◆Jaguar Land Rover Hydrogen SUV project
ジャガー・ランドローバー(JLR)は、燃料電池パワートレインを積む大型モデルの開発を目的とした、本格的な水素燃料研究プロジェクトに取り組んでいる。
プロジェクト・ゼウス(Project Zeus)として知られるこの研究が成功すれば、次世代型レンジローバー・イヴォークが登場する頃には、燃料電池技術は生産モデルに使用することも可能となるだろう。そして将来的には、より大きなモデルのゼロエミッション・バージョンとして採用されるようになるわけだ。
同社は現在、ジャガーIペイスに続いて、新型「ジャガーXJ」を含む、いくつかのバッテリー電気自動車(BEV)に取り組んでいる。英国政府が、2035年までに内燃モデルの販売を禁止する計画を立てているため、水素燃料が、パワートレインの1つのオプションとなる可能性があるからだ。
同社のプロダクト・エンジニアリング・チーフのニック・ロジャース氏は、先日のオンラインイベントで、プロジェクト・ゼウスは「非常に重要だ」と説明している。
ロジャース氏は、運転可能な水素燃料電池コンセプトカーを、間もなく発表できるだろうと付け加えている。
「環境への影響を最小限に抑えることのできる、適切な駆動システムを模索しています。素晴らしいサポートを得て、開発と投資を行っており、水素エネルギーは、ラインナップのキーとなることでしょう」とロジャース氏は述べている。
◆大型モデルへの採用を検討
水素パワートレインの技術開発は、まだまだ初期段階であり、基礎研究に重点が置かれている状況だが、プロジェクト・ゼウス初のコンセプト車両は、イヴォーク・サイズのSUVモデルとなる可能性が高い。
また、この技術は、とくにランドローバーの大型モデルへの採用が検討されている。レンジローバー、レンジローバー・スポーツ、およびレンジローバー・ヴェラールは、サイズが大きく、長い航続距離、幅広い用途が求められており、水素燃料にも適している考えられている。
水素パワートレインは、タフなオフロードモデルの人気が高く、BEV向けの充電インフラが限られている国や地域でも、有力な選択肢となる可能性がある。ジャガーもまた、次世代のFペイスを含む、将来のモデルにこのテクノロジーを使用する可能性がある。
ジャガーの生産するモデルは一般的にはランドローバーよりもサイズが小さく、オンロードでの使用領域性が高いため、まだまだバッテリー電気推進システムに、重点が置かれると考えられている。
◆JLRの計画は、BMWのそれに似ている
BMWは、2022年にイヴォークと同等サイズの水素モデルが検討されており、X5ベースの「iハイドロジェン・ネクスト」の限定生産が予定されている。X6とX7をベースにしたより大型の水素モデルもそれに続くようなのだ。
英国での内燃エンジン車両の販売禁止、および他国での同様の計画のため、JLRは、新しいゼロエミッション戦略に取り組まざるを得なくなっている。JLRのラインナップのほとんどは大出力のパワーモデル、車重のある高級モデルとなっている。 重量と航続距離の要件を満たすために、「EV」として開発し直すのは困難極まりなく、とても難しい。
ロジャース氏は、「大型モデルにとって水素エネルギーはとても理想的です。 バッテリーEVでは、クルマが大きくなると、より多くのバッテリーパックが必要となります。 バッテリーパックが増えると当然のごとく重量が増え、それを支えるためにより多くのエネルギーとパーツ、コストが必要となります」 とその難しさを述べている。
↑ ↑ ↑ eddie-k's eco_car blog ↑ ↑ ↑
【 Why Jaguar Land Rover Is Making A Mistake With Hydrogen Fuel Cells の動画はこちら 】
https://www.youtube.com/watch?v=B2RlE1MHyns
【 The History of Jaguar Land Rover の動画はこちら 】
https://www.youtube.com/watch?v=mp7iHOABxUc
ポチって頂けるとやる気がみなぎります