「ギムレットには早すぎる」に込められた本当の意味 | BAR white L(ホワイトエル)のブログ

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天神橋最南端のBARです。
「身近で温かいオーセンティック」
をコンセプトに下町のbar文化を発信していく所存です。
心地良く背筋を伸ばし、限りなく心に寄り添う。
white Lはそんなお店でありたい。

BAR white L
ほぼ無休 18時〜4時
大阪市北区天神橋1-10-9 2F

皆様こんばんは お疲れ様です



楽しみにしてたRPGの
ゲームをついに入手しました

さっそく主人公の名前を
"おつかれ"にしてみた



王様「おお  よくぞきた  おつかれ」

初対面のワリにすげぇラフな感じ



助けた姫「あっ、ありがとうございます
おかげで助かりました  おつかれ様」

あからさまに脈ナシな態度



村のリーダー「おう皆んな!
この人がしばらく村に滞在する
ことになった おつかれ!」

何となく感じるアウェイ感



やっぱ名前って、大事だなー
源氏名っぽいと言われます  大森一輝です






「ギムレットには早すぎる」

BARのカウンターで一度は
言ってみたいセリフですよね〜

勘違いされがちなのですが、
「ギムレットはあなたにはまだ
早過ぎるよ」という意味ではなく


深ーい友情と悲しみが絡んだ言葉





レイモンド・チャンドラーの代表作
「ロング グッバイ=長いお別れ」に
重要な小道具として登場するギムレット

作中、開いたばかりの静かなBARで
主人公で探偵のマーロウと
依頼人のレノックスがギムレットを
飲みながら友情を育むシーンは
ハードボイルド小説史に残る
名シーンの一つです



レノックスがギムレットのレシピを
語るシーンも また印象的で
彼曰く
「本当のギムレットはジンと
ローズのライムジュースを半分ずつ、
他にはなにも入れないんだ。」

この言葉を軽く聞き流す主人公マーロウ



一見似た者同士の2人ですが
酒にこだわるレノックスと
酒なら何でもいいマーロウ

価値観や人生観の違いを端的かつ
如実に表し、かつその後の2人の
運命をも暗示した名シーン




こういったBARでのシーンは
小説内でもいくつか描かれるの
ですが、最後の一杯は決まって
2人ともギムレット

ギムレットの注文が意味するのは
2人にとっての「また明日な。」



しかしある事件をきっかけに
2人は永遠の別れを強いられます

最後の会話の場は
やはりいつものBAR

名残惜しさを押し殺し、
主人公マーロウがギムレットを注文
そこで出たレノックスのセリフが
あの
「ギムレットには早すぎる」


「お前には早すぎる」ではなく
「まだお前とは別れたくない」
という意味がこもるセリフ



彼らにとって
ギムレット=また明日な なのですから

訳あってこの別れが永遠の
別れになってしまうのですから




とまあ本当の意味はこんなところ
ざっくりあらすじを紹介しましたが
ご興味ある方はぜひ
小説「ロング グッバイ=長いお別れ」
読んでみてください(`・∀・´)