市としての経済評価指標をしっかりと持て!

枚方市議会議員 ばんしょう映仁です。

 9月27日(月)、枚方市議会は、令和3年9月定例月議会の第6日、令和3年度補正予算案が審議されました。私の質疑をまとめました。

 

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何を訴えたかったのか、その内容の要旨をお伝えします。

 

観光を活用した地域経済の活性化事業について

 

今回の予算概要

観光を活用した地域経済の活性化事業費:6,000万円(市→地方創生補助金を充てる予定)

アフターコロナや大阪・関西万博を見据え、市の花「菊」をテーマに、「菊人形」をはじめ本市観光資源を活用した地域経済の活性化につながる取り組みを実施

●ひらかたパークへの入園料補助(10月中旬〜1月末まで市民の入園料が無料に)

 

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市としての経済評価指標をしっかりと持て!

①ばんしょうの質問

今回の事業は今後の枚方の観光の中心的なものになるのか?

 私からは、今回の「菊」や「七夕」の事業は、枚方の観光として、どのような位置付けにしようとしているのかを聞かせて頂きたい。開業110年を迎えようとしている「ひらかたパーク」さんと枚方の観光を考えていくことは、本市にとってもチャンスと考えてよいと思う。観光にまつわる事業は、既に様々あるが、今回の事業は今後の枚方の観光の中心的なものになるのか?それとも事業が1つ増えるだけなのか?
 また、平成30年3月に策定した「観光施策に関する考え方(枚方市)」を踏まえると基本戦略のどこに当たるのか?

 

 

①市の答弁

未来に向けた継続的な取り組みをひらかたパークとスタートする

 かつて130万人の来園という集客力のあるひらかたパークと連携し、観光による経済の活性化を促すものとして、未来に向けた継続的な取り組みという新たな展開をスタートするものであり、かつて枚方の代名詞でもあった「菊人形」をキーアイテムとすることにより、その話題性と今後の波及効果にも期待している。
 また、「観光施策に関する考え方」の3つの基本戦略に示している①魅力あるコンテンツの創出、②情報発信力の強化、③施策間連携の強化と統一した観光地域づくりの体制確立、これらすべてに当てはまると考えている。

 

②ばんしょうの質問

この事業の投資効果をどのように測ろうとしているのか?
 まず今年度については、補助対象とする事業の中に、ひらかたパーク内にて興行菊人形の再構築を目指した菊人形展を開催し、集客するということを考えているとのことですが、過去に、ひらかたパークで開催していた大規模な「大菊人形展」では、テーマによって集客人数に差があったと聞いています。市が補助する限りは、再び菊人形が本市の観光のキーアイテムとなるために、成功をしてもらいたいと思うが、今年は何をテーマにされるのか?
 また中期的には、この事業は「地域経済の活性化」が目的とされているので、今回の6,000万円という予算は、2025年の大阪・関西万博を契機に十二分に回収できる投資のような事業と考えるが、その投資効果をどのように測ろうとしているのか?

②市の答弁

効果はさらなる交流人口や観光消費額の増加に期待するもの

 まず、ひらかたパークが2005年まで例年興行として実施されてきた「大菊人形展」については、NHK大河ドラマをテーマに多く取り上げてこられて、テーマによっては入場者数に差があったと認識している。今回、補助の対象とする菊人形展のテーマについては、複数場面を設定する大河ドラマのようなものではなく、3場面を想定されていて、それぞれ、平安時代・戦国時代・現在の西洋風ドレスの女性をテーマに構成すると聞いている。また、市の花「菊」の魅力を多くの方々に再認識していただけるよう、プロモーションしていただく予定
 また、今回の事業及びその後の展開においては、まず、集客力とプロモーション力のあるひらかたパークと連携し、今後さらに、商業、文化、スポーツなど様々な事業者が、その連携に加わっていくことにより、周辺地域をはじめ、市内広域に年間を通して、継続的に賑わいが生まれることを目指している
 従って、その効果はさらなる交流人口や観光消費額の増加に期待するものであり、例えば、ひらかたパークの入場者数や枚方宿鍵屋資料館の来館者数等にも表れるとともに、枚方宿をはじめとする周辺エリア等の店舗において、賑わいを実感していただくことでもあると考えている。
 併せて、観光施策の指標で示している「定期利用者数を除いた市内主要駅の4駅(樟葉・枚方市・枚方公園・長尾)の一日の乗降客数にも効果が表れるものと捉えている。

 

 

ばんしょうの視点

長年のノウハウをお持ちの「ひらかたパーク」さんの力に期待したい!

 観光ガイドで「枚方市といえば?」の第1位は「ひらパー」です。「菊」や「七夕」でどれだけ集客し、市域に経済波及効果が生まれるか、今回の説明では、なかなかクッキリとした絵が見えませんでした。しかし今回は、長年のノウハウをお持ちの「ひらかたパーク」さんの力に期待していきたい思います。そこに向けては、本市と京阪さんとの間での中期的な取り決めを早急に進めること。
市としての経済評価指標をしっかりと持て!

 ただ、以前から言っていますが、市としての経済評価指標をしっかりと持って頂きたい市域の経済においては、観光は手段であり、目的ではありません。また私が言うまでもなく、以前からの指標が答弁にありましたが、コロナ禍で見直す必要があるように思います。
 観光にぎわい部の仕事は、成り行きで、結果の確認のできないような仕事とならないで欲しいと要望しました。

 

 

観光についてのこれまでの質問

 

 

 

一人ひとりが笑顔、ひらかた万笑!

 

 今回の「観光を活用した地域経済の活性化事業」について質疑しました。これは「地域経済活性化」のための事業です。観光は目的でなく、手段という考え方。直近ではインバウンドが期待できないところですが、地域経済の伸びしろとして大阪府を中心に考えています。経済の好循環は、一人ひとりの市民の笑顔のために!必要なことだと考えます。今回はひらかたパークさんと連携していくことに期待し、ひらかたパークさんの独特の感性に期待しています。しかし、何度でも言いますが、「市としての経済評価指標をいい加減にしてはいけません。」今回の件もチャンスと捉え、取り組んだ頂きたい。今後も意見提言してまいります。