[1日1カクテル340杯目]
今週は「スィッセス」をご紹介してきましたが、今日がスィッセスシリーズも最後です。
まだまだレシピはありますがね。
《スィッセス④ suissesse》
・アブサン1 1/2オンス
・ホワイトクレームドミント1/2オンス
・オージェート(アーモンド)シロップ1/4オンス
・卵白1個分
・牛乳、生クリームを半々にしたもの1/2オンス
→シェーク
元々のレシピはニューオリオンズにある「アルノーズフレンチ75バー」の「クリスハンナ」さんが考案したレシピです。
本来のレシピはアブサンを2種類使っています。
アブサンとミントリキュールの相性はとても良いです。
アブサンとミントリキュールを使った「ペロケ」というカクテルがあります。
今日まで4つのスィッセスをご紹介しましたが、ここでアブサンの歴史を少し。
アブサンはスイスの医師「ピエール・オーディナーレ」がニガヨモギを使い、独自の蒸留を行い作ったのが始まりです。
その後1794年にアンリ・ルイ・ペルノーに売却し、ペルノーが商品化して広まりました。
今でもペルノー社のアブサンは有名です。
アブサンは安いお酒だったので瞬く間に普及した反面、問題も起きてきました。
ニガヨモギに含まれる「ツジョン」という成分が幻覚を見せる効果があるのではないかと言われる様になり、アブサン中毒になり身を滅ぼす人が増えました。
1898年にベルギーの植民地だったコンゴで禁止されたのを皮切りに、20世紀初頭にはスイス、ドイツ、アメリカなどで製造、流通、販売が禁止されました。
ですが、販売を目的としない小さな蒸留所は摘発されなかったようです。
禁止をされている間ににアブサンに似せたお酒としてペルノーやリカール、パスティスが誕生します。
世界的に禁止が広がって行きましたが、スペインなどでは禁止されていません。
日本でもツジョンは添加物として認められていたので、サントリーやモンデ物産などが製造販売していました。
1981年にWHOが基準値(10ppm以下、ビターリキュールは30ppm以下)を設定し世界で段々とアブサンの製造が再開されていきました。
アメリカでは1997年に国内持ち込みの許可。
スイスでも2005年に再開されました。
ちなみに、現在では「ツジョン」によるアブサン中毒に疑問符が出ています。
ツジョンに全く幻覚効果が無いわけではありませんが、ニガヨモギの生草にして数キロ摂取しないと表れないそうです。
安くて、アルコール度数が高いアブサン。
飲みすぎてアブサン中毒というよりも、アルコール中毒な様ですね・・・。
なんでも飲み過ぎ注意です。
それでは今晩も良いお酒を。
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