アバラ日記。 -16ページ目

踊。

聞きかえすのも
言いなおすのも
面倒くさい夜は
踊りましょうか

来週には満月が
会いにくるから
ネコとネズミと
お祭りをしよう

私は貴女の手と
貴女は私の手と
軽やかに重ねて
時々足を踏んで

繰り返せば毒が
少しずつ消えて
いつかは本当の
毎日がくるから

踵を鳴らしたら
星が瞬くような
面倒くさい夜は
踊りましょうよ

脆。

積み上げ過ぎたこれが
指の隙間をすり抜けて
ひとつでも墜ちたなら
音を立てて崩れる脆さ

積み過ぎなければとか
もっと強く抑えろとか
隙間に何か詰めろとか
墜ちたからなんだとか

連なる正論の羅列とは
永遠に平行な二本の路
他に術を持たない者は
交わることができない

決壊を繰り返すたびに
また何かをひとつ失う
スカスカの魂は闘いの
諦め方を知らないから

放心した後で繰り返す
同じ道のりを繰り返す
慎重にまた積み上げて
そっと両手で包んだら

今度こそ墜ちるなよと
今度こそ耐えてくれと
脆い魂を宥めすかして
何もなかった顔をする

悲。

死んでしまうのは悲しいね

だけど生きるのも悲しいね

ずっと悲しいままなんだね