[1日1カクテル647杯目]Bartender sir70
今日から通常運転の方も多いかと思います。
日常の中でちょっと違う発見があると、毎日が楽しくなりますね。
そこで今日ご紹介するのは、スタンダードカクテルをちょっとだけアレンジしたカクテルです。
《ハーフムーン Half moon》
Bartender vol9 Glass69 「ケープホナー」より
レシピ
・ウォッカ30ml
・グレープフルーツジュース60〜90ml
・塩 適量
ふちに塩を半分飾り、そこに氷とウォッカ、グレープフルーツジュースを加え混ぜたら完成です。
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グラスのふちに塩がついているおなじみのカクテル「ソルティドッグ」。
その塩を半分だけにしたのが今日ご紹介するカクテル「ハーフムーン」。
バーでは「ソルティドッグ ハーフムーンスタイル」と言う方が多いかもしれませんね。
「ソルティドッグ」の変化を見ていくと面白いです。
元々「ソルティドッグ」はイギリスで生まれたカクテルです。
その時はウォッカではなく、ジンをベースにしてグレープフルーツジュースの中に「ひとつまみの塩🧂」を入れて使っていました。
船の甲板員の事を、海風にあたり真っ白になりながらデッキを磨くので「ソルティドッグ」と呼び、そこからの命名だそうです。
今でもジンベースのソルティドッグは「ソルティドッグ オールドスタイル」呼ばれバーで作られています。
このカクテルがアメリカに渡ったときに今のスタイルへと変わります。
まずアメリカではジンよりもウォッカの方が好まれていたのでベースが代わります。
「ひとつまみの塩」の分量が分かりづらく入れすぎてしょっぱくなる事が多かったので、グラスのふちに塩をつけて飲み手に調節して飲んでもらうようになりました。
この頃、塩をが無くても良いのではないかと言われるようになり「塩無しのソルティドッグ」を「グレイハウンド」や「テールレスドッグ」という別のカクテルとして仕立てます。
ちなみに、「グレイハウンド」は走るときに尻尾をお尻に挟みながら走り、「テールレスドッグ」はそのまま尻尾の無い犬ですね。
グラスの塩を尻尾に見立てたようですね。
そう思うとソルティドッグはなんだか可愛い💕
さらに日本に渡ります。
日本はアメリカの影響を大きく受けてますので「ソルティドッグ」はウォッカベースでグラスのふちに塩がついています。
そんな中とあるバーテンダーが「塩無しソルティドッグ」のオーダーを受けます。
もちろん作りますが、「カクテル名は❓」と聞かれ「グレイハウンド」や「テールレスドッグ」の名前が出てこなかったそうです。
困ったバーテンダー。
そこで出てきた名前が「ブルドッグ」。
そこから日本では「塩無しソルティドッグ」の事を「ブルドッグ」と呼ぶようになったそうです。
海外では通じないそうです。
(カクテルブックを見ると全く違うラムベースの「ブルドッグ」が掲載されています。)
スタンダードカクテル「ソルティドッグ」。
「ハーフムーン」をはじめ少し違うスタイルで楽しんでみてはいかがでしょうか?
日常にちょっと違うアレンジを加えてみてはいかがでしょうか?
それでは今晩も良いお酒を。
今日も18:00よりお待ちしております。
Bar彩月庵
埼玉県さいたま市大宮区大門町2-25-2
野原ビル3階
Tel 048-782-8558
日曜日定休(連休の時は最終日)