【鉱物言葉集】

長野まゆみ『鉱石倶楽部』より

石に関する言葉




長野まゆみ『鉱石倶楽部』
より



氷柱糖【つららとう】


氷柱花(クリスタ)と呼ばれる植物が、凍って石化した

の。糖分が多いほど結晶は透明で、 硝子ガラスものから、乳白色のものまで、種類はまちまちである。


成分としてはほかに乳脂肪も含んでおり、

アイスクリイムや練乳(エバ・ミルク)の原材料ともなる。

水柱花が高山植物のため、高地でしか産出されないが、保存性に優れているので、わりあい手に入りやすい。


透明のものは硬質で、夜行性種族の眼鏡として用いられるほか、精密機械などの振動子(しんどうし)としても重宝である。

また、玻璃(はり)器としても需要が高い。表面に霜花クロッシェの細工をほどこした酒杯は高級品。



〜長野まゆみ『鉱石倶楽部』より〜 





『鉱石倶楽部』は

鉱石(鉱物)をモチーフにしたファンタジー。


「氷柱糖」をはじめ、数々の

架空の鉱石についての解説文が楽しい。 

こんな鉱物があったら…と想像がふくらみます。


水晶等の、実在の鉱物の写真と解説もあります。




写真は炭酸水と琥珀糖。

琥珀糖は日本生まれの和菓子で、

「食べる宝石」と形容されています。