◆ブーレ

昨日は色々なギタリストの演奏を聴いた。

装飾音。
ギタリストによって装飾音のつけ方がバラバラな曲だとわかった。

あまりに装飾音がくどく、ついていけない演奏もあった。
普通に弾いた方が良いんじゃないの?と思ってしまう。

中でもセゴビア氏の装飾音の歌い回しがシンプルながら説得力があり、グッときた。

そっくり真似したい所だがやめよう。
もっと色々な演奏を聴いて自分の感性で決めていきたい。

◆アルマンド

本家リュートの第一人者の演奏を昨日聴いた。
リュートでホ短調はきついらしく、ヘ短調か何かに移調して弾いていた。

かなりゆったり目のテンポだが丁寧で聴き易く説得力がある。優しい。
一拍目を伸ばす傾向あり。
自分は一拍目を伸ばす弾き方はなるべく避けてきたが、所々で使えばアクセントになり、音楽的に全然違和感がない。
一拍目を伸ばしている最中に次の準備も出来る。

それがふさわしい場面であればどんどん使う事にしよう。

◆ジーグ

sharon isbinという人の演奏を聴く。
全体的に一拍目にアクセントがあり、流れる様な演奏が心地良い。

メロディと低音がはっきり聞こえるのは当然として、後半はアルペジオ風に軽快に弾いた方がいいかもしれない。

中間部は無理に強調する必要がない事はわかった。
曲を通して一番難しく感じる連続下降フレーズをテンポを落として集中練習しています。
(↓に楽譜あり)

曲はこの下降フレーズで一旦落ち着いた後、低音と高音のかけあいによる華やかな上昇フレーズが展開され、絶頂に達します。

この下降フレーズは静かに息を吐きながら一気に駆け下りたい所です。





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楽譜通りでは移動とセーハがかなりきつく、中々音が繋がらないので運指を工夫し、開放弦を絡め、5フレット以下に収まる様に弾く様にしたら全然楽になりました。

楽譜を見ると低音を長く伸ばす必要がないので無理にセーハする必要はないと判断しました。

難しい箇所は勿論これだけではありませんが、とにかく一番の難所が何とかクリア出来そうです。
今日も996ジーグがメインの練習になりました。

弾き易さと音質を考えながら運指を決めていく。

バロックなのであまりギター的な歌い回しをする必要はないのと、左手の負担を軽くしたいので出来る限り開放弦と1弦を使用したい所。
その方が音量も自然に増す。

例によって全セーハを避ける。
セーハしなくて済む所はセーハしない方が確実に音を出せる。
その代わりバレー?人指し指の先で3つの弦をまとめて押さえるのをこの曲では多用する。

運指が決まったら、今弾けるテンポでとにかくミスなく弾いていく練習。
苦手な箇所にさしかかったら更にテンポを落とし、スローダウン。

ミスを最小限に留める事により、苦手意識を脳に植え付けない事が肝心。

いきなりテンポを上げて良い結果は1つも生まれない。
速さは正確さの延長と考える。
精度が増してくれば自然にテンポは上がる。

超スローテンポで弾きながら苦手フレーズだけを抜き出して集中練習。

そうするとゆっくりのテンポながらも、曲をつなげて弾ける様になる。

しばらくはこれを続ける。
◆BWV996 アルマンド

3小節目から4小節目にかけてのセーハが連続する部分が曲を通して一番難しく、中々クリアに音が出せないでいた。

そこで今日は思い切ってこの部分の運指を大きく変えた。

セーハをやめ、開放弦を絡ませる事で難所だったここをやっと切り抜けた。

セーハをやめれば指の運動は大きくなるが、きちんと自分の意思で出したい音が出せる。

やはりセーハというのは元々不自然なテクニックと思わざるを得ない。
クリアな音が出しづらいし、出来れば避けたいものだ。

◆BWV996 ジーグ

楽譜は一応全部頭に入ったが、何しろこの速さの曲では勝手が違う。

まだまだ今弾いているフレーズだけで精一杯という感じ。
次から次へと脳で処理し、指で処理するには相当弾きこまなければならない。

本当に弾きごたえのある素晴らしい曲だと思う。

特に後半のメロディアスな上昇フレーズは感涙ものだ。
しかもその中に高音と低音の掛け合いがあるのだから。
プロの演奏でこの部分を聴くと、高音のメロディと低音のメロディが本当に追い掛けっこをしている様に聴こえる。

そう聴こえる為には当然全ての音をクリアに出せなければならない。
ややこしい運指に負けずに。

今はまだゆっくり音をきちんと出す練習の段階だが、いつか自分もこの掛け合いを流れるように美しく弾きたい。
マイケル・チァップデレインという人の、1986年セゴビアマスタークラスの時の動画を見ました。

そこにはあまりに理不尽な光景の一部始終が映し出されていました(笑)

憧れの神を目の前に緊張の面持ちでアルベニスのマジョルカを弾き始めるマイケル。

対照的に終始不機嫌な顔でそれを聞き、何が気に食わないのか曲の冒頭から何度も弾き直しを命じるセゴビア氏。

そんな事が2・3度繰り返される内、ついにセゴビア氏の堪忍袋の緒が切れ、スペイン語で大声でまくしたて、しまいには「帰れ」のジェスチャー付きでマイケルに退室を命じる。

おとなしくそれに従いギターを持って立ち上がりその場を後にするマイケル。

その怒り方は半端ではない。
まさに烈火の如くである。

そんなにマイケルの演奏が酷いものであったか?

とんでもないです。
情感のこもった、誰が聴いても素晴らしいものでした。
プロの演奏です。
曲の最初の方だけしか弾かせてはもらえませんでしたが。

一体何が御大の逆鱗に触れたのか?

スペイン語なので会話の内容全てはわかりませんが、所々に出てくる「ポルタメント」などのギター用語、セゴビア氏の指のジェスチャー、その後のマイケルのインタビューなどから察するに、マイケルの弾き方、運指が気に食わなかったというのは一目瞭然です。

多分こういう事でしょう。
「君のその弾き方(運指)は何かね?
いつこの私がその様な弾き方をした?
私のマスタークラスで何故私と違う運指をしているのだね。
生意気な小僧だ。出ていけ!」

まあこの様な人はどの世界にもいるのでしょうが。

現在のマイケル氏の事は全く知りませんが、今でもギターへの情熱を失わずに、この経験をバネにきっとどこかで素晴らしい演奏を披露してくれている事を祈ります。