今日は「 YO-EN東京・横浜ツアー2019夏」の大一番「YO-ENライブ 第六章 〜昭和歌謡SP.〜」 ( ←クリック!!)の当日。春先に始動したプロジェクトのクライマックス。
僕は午前中から会場の管理と事務仕事で事務所詰め。2階からは最後の練習するYO-ENさんのギターと歌。お互い準備は万端。
昼過ぎからは会場でアンプ、マイクを入れてリハーサル。
まだ、私服にノーメイクなのでおなじみ鉄格子写真で。
15時ころから最終音響チェックと本衣装での最終リハーサル。
徐々に集中を高めていくYO-ENさん。とにかくそれを邪魔をしないのが僕の一番の仕事。自分だけでなく他からのそれも、たとえそれが好意であってもディフェンス。時に非情に時に愛想なく(あ、いつもか)。
開場は16時30分。
直前にYO-ENさんを控室にあげる。条件が許すなら開演前は「スター」の姿が見えないほうがいい。条件が許すなら、ね。幸いにして当ビブリオは隠れる場所だけはふんだんにある。
16時30分開場。門前にならんで待っておられる方も7,8人。
たちまち満席に。5月中に完売したのだから当たり前だけど。
17時開演。YO-ENさん登場。今日は白のドレス姿。
「降臨感」半端ない。場内に「ジワ」が起きる。
僕らカブキ者の方ではこういうのを「ジワ」という。役者の絶妙の演技や挙措に拍手や掛け声でなくその前に漏れる声にならない感嘆のため息、その無数のため息が合わさって場内に音にならないざわめきが「ジワッ」と起きる。それが「ジワ」。
純白のドレス姿のYO-ENさんの登場にギャラリービブリオ場内に「ジワ」が巡った。
簡単なあいさつの後、開演。
前半は比較的に軽やかな曲を10曲。
しっとりとした歌とは対照的にちょっとポンコツ、もとい天然なMCも魅力のひとつ。
僕が「キャンセルがあるたびに不機嫌になる」こともMCで暴露されてしまった。
15分の休憩を挟んで第2部。第2部はヘビーな曲も投入。たとえば「黒の舟歌」、例えばビブリオライブシリーズのきっかけとなった「朝日楼」。
オリジナルも。今日も来場されていたイラストレーター・荒木慎司氏とのコラボMVも話題の「うたうときは」。
早世の詩人・八木重吉の詩に曲をつけたもの。
ユーミンの「晩夏」まで9曲を駆け抜けた。
「今日は本当にありがとうございました~」とペコリを頭を下げてニコヤカにステージを去るYO-ENさん。鳴りやまぬ拍手。当然のアンコール。
ステージ袖に来たYO-ENさんに栓を開けた缶ビールを渡すと、それをグイッと一口飲んでそれを片手に笑顔でステージに戻ってアンコール曲を。中山ラビさんの『わたしが望むのは』。
動画は以前の当ギャラリービブリオのライブの時のもの。この時は今日とは対照的な「さそり」ファッションだった。
この曲にて終了。CDの販売とサイン会。
お隣はYO-ENファンクラブ(未組織。組織が苦手な人ばかりなのでたぶんずっと未組織)宿老、ピンク映画の巨匠・池島ゆたか監督。
CDはYO-ENさんが持ってきた分がなくなってしまい、急遽ビブリオ買取分(将来のプレミア化を狙っての投資)を一時提供した。
そしてビブリオ名物「打ち上げ宴会」。別名、「田舎の法事」、または「山賊の酒盛り」。
澤瀉屋ばりの早変わりでカジュアルなTシャツ姿に変身したYO-ENさんを囲んで。池島監督の乾杯の発声で開演。気さくでオープンマインドなYO-ENさんを囲んでの宴会は楽しい。YO-ENさんを中心にしてなごやかな会話が広がりYO-ENさんの音楽を中心に知らぬ同士の交流が広がる。だから高い参加費払ってシティホテルを会場にした「異業種交流会」なんかに出るよりYO-ENライブ(合計4,000円)のほうがずっといい、は多くの人が言うところ。今日集まったのも、映画監督、会社員、エンジニア、ミュージシャン、実業家、イラストレーター、出版研究家、看護師、編集者、合気道道場主、販売員、プロギャンブラー等々・・。
この宴の主役がYO-ENさんであることは間違いないがもう一つの主役がこのカニ。
数日前にお中元でいただいたものを投入。よく「カニはほじくるのに集中するからカニ宴会は会話が弾まない」はよく言われるところで接待族(するほう)だった僕も現場で何度もその経験をしたが、この宴会に関しては大丈夫と確信して。もちろん大丈夫だった。カニフォークは家族の人数分しかないので1テーブル1本。
これを供しながらかつて故・山口瞳先生が今は亡き「エソラ=キャットフィッシュ」の忘年会にご自宅に届いたカニを提供くださり、それを各テーブルを剥いて回っている姿を思い出した。もう四半世紀以上前。それを今夜は俺がやっていると一人でしみじみ。
そして今日は土用丑の日。さすがに1500円会費ではウナギは出せない。話題の「うなじ楼」もとい「うな次郎」も近所に売っている店がない。
そこでこいつを投入。
タラのすり身を薄く延ばして乾燥させたものに蒲焼風ソースを塗った駄菓子。
こういう小ネタが有効。「罪のない懐かしネタは知らぬ同士が胸襟を開きあうきっかけになる」と接待の先輩に教えてもらったことがある。
23時に閉会。4時間近い長い大宴会(もちろん途中退出は自由)。
皆さんが帰った会場でYO-ENさんとライブの精算と簡単な打ち上げをして最終終了。YO-ENさんの幼少時の思い出の天然トークに笑い転げるうちに日付変更線を越えた。
いいライブを主催できてよかった。いいお客さんにも恵まれたし、なによりもYO-ENという稀有な歌い手と出会えたことで僕のような畑違いの非才なものが多くの人に感動を与えるイベントを連投できている。その僥倖を感謝したい。
次は晩秋に。どうぞお楽しみに。
(写真はお客様のタイムラインから借りました)
会場配布のパンフより。
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ハテナダイアリーの過去記事
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