正直者の憂鬱・エ | ラテックスは妄想中

ラテックスは妄想中

暴走ギミな妄想をチラカスBananaです。
甘味世界を目指し オリジナル小説書いてます。
腐 要素 多くなってきちゃいました。苦手な方ご注意ください。

 

 

不要なページが存在する時点で

終わってないか?この教科書

 

って

呟きつつ

 

簡単に

大きな×を書き込んでから

 

チラチラと見ていた

くしゃみの学生に

 

変化ないか?の確認のごとく

 

視線向ければ

 

おや?

 

開き直った?

 

突っ伏してた頭

すっと上げたか

 

体勢の変わった様子が

そこにあって

 

今は

隣の学生の頭で

表情は隠れてる

けど

 

教授の指示された

書き込みチャックの箇所

 

教えてもらって

授業に参加している様子

 

から

 

隣の知人に

ひやかされてる気配は

ない

 

ものの

 

僕が彼の様子

確認できる頃には

ムッと

不機嫌な表情

 

成る程ね

 

あれじゃぁ

誰も からかえないよな

 

納得しつつも

 

チラチラ見てると

一瞬

目があいそうになって

 

慌てて

 

教授に視線戻しながら

 

…あぁあの人だったのか…

 

って程度に

見知った顔の人物

だったこと

確認できたうえで

 

単純に驚いた

 

と言うのも

その学生

結構声は低い方で

 

「…あんなに高い声も出るんだ」

 

って

こそこそと

感想話してる

周辺の雑談からの声に

 

僕もそう思いました

そっと同意しつつ

 

 

…確かあの学生って

 

「…ゲームが得意なミコさんの

 友達だよね?

 一緒に居るの見たような気が…」

 

多分

僕より

 

ミコさんを通じて

エムの方が

話したことあるんじゃない?

って

関係値の人物だったこと

 

それとなく

呟けば

 

珍しく

 

僕の方に向いたエム

 

首を小さく傾けて

 

「…なんの話?」

 

 

僕の

主語ない言葉の

意味が分からないと

 

突っ込まれる

別に

詳しく知りたいから

説明欲しくて

聞いてきた…って

事ではない

…って事は

 

エムの表情見れば

理解できる

授業中だぞって圧にも

まぁそこそこ

怖いモノがあって

 

「…いえ…なんでもないです」

 

ってつい

口籠るくらいには

 

…この話は今じゃないんだ…

 

を諭り

 

授業に集中します

 

って態度

でもって

 

削除指示のあった

簡易の×印

つけた

ページを

ぐりぐり

塗りつぶす勢いで

手を動かし

退屈を紛らわせにかかれば

 

 

「…まって

 ここは重要よ」

 

 

隣から

エムの手が伸びて来て

 

黒塗りOKのページ内の

 

後半2行の

まとめの言葉を

 

丸で囲って

 

「…ここは塗りつぶさないようにね」

 

そんなこと

教授は一言も言ってないぞ?

 

よそ見はしていたけど

マイクを通した声は

それなりに

拾ってたはずの耳

 

こんな付け足すようなコメントは…

 

とか

記憶遡って

首をひねりつつも

 

エムに言われた通り

2行分の文字を残し

 

色塗り感覚で

不要ページの塗りつぶしを

黙々とすすめていれば

 

似たような

やってる同士の発する音

 

紙の上を

鉛筆が往復する音

 

ささやかなBGMのように

教授の講談に花を添えつつ

授業に参加している気持ち高めながら

手を動かし続ければ

 

おおむね

黒く

塗りつぶせた紙面

 

「…これ触ると

 黒いの付くかな?」

 

塗り絵とか

子供の頃の記憶が多少

あるくらいなもんで

 

どうだったっけ?と

独り言で

確認しつつ

紙の隅をつまんで

 

黒光する表面の

つやつやを

眺めていれば

 

 

「…次のページ…

 その裏面の事

 考えてないでしょ?」

 

しれっと

エムが

ペライチの紙ではない事

話題にしたから

 

「あっ…」

 

 

やらかしてるであろう事

思いださされ

 

確認のために

慌てて

ごわついて

重く感じる

ページをめくってみた

 

 

   つづく