正直者の憂鬱・キ | ラテックスは妄想中

ラテックスは妄想中

暴走ギミな妄想をチラカスBananaです。
甘味世界を目指し オリジナル小説書いてます。
腐 要素 多くなってきちゃいました。苦手な方ご注意ください。

 

 

人を好きになって

その相手に取る対応が

個性だとするなら

 

僕は

押せ押せタイプらしく

 

自分に自信があるから

とか

勘違いされがちだけど

 

そうではなくて

 

愛情にもパターン

色々あって

 

愛着ってのもその一つだから

そこを

うまく

自分に向けてもらうにも

まずは

僕の事を

知ってもらう必要があって

 

彼に対する積極性を

自分で解析しつつ

 

断らないで

断らないで

 

心の中で繰り返していれば

 

「…別にいいけど…」

 

トイレから出てきた彼を

取っ捕まえて

 

僕と一緒に居て

 

って お願いに 今

彼の了承を得た

 

ものの

 

…いやそれはまずいだろうと

 

言い出したお願い

聞き入れて貰えて

嬉しんでる一方で

 

噂話を広める役目

自ら志願した軽率さたるや

考えてない後先を前に

 

今更ながら後悔が…

 

「…んじゃぁ

 この辺で待ってるから

 

 トイレ…行って来いよ」

 

出て行く者と

入っていく者とが

遭遇しての現状を

 

彼が促し誘導するの

 

「…いや…いいや」

 

一瞬

自分の向かう先に視線向けるも

排泄欲自体は

まだそんなにって事で

 

それよりも

 

「話があって

 ちょっと言っておかないと…」

 

 

周囲に

今度こそ

 

聞き耳がない事を

窺ってから

 

「…先週の駐輪所での」

 

噂の概要

その伝え方を

あれこれ考え

間誤付く前に

 

発生源と考えて

まず間違いないだろう

シチュエーションの所から

 

一部で

まことしやかになってる

三つ巴の件を

彼の耳に入れようと

 

拒否感抱かれない

単語

選びながら

 

話始めれば

 

 

「…あぁ…知ってる

 なんか ごめんな」

 

すべてを言わずもがなに

収めようとしてか

食い気味に

 

彼の方から謝罪が入って

 

え?ま?

 

と驚きつつ

 

「いやいやいや

 謝るのとか 必要ないから」

 

噂相手の僕を前にして

結構

彼も

エム同様に

飄々としてたから

 

まさか知ってるとか

思わなくて

 

「逆にこっちが“ごめん”だわ」

 

ベクトルの方向が

変だと

自虐も込めつつ

彼に謝れば

 

 

「そもそもさぁ

 俺らが

 謝りあってる状況も

 おかしな話なんだがね」

 

ここもまた

人目のある場所であること

 

それとなく

彼が

周囲に目を向けるしぐさに

あ…とか思いつつ

 

立ち話で

互いの認知を

把握しながら

 

 

…だったら

 

「一緒に居ない方が良いかな?」

 

僕から言いだした

一緒に居よう

説明しようと思ったからで

誤解されたくないからで

決して

僕サイドは

例の噂に

迷惑しているとか

苦情はない訳で

 

なので

 

知ってた…って彼に対して

僕の方に

彼を拘束する理由

無くなった…ものの

 

そうなれば

そうなったで

 

彼の方の意見

…気になる訳で…

 

良い方に考えるなら

僕の呼び止めに

彼が拒否らなかった

時点で

噂に対する

悪い影響は

受けてないと

判断できた…って事かな

 

ポジティブに考える

一方で

 

悪くとらえるなら

そもそも僕に興味ないから

何を言われても気にならない

的な?

 

落ち込みかけるの

フルスイングで消し去りつつ

 

「…誰から聞いたの?」

 

昨日まで休んでたって彼が

 

僕に会う前に

誰かと話してた…って事で

単刀直入に聞けば

 

「昨日SNSメッセージで」

 

彼と僕が出会う切っ掛けだった

同好会に誘ってくれた

 

「先輩かぁ…」

 

世話焼きと言うか

なんというか

 

面白い事に飢えてる

先輩らしい煽り

想像して

 

 

「…聞いていい?

 なんていわれた?」

 

 

三つ巴のベクトルが

ひょっとしたら人によって違うかも?

確認を採れば

 

「…あんたがモテる理由が知りたい的な?」

 

あ…内容的には

同じ噂っぽい

察し

 

ははは…

と空笑いして

 

 

はぁ…と小さく

ため息をついた

 

 

   つづく