得点後には、いい流れでポゼッションできるようになったバルセロナは45分、コーナーキックのこぼれ球が流れて来たブスケツ、密集地帯で鬼の様な落ち着きを見せ、1人はずしてシュート。ブスケツは今シーズン初ゴールです!終了間際に逆転しての理想的な折り返しとなりました。
56分バルセロナ、メッシがサンチェスからパスを受けると難なく決めます。「あ、この感じなら取るな。」と、メッシが浮いたトラップをおさめてドリブルを開始してから思いました。そのくらい最近のメッシの得点力を目を見張るものがあります。一瞬空いたのを見逃さないですよね。
74分アレクシスに代えてチアゴ、79分ペドロに代えてビジャが入ります。ビジャがアップを始めたときにはカンプノウはビジャコールが巻き起こりました。
84分アドリアーノに代えてアウベスが入ります。アドリアーノは太ももを抑えていて、怪我が心配なところです。
87分、相手ディフェンスのミスを突いてボールを奪ったメッシが、今日2点目。足が止まっていたアトレティコに対してだめ押しのゴールとなりました。
試合終了、4-1でバルセロナが勝利しました。
バルセロナはこれで2位アトレティコと9ポイント差、今節ホームのベルナベウでエスパニョールと引き分けたレアル・マドリードとは13ポイント差としました。ちなみにモウリーニョは試合後の会見で「リーガの逆転優勝は実質的に不可能」とギブアップ宣言をした模様です。>>モウ批判に四度は呼応せず、マドリーがエスパニョールとドロー
アドリアーノの神ミドル考察。
警戒するべきファルカオに先制されるという嫌な流れを断ち切ったのは、アドリアーノの神ミドルシュートでした。とにかく見事なシュートだったので、アトレティコにとっては思わぬ事故の様な得点だったと感じるかもしれませんが、スーパーゴールを引き寄せたのはアドリアーノの巧さだと思います。
まず、バルセロナは左サイドでポゼッション。片方へ寄せておいて逆サイドというのは定石です。イニエスタが右へ大きくサイドチェンジ。アドリアーノはサイドチェンジのパスだったので、余裕を持ってボールを保持できます。すると当然1枚目のディフェンダーが寄ってきます。そしてその後ろからアトレティコの2枚目のディフェンダーが寄ってきたのを見計らって、2人が重なったところを一気にはずしたのが巧かった。非常に冷静な状況判断だったと思います。
その前のプレーでは2度程だったか、意外と簡単に得点の可能性の低いクロスを上げていたのも、アトレティコディフェンダーの警戒を解いていたとも言えるのではないかと思います。
そういったチーム戦術と、アドリアーノの冷静な状況判断としたたかさから、このスーパーゴールは生まれたのだと思います。運の要素もあるとは思いますが、このゴールはまぎれも無くバルセロナのアドリアーノの実力がもたらしたゴールでした。スゴイぞアドリアーノ!