3年生春休みに、娘は、米国の大学院 宇宙物理学研究室に所属し、研究体験をしてきました。
この短期留学は、米国の企業と日本政府の支援で成り立っているため、支援して頂いた米国企業に参加者たちがご挨拶に伺ったことは、以前記事↓にしました。
この企業での質疑応答(英語)のとき、
「質問ありますか?」の言葉に、全員がバッ!と手を上げるところが、この参加者の積極性の凄さを実感したようです。
そして、娘が質問したことは、
「女性が働くに当たって職場で差別を感じるか?もしそれを感じた時、そのときの心の持ち方はどうするのか?」
でした。
すると、女性社員さんはこう答えました。
「この会社は米国の会社で社員教育もしっかりされており感じたことはない、しかし以前勤めていた会社ではそういう差別のようなものがあった。ただ、教育を受けても、その他の様々な差別に関しても、嫌なもんは嫌だという人もいる」
「もし、そういうことがあっても、貴方の周りには必ず味方がいることを忘れないように」
「貴方たちは自由だ。自分の好きなことに、物怖じすることなく、挑戦していって欲しい」
*そのようなニュアンスで、正確な言葉は合ってないかもしれません…汗。
それを聞いて、
娘は感極まって泣いてしまったそう…
***
実は、娘は、過去に他人から言われて、すごく嫌だったことがあり、それを思い出していたようなのです…。
それは、大学入学したばかりの5〜6月の頃、
たまたま側にいた物理男子と、雑談をしていたときのこと。
娘「なんだか、物理の授業、難しいよね」
男子「まあ、女子には物理は向いてないからね、出来なくても仕方ないかも」
娘は 過去に一度もそういうことを言われたことが無い上に、
その頃は、高GPAを目指して必死に勉強していた時期だったので、塩を塗られたようで、より一層、ショックだったのかもしれません…。
きっと、その物理男子は、励ましたつもりだったんでしょうね。良かれと思って言った一言が、実は余計な言葉だった、ことってありますからね…。
私自身も、そういう間違った一言が、一度や二度ならず…いや何度もあった気もします…
そう思うと、私自身の発言までも怖くなってきて…
ちょっと娘に質問してみました…。
私「じゃあ、物理学や天文学に進むにあたって、他人からよく言われることってあるの?」
娘「一番多いのが、物理学科だと言うと、『えっ、物理学なんだ、すごいね!』だね。でも、これは性差の話じゃないし、もし女子が物理学を選択したのが珍しいという意味が含まれていたとしても、全く気にならない。単純に、あっ、ありがとう、って気持ちだよ」
娘「他には、天文学専攻だと伝えると、『俺(私)も宇宙や天文って好きなんだよね、でも、物理ができなくて断念したんだ。好きな道に進むなんて凄いよね』だね。これもめっちゃ多い! でも、これも、ありがとう、という気持ちだよ」
つまりは、性差に関して嫌だった発言は上記の一件のみで、他は全くないということでした。
まあ、なら良かったわあ〜
いやね、私も、もし娘が物理学に進んでいなくて、知り合いが物理学に進んでいたら「すごいね!」って言いそうなんで…
でも、それは言っても大丈夫な言葉だと知り、ホッとしました…。
***
そして、娘は、
その嫌な発言を通して、改めて思ったことがあるようで…
娘曰く、
「ホント女子校で良かったと思う。女子が理系(理工系)に進むことは当たり前の環境で、普通すぎて、そのことについて深く考えたこともなかった」
「でも、世間ではまだまだ女子が理工系、しかも物理学に進むことはマイナーなんだと驚くことがある」
「東京にいたときは、女子が物理学に進むことに関して、誰かが何か言うことって一度もなかった。(学校や予備校等でも)
でも、地方出身の子が、学校の先生に、女子は理系(理工)は不向きだと反対されて文系にした、と聞いたときホント驚いた!」
「理系進学が多い女子校という環境で、ずっと守られた空間にいたんだ、本当に幸せだったんだと、つくづくと感じるよ」
そういや、私自身も、女子が理系(理工系)に進むことって、当たり前すぎて、全く疑問はありませんでした…。
もしや、親自身も環境に溶け込むんでしょうかね…
それから、ふと思ったのは…
娘の友人である仲の良い物理男子たち…
ざっくり20人はいるのかな。
「その物理男子たちからは嫌な発言はないのだろうか?」
上記の発言をした物理男子は友達なんだろうか?(心の声)
と気になり始め、娘に聞いてみたところ、
「仲の良い物理男子たちからは(他の仲の良い男子からも)、嫌な発言をされたことは一度もないよ!皆んな、コミュ力高いんだよ!」
おお、それは良かった。良い人たちに恵まれて有難いです
物理男子がコミュ障というのも偏見かな…汗。