ツェルニー医師の場合、乳腺腫で小さくなったバストを救済するという意昧がありました。

レクサー医師も治療の一環としての豊胸術で、現在のように"美しいバストを"という目的で行われたわけではなかったのです。

ですから、脂肪を埋め込んだ跡、脂肪を採取したあとの傷は問題にされてはいませんでした。

しかし、やがて美容のための豊胸術が行われるようになると、身体のほかの部分から脂肪を採取することで、醜い傷跡を残すのが嫌がられるようになりました。

それに採取して埋め込んだ脂肪が、期待したほど定着せずに体内に吸収されてしまったのです。

術後の処理もよくなかったのでしょうか、化膿したり、それがまた醜く跡となって残ってしまったのです。

そしてこの方法は消えてしまいました。

この方法が定着しなかった原因は、今述べたとおりですが、しかし、何といっても、この方法では理想的なバストが作れない…ということだったのではないでしょうか。