枚方市議会議員 ばんしょう映仁です。
2021年2月16日、枚方市議会令和3年3月定例月議会を前に、「教育子育て委員協議会」に出席し、発言して参りました。
委員協議会とは、常任委員会の所管区分ごとに構成されており、各定例月議会前に開催される市政に関する重要な事項などを協議するために開催されています。また、「教育子育て委員協議会」の所管は、子どもの育ち見守りセンター、子ども未来部および教育委員会になります。
さて、今回の教育子育て委員協議会の協議案件は12件。これからの枚方の未来の笑顔を創る教育分野です。
どんな議論があったかお伝えします。私の質疑については、後程まとめます。
「子どもを守る条例(案) 」の制定について取り組みについて、「枚方市社会福祉審議会子ども・子育て専門分科会(審議会) 」 から答申を、またパブリックコメントの実施報告。併せて、条例の基本方針である「総合的.継続的.重層的」な支援を一人ひとりの子どもに的確に届けるため、庁内の子どもや家庭の情報を一元的に集約する「子ども見守りシステム」の構築に向けて進めている。
「(仮称)子どもを守る条例」の進捗状況については、審議会の傍聴レポートを作っていますので、こちらでご確認下さい。
「子ども見守りシステム」は、すべての子どもに総合的・継続的・重層的な支援を的確に届けるために、庁内の子どもや家庭の情報を一元的に集約するためのものであり、庁内の既存の業務システムの情報を集約することにより、 これまでシステムを介さず、電話やメール、対面で行われていた情報連携における部署間の伝達の遅滞や漏れを回避し、子どもたちにより早期に的確な支援を届けるとともに、 さらには予防的支援の充実につなげていくものとされています。
私としてもブログにもまとめています。
各委員の質疑・意見(要旨)
- 条例
- パブリックコメントにもあったが、「子どもを守る」という名前についてどのように考えてのことか?
⇐ 子ども・子育て専門分科会で「様々な主体が連携し、様々な事柄から子どもを守るという内容になっている」とのことでこのままで行くことが決まった - 「保護者の役割」について、周りに頼っていいということをもっと強く伝えるもとのすべき
- パブリックコメントにもあったが、「子どもを守る」という名前についてどのように考えてのことか?
- 子ども見守りシステム
- システムを作ってデータ分析してアラートを出して子どもを守る。理念としては理解できなくもないが、具体的な計画は?
⇐ 現状でも気になる状況などを把握すれば、アプローチなど行っている。データ分析していく具体的な計画は今は時期を定めていないが、早期に進めていきたい - 学力、体力の変化も重要
- 情報管理の徹底をお願いしたい
- 具体的な相談スタンスとして「あなたのことは調べてますよ」ということで信頼関係が築けるか?
⇐ ソーシャルワークの専門性を更に深めたい。臨床心理士などを確保と人材育成に努めたい
- システムを作ってデータ分析してアラートを出して子どもを守る。理念としては理解できなくもないが、具体的な計画は?
- 広報・周知
- 市の姿勢を広く市民に示すとされているが、具体的にどのように広報してくのか?
⇐ 広報やホームページ、SNS、リーフレット等、様々な媒体を活用して条例を周知したい。子ども見守りシステムについても、情報を集約する目的や必要性について、条例の周知とあわせて行っていきたい
- 市の姿勢を広く市民に示すとされているが、具体的にどのように広報してくのか?
枚方市内のひとり親を対象としたアンケートでは、養育費が確保できていないとする世帯が、母子家庭で66.8%、父子家庭で86.0%となっている。雇用が不安定なひとり親家庭の暮らしを支援し、自立につなげる。
養育費の取り決めに至るまで、諸手続きをサポートする。
- 月1回の弁護士配置
- 公証役場・家庭裁判所への諸手続きのサポート
- 調停申し立て、公証人手数料などの補助(補助上限額3万円)
養育費の取り決めに基づく支払い不履行への受け取りをサポートする。
- 養育費保証会社と結ぶ保証契約金を補助(補助上限額5万円<要件あり>)
- 保証会社からの督促・取り立て、不履行時の立て替え
各委員の質疑・意見(要旨)
- 広く周知をお願いしたい
- 離婚に至らないような支援も必要
枚方市では、いわゆる潜在的な待機児童を含めた通年での待機児童解消を図るため、保育所等の入所定員の拡大を図るなど、様々な取り組みを進めている。
2021年度当初には50人の定員増、2022年度当初では40人の定員増を行う予定。今後も、引き続き増加が見込まれる保育需要及び育児休業明けや転入など年度途中の保育需要に対応する必要がある。
なお、本市が解消を目指す待機児童については、例えば、特定の施設を希望し近隣に入所できる施設があっても入所を希望しないなどの「私的な理由」で待機となる児童を除くこととする。
2021年度当初から、一時預かり事業を実施する私立保育所(園)において、同事業の利用児童が定員に達していない場合に、認可保育所等への入所が決まるまでの間、保育の必要性が高い待機児童を定期的に預かる「就労応援型預かり保育」を実施する。
- 実施施設:一時預かり事業実施施設 12施設
内訳:北部)2、中部)3、南部)4、東部)3 - 定員:各施設3名程度
- 開所時間:7〜19時
- 利用対象者 :認可保育所(園)等の待機児童で、保育の必要性の高い児童。ただし、特定の施設のみを希望する者を除く。入所申込みをしている保育所等に入所ができるまでの間とする。
各委員の質疑(要旨)
- 誰が、どういう基準で利用者を決定されるのか?
⇐ 現時点では月120時間以上の就労をされている方を想定しており、利用要件を満たしている旨の証明を市が発行する予定 - 各施設の定員設定は、特に待機児童の多い1、2歳を受け入れられるようになっているのか?
⇐ 意向調査では、12施設合計の定員の内訳は、0歳児が4人、1・2歳児が21人、3歳児が11人となっている - 「潜在的待機児童」の定義として、「私的な理由」を除くとのこと。「私的な理由」とは?
⇐ 空いている施設でも入所されない方。申込書に第2希望の園を記載されない方もそれなりの人数おられる。 - 「一時預かり事業」そのものが市民に理解されているのか?真の待機児童対策をすべき
⇐ 現在は半分のキャパシティが使用されていない状況でその部分を待機児童対策として活用したい
2021(令和3)年度以降の市立図書館の運営に係る方向性を明らかにする「枚方市立図書館第4次グランドビジョン(案) 」の報告と、これを踏まえた市立図書館の今後の取り組み報告。
基本理念(市立図書館のあるべき姿)
- 図書館は、知の源泉となる図書館資料を収集・保存し、広く市民に提供して、その教養、調査研究、余暇活動などに役立てる社会教育機関である。
- 図書館は、市民のニーズに応えて資料や情報を提供する地域の情報拠点である。
運営方針
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生涯の学びを支え、人と人との交流を創出する図書館
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魅力ある蔵書の充実
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様々な形態の資料の整備と新たな生活様式にも対応した環境整備
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電子書籍の導入やWiFi環境の整備などICTを活用し、コロナ禍後の新たな生活様式に対応
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課題解決支援の推進
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eレファレンスサービスの開始やパスファインダーの作成・配布などセルフレファレンス機能を強化
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本や情報を通じた出会いの場、世代間交流の場の創出
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図書館利用促進の取り組みの推進
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市民の学びや読書などにつなげるなど、さらに居心地の良い空間としての充実を図る
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子どもの読書活動の推進に取り組む図書館
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家庭における乳幼児期からの子どもの読書活動推進
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児童生徒の読書習慣の定着に向けた学校図書館へのさらなる支援
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児童生徒1人1台のタフレット環境を活かした読書活動の推進
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子どもの読書活動および学習活動の発表の場の提供
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子どもの読書活動推進ボランティアの育成・支援
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多様な利用者が利用できる図書館
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全ての人が利用しやすいサービスの充実
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読書バリアフリー法に基づき、障害の有無にかかわらず文字拡大や読み上げ対応ができる電子書籍の導入やマルチメディアDAISYの利用促進などICTを活用したサービスに取り組む
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高齢者サービスの拡充
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多文化・多言語サービスの拡充
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効果的・効率的な運営による魅力的な図書
2021年2月末:3分室閉室(最終日はいずれも2021年2月27日)
3月末:建物所有者への返還(釈尊寺・茄子作分室)
4月以降:東香里分室跡を東香里自治会に無償貸与
自治会による有効活用を開始
2021年4月:3分室周辺への自動車文庫運行開始
各分室近くと隣接する小学校入口にて自動車文庫(ひなぎく号)もしくは、リフト付きワンボックスカー(カワセミ号)による巡回を実施
実質的に週に一度巡回する体制
2017年4月からラポールひらかた1階で行ってきた「市駅前サービススポット」を、2021年4月よりサンプラザ3号館に移転し市民サービスの向上を図る。
各委員の質疑(要旨)
- 満足度調査では、満足・やや満足の割合が平成28年度の60.3%から令和元年度の84.4%に上昇した。84.4%という数字は現実的にはこれ以上ないと思われるが、これだけの満足度を得た要因は?
⇐ 市内7分館の開館時間の拡大、バランスの取れた蔵書構築、児童サービス、図書館の利用が困難な高齢者・障害者へのサービスの拡充など基本的な図書館サービスが充実したことなどが、満足度の上昇につながったと考えている - 図書館の本予約システムへの機能拡充を
- 社会教育の拠点としての図書館を求めたい
枚方市では、2021年2月中に、すべての市立小・中学校在籍児童・生徒へのタブレット端末の配備が完了する。
「枚方市学校教育におけるICT活用の方針」 (令和2年6月策定)に基づいて、本市のめざす教育の全体像やカリキュラム等を「枚方版ICT教育モデル」として示し、児童・生徒の確かな学びを実現させていく。
各委員の質疑(要旨)
- 病気や不登校などの「個人的な理由」も含め。何らかの理由で学校にいけない児童・生徒に、オンライン授業が進められていると聞くが、今回の枚方版ICT教育モデルでは、どのよう記載されているのか?
⇐ 「子どもの学びを絶やさない」ために、学校が臨時休業となった場合でも、「オンライン授業やオンライン家庭学習の充実」により、「子どもたちが学び続けることが可能」となることを記載している。非常変災時を含め、様々な理由で登校できない児童・生徒への学習保障の一助として、タブレット端末を活用したオンライン授業やオンライン家庭学習について対応を進めている - 学校授業以外での活用を更に進めてほしい
今回は12つの案件があり、お昼休みなしで10時からお昼をはさんで14時半まで。みっちり協議することになりました。このブログ記事でも書ききれていない議論もありますが、どの案件も子育て・子育ち・教育に大きく関わるものです。一人ひとりの今も未来も笑顔にしたい!という思いで引き続き取り組んでまいります。