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★ Defense - starting pitcher ★
今日の岸さんのストライク率は約67.0%を記録、
ほぼ2/3という非常に素晴らしい成績を残すことに成功しました。
29度の打者との勝負を観ていっても、うち2ボールまでいったのはのべ10度で
1ボール以内での勝負もほぼ2/3を記録する素晴らしい成績、
今日は2ストライク以降の勝負が計11度と全体の1/3程度に留まり
逆に特に4球以内の勝負が計19度と全体の2/3程度を占めるなど
まずまず数多く浅いカウントから積極的に弾き返してきたファイターズ攻撃陣に対しても
初球ストライクを取った勝負を計20度と
ほぼ全体の2/3近く積み重ねていくことに成功しつつ
加えて初球から2球続けてボールとなった勝負も計2度のみに抑えるなど
今日は全体として非常に安定した素晴らしい制球をその大きな武器とし
3ボールまでいった勝負をのべ5度、そして何より四球を1個のみに抑え
余計なボール球や余計な出塁を極力抑えていくことに成功しましたから
今日の岸さんは全体として非常ににうまく、ストライク・ゾーンの中で
大胆に勝負し続けることに成功したと高く評価できます。
そんな今日の岸さんの投球詳細を振り返っていきますと
平均139.9km/h、最高144km/hを計測してくる、いつも通り素晴らしい精度を誇る
その自慢の速球を全体の約55%と半数を超えるほど数多く利用していきながら
投球の軸としてはその速球に加えカーヴ、チェンジアップといった
その3つの勝負球に置き数多く駆使していきつつも
今日は加えてそのスライダー系を全体の16%ほどと
特に右打者に対し、それも中盤~終盤にかけて数多く織り交ぜていく投球を展開、
今日奪ったアウト全20個のうち犠打2個を除いた計18個の内訳を観ていきますと
外野手の処理したフライアウトを計3個にうまく抑えつつポップアウト2、ラインアウト1、
そして三振5個に加えグラウンドアウト計7個と
三振やそして特にグラウンドアウトを数多く奪いながらアウトを積み重ね
イニングを消化していく本格派投手の、それも特に
本格派グラウンドアウト投手の投球を1ゲームを通じて継続し
結果6 2/3イニングを投げて投球数103(1イニング平均約15.5球)にうまくまとめつつ
奪われた出塁も四死球1個に加え単打3・二塁打2・本塁打1で計7個になんとかうまくまとめることに成功、
もちろんナカジさん、浅村さん、そして大崎さんのそれぞれ1個ずつの3つの失策はありましたが
それでも全体としてはまずまず安定した守備陣のフィールディングの数々に大きく感謝しながらも
失点・自責点共に3にまとめ、なんとかQSをクリアしてくる
素晴らしい成績を残すことに成功しました。
前回登板の9/17 ホークス戦では制球に非常に苦しみ
自身を持ってゾーンを攻め続けていくことに失敗する非常に物足りない投球でしたが
今日は引き続きまだまだカーヴが高めに浮く場面も序盤を中心にある程度散見されるものの
それでもその速球を中心に大胆にゾーンを攻め続けていくことに成功するなど
全体としては前回登板からうまく修正してくることに成功したと高く評価できます。
ただし、渡辺監督も挙げた通り、
5回裏に1点をもらい得点差が2に広がった後の6回表の投球は
昨日そして一昨日にファイターズ投手陣が陥った投球とまったく同じように
なんとかしてこの得点差を守り抜いていかなくてはならないという守りの投球となり
先頭打者糸井選手に慎重に慎重に投球するがあまり制球を大きく乱し
ボール球をかさませB3-S1での不利なカウントとされた後
ストライクを“しかたなく”取りにいった甘い速球をみごとに弾き返され
鋭い当たりの二塁打を浴びると共に
次打者の中田選手に対しても同じく大胆にその速球を中心にゾーンを攻めることができず
スライダーをその外角に出し入れするだけに終始する慎重な投球を展開、
こちらも同じく結果的にB3-S1の非常に不利なカウントに持ち込まれ
同じようにストライクを“しかたなく”取りにいった甘いカーヴをみごとに弾き返され
同点とされる2ラン本塁打を浴びることとなりました。
その後の稲葉選手の打席では遅まきながらもようやく開き直り
またその速球を中心に大胆にゾーンを攻め続けていくことに成功しますが
この2人の打者との勝負における失点2は岸さんにとって、そしてもちろん
岸さん-銀仁朗さんバッテリーにとって非常に高い授業料となったと言えます。
ライオンズは例えば昨日の8回もそうでしたが、逆にその攻撃面において、
特に中盤~終盤にかけての僅差の局面で剛也さんを迎えた相手投手陣が
数多く逃げがちに勝負し続け、結局出塁を奪われていくことが
結局は自分たちの首を大きく絞めるだけとなっていく場面を数多く経験しているはずです。
相手チームの誇る素晴らしい中~長距離打者を迎え
自信を失ったままおっかなびっくりかわそうとすればするほどそれは逆効果で
蛇ににらまれた蛙のように魅入られたようにその最悪の結果を招くもの。
もちろん上で挙げた2つの勝負においても、どちらも恐れるがあまりに
四球で出塁を奪われることをしなかったことだけは
後に後にずるずると結果を先延ばしにすることなく
今日、非常に痛い経験、教訓としてその身体に深く刻むことができたことは
最低限ではありますがそれでも高く評価すべきで
今後は僅差の、緊迫の場面であればあるほど、そして
相手打者がリーグを代表する素晴らしい打者であればあるほど
逃げがちにかわし続け、勝負を避けてその後の打者たちで勝負するといった
先延ばしの甘い誘惑に負けることなく勇敢に立ち向かい
初球から自分の持てる最高の投球を、自信を持って
大胆にゾーン内に投じ続けていってほしいと願います。
岸さんが捕手、銀仁朗さんと共に次の登板ではどのように修正してくるか。
今シーズンは初めて、ライオンズのエースとして非常に厳しいマッチアップ続きの中で
それでも結果を残していかなくてはならない非常に重要な立場を担っていますが
だからこそ、その大きな重圧の中でそれでも自分の投球に常に全幅の自信を持ちつつ
その勝負の一つひとつを楽しみながら常に変わることなく攻め続けることが必要です。
“エース”とは、1にも2にもその自覚によってこそ獲得できるポジションです。
一つひとつ失敗と成功とを繰り返していきながら
その中で“エース”として、今までにはない非常に貴重な経験を積み重ねていき
涌井さんが来シーズン以降、またライオンズのエースの立場を取り戻したとしても
常に涌井さんを脅かし、そして超えてくるほどの素晴らしい成績を残し続け
岸さん自身も“涌井さんと双璧をなすもう一人のエース”として、涌井さんの影に隠れ、守られる存在ではなく
みごとにひとり立ちできる素晴らしい超一流の投手へと大きく成長してほしいと心より願っております。
★ Offense ★
今日のライオンズ攻撃陣は得点圏にランナーを置いての打席は計8度、
その内訳は 3-8(うち三振2)で得点圏に残塁4・得点2という成績、
また今日は8安打に加え3四死球で奪った出塁は計11、
その全11人のランナーの行方は残塁8に加え盗塁死1で得点2という結果でした。
今日はフルカウントに3度持ち込むなど全4打席で計26球を費やさせながら
三振2の一方で単打1で打点1を稼ぎつつ計1度出塁することに成功したOrtizさんや
フルカウントに3度持ち込みながら全5打席で計29球を費やさせつつ
単打1で計1度出塁を奪うことに成功した浅村さんなどを中心に
結果攻撃陣全体の打席全37度のうち計19度と半数以上で5球以上を費やさせ
そこで三振6個を奪われるもののその一方で四球1に加え単打3を奪っていきながら
ファイターズ先発、中村投手に対し
5イニングで実に計110球(1イニング平均22球)を費やさせると共に
またファイターズ投手陣全体に対しても
9イニングで計163球(1イニング平均約18.1球)を費やさせる素晴らしい成績、
奪った出塁も四死球3個をはじめ計11個と
まずまず素晴らしい成績を残すことに成功しますが
今日は昨日に引き続き、ライオンズ攻撃陣本来の魅力である長打については魅せることに失敗しながら
結果残塁8に加え残念ながら得点は2に留まりましたから
ライオンズ攻撃陣としては、今日はまずまず数多く忍耐強く闘い続け
ある程度数多く出塁を積み重ねていくことに成功したことは高く評価できるものの
それでも結果としては残念ながら得点2に留まりましたから全体としてうまく、
そのしごとをこなすことに失敗したと評価できるものでした。
もちろんそれでも、今後も基本的には
これまでと何一つ変えずに、効率的な攻撃に頼り過ぎることなく
とにかくまずは、基本的には残塁を恐れずに
数多く忍耐強く闘い続ける打席を創り出し続けていきながら
初球から積極的に狙い球を絞って鋭く弾き返していく中で効果的に織り交ぜ続け
出塁をひとつひとつ奪い続け、積み重ね続けていくことだけに最大限・最優先に集中し続けていき
その上で1点1点をスコアボードに記録し続けていってほしいと願います。