2024年6月22日土曜日。

 東京・上野の国立西洋美術館で開催中の企画展「内藤コレクション写本 — いとも優雅なる中世の小宇宙」と常設展を鑑賞しました。

 

 国立西洋美術館 公式

 

 最近色々忙しく、美術館に行けていませんでした。

 ようやく落ち着いたのを幸いに久しぶりに美術館に行くことにしました。

 と言う事でブクマしてある美術館のサイトを巡りました…が特別展・企画展は今のところ端境期っぽい。

 ならば久しぶりに国立西洋美術館の常設展をがっつり見てくるか、と思い、国立西洋美術館に行くことにしました。

 

 国立西洋美術館に着いたのは11時ごろ。

 

 

 ところが館内に入って初めて私は勘違いに気付きました。

 この企画展は常設展の中で行われている小企画展と勘違いしていたのです(^^;

 ただのマヌケ(笑)

 勘違いした理由は公式サイトを見れば分かると思います。

 いつもの特別展・企画展よりも扱いが小さいように感じたからです(^^;

 

 と言う事でこの企画展「内藤コレクション写本 — いとも優雅なる中世の小宇宙」は常設展を見た後に見ました。

 と言う事情ではありますが、このブログでは企画展・特別展と常設展を一緒に見た時は必ず企画展・特別展を先に書いているので今回もそれに倣う事にし、先に企画展「内藤コレクション」展の事を書くことにします。

 内藤コレクション展は常設展を見た後の12時40分ごろ会場に入りました。

 

 

 

 

 国立西洋美術館による紹介動画。

 

 

 今回の「内藤コレクション」展ですが、「内藤コレクション」については西洋美術館(西美)ファンならご存じの方も多いでしょう。

 企画展公式から引用します。

 「印刷技術のなかった中世ヨーロッパにおいて、写本は人々の信仰を支え、知の伝達を担う主要な媒体でした。羊や子牛などの動物の皮を薄く加工して作った紙に人の手でテキストを筆写し、膨大な時間と労力をかけて制作される写本は、ときに非常な贅沢品となりました。またなかには、華やかな彩飾が施され、一級の美術作品へと昇華を遂げている例もしばしば見られます。

 当館では2015年度に、筑波大学・茨城県立医療大学名誉教授の内藤裕史氏より、写本零葉(本から切り離された一枚一枚の紙葉)を中心とするコレクションを一括でご寄贈いただきました。その後も2020年にかけて、内藤氏ご友人の長沼昭夫氏からも支援を賜りつつ、新たに26点の写本リーフを所蔵品に加えています。

 

 当館では2019-20年度に三期にわたり開催した小企画展で、内藤コレクションを紹介してまいりました。しかし、コロナ禍のさなかでもあったため、それらは小規模なものにとどまったと言わざるを得ません。こうした事情をふまえて、改めて内藤コレクションの作品の大多数を一堂に展示し、皆様にご覧いただくべく企画されたのが本展です。また当館はコレクションの寄贈を受けて以来、国内外の専門家の協力を仰いで個々の作品の調査を進めてきました。本展はその成果をお披露目する機会ともなります。

 本展は、内藤コレクションを中心に、国内の大学図書館のご所蔵品若干数や、内藤氏がいまでも手元に残した1点を加えた約150点より構成され、聖書や詩編集、時祷書、聖歌集など中世に広く普及した写本の役割や装飾の特徴を見ていきます。書物の機能と結びつき、文字と絵が一体となった彩飾芸術の美、「中世の小宇宙」をご堪能いただければ幸いです。」

 

 私も以前の三回のうちの二回の小企画展を見ています。

 と言う事でその時の鑑賞日記を貼っておきます。

 

 2020年6月21日 国立西洋美術館常設展 その2 松方コレクション 内藤コレクション

 

 2020年9月20日 国立西洋美術館 常設展 内藤コレクション

 

 そして今回の内藤コレクション展は…あまりにも素晴らしすぎました(^-^)

 いや、私もカトリックですから。

 中世の文字やラテン語(多分)は読めませんが、聖書、あるいは詩編と言う文字が出てきてその聖書の一部、あるいは聖務日課などが展示されているのですから感動せずにいられましょうか(^-^)

 中世の写本については西洋美術のガイドブックによく登場する 「ベリー公のいとも豪華なる時祷書 」をチラ見してその素晴らしさは知っていましたから。

 なお、その 「ベリー公のいとも豪華なる時祷書 」ですが、紹介動画もあります。

 

 

 お分かりとは思いますが、今回の展覧会のタイトルは明らかにこの「ペリー公のいとも豪華なる時禱書」からいただいてますよね(^-^)

 いや、それで良いと思います。

 

 今回の展覧会はありがたいことにほぼ全品が撮影可能でした。

 ありがたすぎて涙が出そうです。

 …もちろん出ませんよ(^^;

 と言う事で写真を随分撮ってしまいました。

 阿呆です(笑)

 地獄行きかしら(^^;

 いや、私は「神曲 地獄篇」よろしく地獄を訪れたダンテとウェルギリウスに毒づいたり、愚痴をつぶやきまくるというような情けない事はやりたくありません(^^;

 

 

 今回の冒頭の作品はこれ。

 「詩編集零集」

 ちっちゃいです。

 でも「詩編」と聞いて感動しました。

 

 今回の展覧会の構成は

 

 Ⅰ聖書 

 Ⅱ詩編集

 Ⅲ聖務日課のための写本

 Ⅳミサのための写本

 Ⅴ聖職者たちが用いたその他の写本

 Ⅵ時祷書

 Ⅶ教会法令集・宣誓の書

 Ⅷ世俗写本

 

 となります。

 

 以下、撮影した作品の写真を掲載します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 この写真は一枚前のものの一部拡大です。

 これはフランシスコ会で用いられた聖書の一ページとの事。

 フランシスコ会って私の守護聖人様がお創りになった修道会じゃん(^^;

 ちょっと恐れ多いです。

 

 

 

 

 

 これも拡大して撮影したものです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 本当に素晴らしいです。

 内藤コレクション。

 日本にこんなに素晴らしい大量の西欧中世の写本がもたらされたとは。

 内藤裕史先生。

 よくぞこれだけのコレクションを国立西洋美術館に寄贈してくださいました。

 ありがとうございます。

 そして内藤コレクションを受け入れた国立西洋美術館にもお礼を言いたいです。

 

 今回の企画展はぜひ多くの人に見てもらいたいと思います。