最近読んだ本 その14 | どうもこんにちは 番長です

どうもこんにちは 番長です

本編の重大なネタバレはなしの方向で

みなさんどうもこんばんは!番長です!JPY!

今日は書くことがなくて困ってたんですけど

読んだ本を数えてみたらちょうど5冊読み終わってました

こういうのを僥倖って言うんですねきっと

というわけで今日は最近呼んだ本について書きます


前回は10月25日になってたので

だいたい半月で5冊・・・ペースは落ち着いてる感じでしょうか

お仕事先の人から新しくオススメの作家さんを教えてもらったので

これからちょくちょく名前が出てくるかもしれません

加納朋子さんという作家さんなんですが・・・

今もこの人の小説を読みかけです


今日紹介するのは次の5冊です

・ガラスの麒麟   加納朋子

・館島        東川篤哉

・探偵、暁に走る  東直己

・殺す        西澤保彦

・旧友は春に帰る 東直己

東川さんはやたらと話題なので一度読んでみようと思い選びました

あとはさっき書いたとおりオススメしてもらった加納さん

最近よく読んでる東直己さん

なんかよくわからないけどお気に入りの西澤さんですね

それでは一冊ずつ紹介していきましょうか


・ガラスの麒麟 加納朋子

冒頭からいきなり人が殺される場面から始まります

その殺人事件を背景とした短編連作ミステリですね

こう書くとかなり物騒な感じですが・・・殺人は以降起こりません

各短編では冒頭の事件に関わりのある人物数人を主人公としし

事件によってゆがんでしまった彼らの日常における謎を解いていく形になります

短編連作としてはよくある形なのかもしれませんが

最後の話でこれまでの短編の話が収束されて

背後の大きな謎を解くという感じですね

このあたりがとても巧妙だったという印象です


冒頭で殺されてしまうのは女子高生で

全編を通して登場するいわば探偵役の人物が女子高の養護教諭ということもあり

少女の繊細な心の動きがよく表現されている・・・らしいですが

しかし僕はこれまで女子高生だったことがないので判断しづらいところです

それでも僕が女子高生になれそうもないってことだけはわかりました

僕は楽天家でしかも才能的にも容姿的にも凡人ですからね

高校の保健室なんて入ったことがあるかどうかすら怪しいです


短編の謎はたいていがグロテスクなものなんですが

しかしどの話も基本的にハッピーエンドかそれに準ずる形で終わります

そこに加納さんという人の内面が表れているような気がするんですがどうでしょうか


・館島 東川篤哉

言うまでもないと思いますが

東川さんは本屋大賞を受賞した謎解きはディナーのあとでの作者です

これだけ話題になってるんだからきっと面白いだろうと思って買ってみました


瀬戸内海に浮かぶ島にある変わった建物を舞台に起きる

連続殺人を描いた本格ミステリです

主人公は刑事であり 自然な流れでヒロインの女探偵に振り回されることになります


トリックは大掛りでなかなか面白いですし

登場人物もだれもが動機がありそうな感じで面白いですし

材料はどれもいい感じなんですよね

でも僕にはどうも楽しめませんでした

裏表紙のあらすじにも書いてありますが

コミカルな筆致で描いたという部分がどうも馴染めませんでしたね・・・

人が死んでんねんで!じゃないですけど

コミカルというよりも悪ふざけみたいな印象を持ってしまいました

まぁこのへんは単に好みとかセンスの問題なのかもしれません


・探偵、暁に走る 東直己

ススキノ探偵シリーズの9作目かな?です

このシリーズは映画化でフェアになってたので読み始めたんですが

5作目が品切れ重版未定になってて

それ以降読めてなかったんですよね

でもどうしても読みたくなったので飛ばして買っちゃいました

やっぱり軽いミッシングリンクがありますね


いつものように人脈や手練手管を使って事件を解決する内容ですが

今回は依頼ではなくて友達の敵討ちで動くお話です

最近仲良くなった友達が突然刺されて殺されたというのです

殺人の瞬間を捉えた監視カメラの映像を手がかりに

犯人探しを始める<俺>でしたが

この事件の裏にはやはり大きな闇が広がっていて・・・みたいな感じです


この人の小説はなにがいいのかっていうと

文章のセンスが僕の好みに合ってるっていう感じなんですよね

ときどきコミカルというかユーモアというか・・・

とにかくよくわからない冗談が出てくるときがあるんですが

たまにツボにはまってしまうことがあるくらいです

なにが面白いのかまったくわからないこともありますが

それはそれでやっぱり面白いんですよね


そういう場面が多々出てくるにもかかわらず

<俺>の友達への思いだけは全編を通して感じます

本当にこういう人になりたいと思うんですが・・・

遠すぎて悲しくなるくらいです


・殺す 西澤保彦

このタイトルはすごいと思いました

ストレートどころの話じゃないですよね

猟死の果てっていうタイトルの改題らしいんですが

このタイトルのほうがものすごくインパクトあると思います

文庫の新刊コーナーにはいろんなタイトルの本がありますが

このタイトルを目にしたら思わず手にとってしまいそうですね


内容は・・・とにかく死者の多い小説でした

ある女子高の同じクラスの女生徒が相次いで殺されます

遺体の状況から明らかに同一犯の犯行だとわかりました

しかし同じ学校という以外の共通点がまったく浮かびません

そんなさなかにとある刑事が問題行動を起こします

同僚への暴行で逮捕されてしまうんですが・・・

これがまったく別の事件へと発展します


とにかく事件の異常さが際立ってます

特に問題行動を起こした刑事の心理がとてもこわかったですね

事件の真相もちょっと常識から外れたところにある気がしますし・・・

西澤さんの小説は常識外れな部分が魅力かもしれません


・旧友は春に帰る

ススキノ探偵シリーズの最新作です

過去作に登場したモンローさんが厄介ごとを引っさげて再登場します

突然助けを求めてきた彼女を

<俺>北海道から本州まで逃がしてあげることになりました

しかし厄介ごとはそれで終わらず

むしろ苛烈になったとさえ言える状況でした

その原因はモンローさんから送られてきたと思われる郵便物だったんですが・・・


暁に走るのほうもそうだったんですが

<俺>は死ぬような思いを何度もしてるのに

なんでトラブルを避けようともせずに生きていけるんでしょう

こっちではあと一歩で半殺しの目にあうところでしたし

暁に走るでは糞尿を漏らすくらい死に直面してました

僕があこがれながら絶対になれないと思う理由にはこのへんもありますね


この小説を読んでいて終始思ってたんですが

<俺>とモンローさんはどんな関係だったんでしょうか

<俺>はただの友達だと何度も言ってましたけど

おそらくはそれだけではなかったと思います

少なくともモンローさんにとってはちがったと思うんですよね

下心なしで自分と付き合ってくれる人は<俺>くらいだったということじゃないかと・・・

それは彼女が<俺>に助けを求めてきたところからもわかります


<俺>にとってもたぶん特別な人だったと思うんですが・・・

これは理屈のつけようがありません

僕がそういう印象を持ったというだけの話です


この小説のラストシーンは本当によかったです

女のために人目をはばからず泣けるというのはとてもかっこいいと思いました

たぶん自分がそういう人を目にしたらそんなことは思わないと思うんですけどね

僕は果たしてだれかのために泣くことができるかと思い泣きました

それで少し安心して 安心したらまた泣きました



こんなところでしょうか・・・長くなったなぁ

なんだか最近涙腺が緩くなってる気がしますね

しかしそれだけいい小説だったんだろうと思うことにします


というわけで今日はこのへんにしておきます

明日はアニマス

あさっては俺の屍を越えてゆけの第一印象

そのあとはP4か俺屍って感じでしょうか

明日は貴音さんの回ですね

今のところただのわけのわからないキャラなので

このへんでひとつ魅力をアピールして欲しいです

それじゃあみなさんおやすみなさい!JPB!