正直者の憂鬱・ヨ | ラテックスは妄想中

ラテックスは妄想中

暴走ギミな妄想をチラカスBananaです。
甘味世界を目指し オリジナル小説書いてます。
腐 要素 多くなってきちゃいました。苦手な方ご注意ください。

 

 

伊達に

話しかけやすい…って

 

見ず知らずの女の子に

初めましてのシーンで

言われてる僕じゃない

 

そもそも

人見知りで口下手な

エムの隣に寄り添って

自然な会話をリードしてきたんだ

 

そこそこ

ざっくばらんな雑談で

時間稼ぐくらいのスキル

先天的に持ち得てる

訳で

 

しかも

相手によって

話す速度や量を

調節できる程度には

 

相手を観察して

 

苦痛にさせないよう

沈黙の度合いにも

気を配って…

ての

 

ほぼ

脊髄で出来ちゃう

社交性

 

でもって

 

「…ついて行って大丈夫なら…」

 

 

彼のこの後の予定

はっきり言って

知らないまま

 

待ち合わせて

合流するの

選択肢は潰したかった

 

何故なら

 

彼を待ってる間に

十中八九

雑談相手には

事欠かない状態になって

結局

彼と合流出来た時には

 

皆でアイス食べに行こう

って風に

 

なってる確率が6割強…

 

ならば

 

彼と行動ともにして

 

他人が入って来ないよう

兎に角

彼だけに集中できる

状況作りが必要で

 

だから

 

僕の発案

断らないでくれ

 

強引な発言のわりに

彼の返答

 

だった場合の

それを

に換える方法

 

あれこれ思考しつつ

ほぼ

出たとこ勝負で

 

さぁ行こうか

って

彼を促せば

 

 

僕の懸念も考慮されたのか

 

否も可もないまま

少しの躊躇の後

僕の誘導に

素直に乗っかって

 

歩き出した彼に

 

胸の中で

ガッツポーズ取りつつ

 

ホッと

彼の隣に並んで

 

じゃぁ

何から話そう…

 

思考より先に

口が動く

いつものはったり

 

一言も出ないまま

 

…あれ…れ?

 

自分でも

ちょっと驚きの中

 

10歩以上

 

無言で歩いたところで

 

 

「…なんか ごめん」

 

 

沈黙を破ったのは

彼の方で

 

え?え?え?

なにが?

 

思考停止したままの

僕が

うんともすんとも

応えないでいれば

 

もう一度

 

「ごめん」

 

と小さく呟いた

 

 

なにが?

 

って僕が

口にするより先に

 

「…皆も分かってて

 からかってんだよ

 

 君 

 女の子とのやり取り

 上手いから

 うらやましくて

 

 …どうしても

 友達って感覚だっても

 綺麗な子が相手だと

 ちょっと 違うじゃない?」

 

 

あぁ…ね…

 

彼の言葉に

 

「あぁ…ね…」

 

声に出す

 

 

思ってたより

ピュアな感覚なんだなぁ

って

彼の発言に

 

その辺は十代の最初の方で

あらかた終わってる…って

僕の感覚と

ずれを感じつつ

 

いやだから

なんかいいんだろうなぁ

改めて

彼の

何がいいのか

自分でも分からないから

 

こんな風に

発見していく今が

もどかしくも

むず痒く

 

成る程

2周目に入った…って感覚か?

解析しつつ

 

自分でも

脊髄から出てた発言が

 

思考する脳で

迷子になってる様子

 

…懐かしくて…

 

「大丈夫…じゃないかも

 

 …怒ってはいないけど

 正直 面倒くさかったから」

 

話がある

 

そう言って

彼を

引っ張り出した

…というか

 

逃がすもんかと

付いてきてるんだ

 

ひょっとしなくても

僕の沈黙に

彼がビビった?

 

 

これは好転できるのか?

早速の

滑り出しのミスに

今頃気付いて

 

撤回の方法

思考の3分の1で

算出しつつ

 

残りの容量で

現状の彼のすべてを

記憶し始める

 

 

  つづく