サイブン3/ー12ー | ラテックスは妄想中

ラテックスは妄想中

暴走ギミな妄想をチラカスBananaです。
甘味世界を目指し オリジナル小説書いてます。
腐 要素 多くなってきちゃいました。苦手な方ご注意ください。

 

 

「…こんなこと言うとあれだけど

 

 やっぱチョコは馴染みある味がいい…」

 

贈られるために

 

もしくは

 

自分へのご褒美感覚で

 

購入されるタイプの

 

チョコレート様に対して

 

庶民風情が…って

 

立ち位置で

 

…って思いつつも

 

 

やっぱり

 

甘くあって欲しいデザートとして

 

って思いが

 

あふれ出ちゃって

 

 

「…カカオは香りがね

 

 リラックス効果があるとかで

 

 エステで体に塗るクリームにも

 

 チョコレートの商品があったとか…」

 

 

えぇ…そうなんだ

 

てか

 

エステって…

 

メンズでも脱毛が一般的になってる

 

昨今

 

彼が口にしても

 

違和感ないのも ちょっとどうかと思うけど

 

いや

 

違和感感じる方が

 

どうかしてる…って世の中なんだっけ?

 

等と

 

チョコから離れたところで

 

思考がぐるぐるする中

 

 

「…お子様舌って事なんじゃないの?」

 

 

彼の感想

 

…そうなのかもしれない

 

けど

 

まずいって事ではなくて

 

思ってたのと違う結果に

 

がっかりした…って感じで

 

 

反論の為の意見

 

まとめていれば

 

 

「…じゃぁねぇ…」

 

と 彼

 

箱の中の

 

残り3個のチョコレート

 

 

「…これはね

 

 見た目ビターっぽいけど

 

 比較的 馴染みある系の味だったはず」

 

 

真ん中のチョコ指さしながら

 

勧めてくれる

 

けど

 

 

…なるほど

 

勧める僕に

 

断った彼同様

 

一粒で十分な謎の満足感

 

今 押し寄せてて

 

 

「…いや 僕も一個でいいや…」

 

結局

 

当初

 

甘いもので

 

ブラックの珈琲

 

飲もうって予定が

 

珍しい系の味のおかげで

 

 

食後の珈琲のような感覚

 

体験しつつ

 

 

「…チョコにありがちな

 

 後を引く中毒性は

 

 今のところないけど

 

 この手のチョコが

 

 少数で梱包されてる理由

 

 なんか 分ったような気がする…」

 

 

満足感の出何処は

 

分からないものの

 

 

食べない以上

 

もう御用済み

 

って事で

 

 

持ち帰る為

 

箱に蓋をして

 

片付け始めれば

 

 

「…やっぱ香りなのかなぁ…」

 

 

彼も満足感に対する独自の原因解明

 

脳内でしていたか

 

 

自分で煎れた珈琲に口をつけつつ

 

くんくんと

 

鼻を鳴らす所作で

 

自分の中に残る

 

アロマ的カカオの香り

 

探りながら

 

 

「…珈琲にシナモンって合うよねぇ」

 

さっき

 

僕の食べたチョコ

 

口の中で割ったチョコのコーティング

 

その下から溢れた香辛料の

 

残り香…って事か

 

 

僕の目の前で

 

すぅ…と息を吸った彼

 

 

正直

 

感染症の流行以降

 

こんな風に

 

誰かの香り感じる距離は

 

いけない…って意識

 

働くようになって

 

体が勝手に後退するんだが

 

今は

 

 

「シナモン?八角って言ってなかった?」

 

似て非なるモノって事で

 

彼の発言に

 

チャチャを入れれば

 

 

「…君の…残り香…

 

 そのフレーバーが苦手な人だと

 

 結構 大惨事なレベルじゃない?」

 

と 笑った彼

 

 

 

どうやら

 

僕が口を開ける度に

 

香辛料が彼の鼻を衝くらしい

 

ので

 

僕は再び

 

珈琲を口に流し込んだ

 

 

  つづく