12月5日(月)6日(火)は店休日、来週のオススメはオールドボトルのドランブイ‼︎ | BAR white L(ホワイトエル)のブログ

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天神橋最南端のBARです。
「身近で温かいオーセンティック」
をコンセプトに下町のbar文化を発信していく所存です。
心地良く背筋を伸ばし、限りなく心に寄り添う。
white Lはそんなお店でありたい。

BAR white L
不定休 18時〜4時
大阪市北区天神橋1-10-9 2F

金曜日の早朝、終業後にドミノピザで予約したテイクアウトを受け取り過去最速のスピードで帰宅。
テレビを付けると「0-1」のスコアが映し出された前半終了間際。
やっぱりな、と落胆を避ける為に期待を捨てダラダラとピザとハイボールを口に運ぶ。
そして後半早々の同点、逆転。
叫んだなぁ。涙が出たなぁ。
泣いた訳じゃなく、涙が出た。
ドーハの悲劇以降全てのワールドカップをリアルタイムで観た世代ですから、溢れるモノがある。
ドイツとスペインに勝ってグループリーグ突破。
親善試合じゃなく、『ワールドカップ』の舞台で強豪国に勝利。しかも逆転で!
明日も歴史を塗り替えてくれると、怖いけど期待しております。
興奮し過ぎて枕詞が止まらない、鈴木です。


明日12月5日(月)と6日(火)は店休日を頂きます。
7日からは今年最後の「オールドボトルの週」!
当店のオールドボトル(主に1980年代以前に流通した様々な洋酒)コレクションから一本、お値打ち価格
で提案させて頂くwhite L伝統企画。
毎月第一週or二週の企画です。

先日、あるお客様のご要望に応える為にオールドのドランブイを抜栓しました。
ティスティングすると言葉を失う程素晴らしくて。
濃密で複雑で深く甘美。
トロミを帯びたオールドリキュールのお手本の様な酒質。
恐らく90年代流通品ですので、当店のコレクションの中では比較的新しい商品なのですが、完璧に近いリキュール。
一年を締めるに相応しいと判断し、今回の御紹介となりました。

是非ストレートで味わって下さい。



ドランブイ(流通年不明・90年代と推測)
¥1300/shot

「ドランブイ」はスコットランド・スカイ島生まれのリキュールで、15年以上熟成されたハイランドシングルモルト中心(この時代は)に約40種のウイスキーをブレンドし、ヒースの花のハチミツや各種ハーブで香り付けた贅沢な酒です。
クラシックカクテルに欠かせないリキュールでもあり世界中のBARで扱われます。

起源はなんと1745年!

スコットランド王族・スチュワート家の一族であるチャールズ・エドワード・スチュワートは王位継承権を巡った戦争に敗れ命からがらフランスへ亡命するのですが、その際彼の身を守り脱出の手助けをしたのがスカイ島の豪族「マッキンノン家」。

チャールズ・エドワードは礼として、王家秘伝の酒のレシピをマッキンノンに伝えたそうな。

その後マッキンノン家の子孫がスコットランド首都エジンバラでその酒を『ドランブイ』と名付け販売し、世界中に広まりました。
先祖の行いが300年後の一族を繁栄させたのです。

ドランブイのボトルには今でも「チャールズ・エドワード・スチュワート」の名が記載されています。

ドランブイは映画カサブランカ等で名を馳せたハリウッドスター「ハンフリーボガード」が愛した酒としても有名。

こんな逸話があります。

ある日ハンフリーボガードの友人がハリウッドのBARに訪れます。
店員に
「最近ボギー(ハンフリーボガードの愛称)は来たかい?」
バーテンダーはドラブイの残量を確認して
「いや、来てないよ。」

うーん、格好良い‼︎

因みに『ドランブイ』とはゲール語で『満足すべきモノ』

特にこの一本は過去の製法で造られ、数十年抜栓されず時を重ねた逸品。

何度か申し上げておりますが、リキュールは開栓せずに数十年保存すると味・香り・粘度が変化します。より濃厚で深く、全てのフレーバーが混ざり合って全く異なるテイストが生まれる。
特にアルコール度数40%を超えるハーブ系リキュールは、とろける様に濃密で官能的。

今年最後のオールドボトル。
絶品のリキュールを御堪能あれ!