1817-フランソワ・ボンヴァン | バルビゾンの風

バルビゾンの風

バルビゾン派(バルビゾンは、École de Barbizon)は、
1830年から1870年頃にかけて、フランスで発生した絵画の一派である。
フランスのバルビゾン村やその周辺に画家が滞在や居住し、
自然主義的な風景画や農民画を写実的に描いた。1830年派とも呼ばれる。

【1817-フランソワ・ボンヴァン(1817~1887)】

フランソワ・ボンヴァン(1817~1887)はフランス、
パリの生まれ。
画家であったフランソワ・マリウス・グラネと知り合
い、彼に師事する。
若い頃は、パリ警察の事務員のかたわら絵を描いてい
たと言われている。

1840年代初期には家庭生活をテーマに制作し、シャル
ダン、ル・ナン兄弟、フェルメールなど17世紀絵画
を再評価することに尽力する。

次第にミレーなどに傾倒していき、またクールベと
親しくして写実主義運動に加わった。
1859年頃までには、写実主義的画家の第二世代として
の評価を確立する。

『静物』の絵は、気取らない写実表現で左側の束ねら
れたアスパラに目が行く。
まだ泥のついたままの白アスパラ。
マネの作品にも登場するし、ちょうどこの頃から絵の
モデルに昇格したようだ。
農村により近い感じもする。

サン・ジェルマン・アン・レで亡くなっているが、
パリの街に彼の名前を冠した、「フランソワ・ボンヴ
ァン通り」というのがある。
このあたりに住み、絵の制作をしていたのだろう。
フランスに限らず、ヨーロッパでは人の名前を通りの
表示に使うことが多い。