お盆などが近づくと、TVで『散骨』を取り上げる番組が毎年のように繰り返されますが、毎度のことイメージ先行の編集が多いように思います。
確かに、『散骨でえ~わ…』とおっしゃるお客さんは、いるにはいますが、
どなたも、
・どこでも手を合わせてもらえる…
・子供に負担をかけずに済む…
・費用を抑えることが出来る…
などを理由として挙げていらっしゃるかたがほとんどです。
また、散骨を口にする方の共通点が、
『自分の遺骨』についてしか言わないということです。
実はここが大事なポイントなんです。
散骨も選択肢に入れている方はぜひ一度、違う視点でこのことを
考えてみてはいかがでしょうか?
たとえば、
自分にとって一番大切な人を亡くしてしまった場合・・・
あなたは今と同じように散骨を考えますか?
自分の親を、奥さんを、幼い子供を、自分を癒してくれたペットを亡くした時に、
今と同じ思いで散骨を選択できるのでしょうか?
ここで少しでも迷った方は、すこし考え直したほうがいいかもしれません。
つまり、あなたの埋葬を行うのはあなた自身ではないということ…
埋葬は家族に残された、あなたとの思い出を作る最後のシーンであるにも関わらず、あなたの生前の一言が、ご家族の大切な儀式の選択肢を狭めてしまう結果になりかねないことを、今一度よく考えてみてください。
『あなたが大事な家族にしてあげたいことが、
家族があなたにしたいことなのかも知れません。』
ご自身の想いと、ご家族の想いを同じテーブルに乗せて、
皆でじっくりと話し合う機会も必要なのではないでしょうか。
安部 則明