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★ Defense - starting pitcher ★
今日の一久さんのストライク率は約57.4%を記録、
残念ながら2/3を大きく下回る物足りない成績に留まりました。
18度の打者との勝負を観ていっても、うち2ボールまでいったのがのべ9度で
1ボール以内での勝負も50%と大きく2/3を下回る物足りない成績、
その中でも3ボールまでいった勝負をのべ4度、そして何より四球1個に抑えることには成功しますが
今日は2ストライク以降の勝負が6度と全体の勝負の1/3を占めるに留まったように
ある程度数多く早いカウントから積極的に弾き返してきたファイターズ攻撃陣に対し
初球から2球続けてボール球になる勝負が5度にのぼるなど
ある程度制球が思い通りにならず、そしてまた
慎重に慎重にとなかなか大胆にゾーンを攻め続けることができず
非常に苦しい、緊迫の勝負が数多く続いていきましたから
野手守備陣の2つの失策という要素はありながらも
今日の一久さんは残念ながら全体としてうまく、
ストライク・ゾーンの中で大胆に勝負し続けることに失敗したと評価できます。
そんな今日の一久さんの投球の詳細を見ていきますと
いつも通りその速球をあと一歩で全体の半数に届くかというほど数多く利用しながら
投球の軸としてはその速球に加えて数種類のスライダー系といった2つの勝負球に置き
それらを数多く駆使していきながら
時折3つめの勝負球であるチェンジアップを織り交ぜていきますが
すべてボール球になるなど効果的ではなく
今日奪ったアウト全10個のうち犠打1を除いた計9個の内訳を見ていきますと
外野手の処理したフライアウトを3個にまとめながらポップアウト1個、
そして三振1個に加えグラウンドアウト4個という結果、
全体の奪ったアウト数が少ないためハッキリと明確にどうだったかは判断が難しいのですが
それでもまずまずグラウンドアウトを数多く奪っていきながらアウトを積み重ねていく
いつもの本格派グラウンドアウト投手の投球からそう離れていない今日の投球だったと言えますが
結果として、上述のように2つの野手守備陣の失策という要素もありましたが
それでも3 1/3イニングを投げて68球(1イニング平均約20.4球)と球数もかなりかさむと共に
奪われた出塁も四球1個ながらそれに加えて単打4・二塁打1で計6個とかさんでいき
自責点2ながらも失点4を喫し、非常に早いイニングでマウンドを降りることになりましたから
今日は残念ながら、先発投手のしごとをこなすことに失敗したと評価できます。
一久さんのここ最近の苦しい投球続きの原因は大きく分けて2つあります。
● 1つめ。
6/13 タイガース戦、無四球完封勝利を達成した素晴らしい投球のゲームまでと
その次の登板、6/22 バファローズ戦以降今日までのゲームを比較していくと
交流戦終了時点まではその速球の平均球速が136.4km/hと安定して130km/h台後半を計測し
時折140km/hを計測することもあった(計11度の登板で計62個)のですが
交流戦終了以降はその平均球速が133.9km/hと数多く130km/h台前半を計測するようになり
また140km/h以上を計測したのもわずかに7/31 バファローズ戦の1球のみで
つまりは速球の球速を中心としたその精度が交流戦後がくっと落ちており
それでも6/22 バファローズ戦で平均132.0km/h、6/28 マリーンズ戦で平均132.6km/hだったものが
7/5 ホークス戦で平均134.3km/h、前回登板の7/31 バファローズ戦で平均135.5km/h、
そして今日は平均135.8km/hと徐々にではありますがその球速を戻しつつあるものの
それでもあと少し、まだまだその速球の球速を中心とした精度が
改善されていく余地があるということが挙げられます。
9月の終盤戦に向けて、安定して130km/h台後半を計測し、1登板内に数球、140km/hを超えてくるまでに
もう少しその速球の球速を中心とした精度を上げていってほしいと思います。
● 2つめ。
その速球の球速を中心とした精度が低下したことと恐らく無関係ではないと思いますが
交流戦終了までは数多くファウルや空振り、三振、グラウンドアウトなどを奪っていけていた
特に右打者に対し外角に沈ませていく、3つ目の勝負球となったチェンジアップが
交流戦終了以降は25球を投じて見逃し1、ファウル4を奪ったに留まり
単打2本に加え残りの計18球(全体の3/4近く)がすべてボール球のコールをうける成績、
それも本来低めに沈ませていくべきそのチェンジアップであるにもかかわらず
高め以上に計12球と全体の半数近くが到達すると共に
真ん中~高め以上に到達したものに至っては17球(全体の68%)を記録するなど
その大きな武器の一つである数種類のチェンジアップ系が
いずれも精度・制球ともにがくっと低下していることが挙げられます。
もちろん、一久さんの投球においてはまず第一に、上でも挙げた通り
速球がその素晴らしい精度と制球とを取り戻していき
基本的にはその素晴らしい速球と数種類のスライダー系とを数多く駆使していきながら
相手攻撃陣から安定して、順調にアウトを奪っていくことが重要ではありますが
その上で、シーズン当初に特に右打者に対し被長打が多かったという課題に対し
非常に効果的に勝負球として駆使していったチェンジアップの復活も
9月の終盤戦に向けて、大きく望まれるところです。
以上、速球の復活およびその上でのチェンジアップの復活、この2点の課題を挙げましたが
いずれも交流戦終了後大きく課題として現れてきたものである通り
主に原因として挙げられるのは前半戦の疲労の蓄積なのですから
今後も9月の終盤戦に向けて、徐々に徐々にその疲労を抜いていきながら
少しずつ少しずつ、その2つの課題を順調にクリアしていき
また安定して最少失点にまとめ続けていきながらどんどんと順調にイニングを消化していく
先発投手として最大の、そして最優先のしごとを継続してこなしていってほしいと思います。
★ Offense ★
今日のライオンズ攻撃陣は得点圏にランナーを置いての打席は計11度、
その内訳は 3-9(うち本塁打1、併殺打1・野手選択1)で得点圏に残塁3・得点6という成績、
また今日は9安打・2四球・1死球で奪った出塁は12、野手選択による出塁2を加えた
その全14人のランナーの行方は残塁5、併殺打による二塁封殺1・三塁封殺1で得点7という結果でした。
今日はフルカウントに2度持ち込み、いずれも7球目を弾き返し単打1・本塁打1で2度出塁を奪うなど
全4打席で20球を費やさせながら併殺打1の一方で単打1・本塁打2で
3打点を稼ぎつつ計3度の出塁を奪うことに成功したOrtizさんを中心に
ファイターズ先発、多田野投手に対し
2イニングで39球(1イニング平均19.5球)を費やさせ早々に降板に追い込むと共に
ファイターズ投手陣全体に対しても
8イニングで140球(1イニング平均17.5球)を費やさせる非常に素晴らしい成績を残し
奪った出塁も四死球3個に加え計12個と
こちらも素晴らしい成績を残すことに成功、
加えてCarterさん、秋山さんのそれぞれ1本ずつの二塁打2本や
Ortizさんの今シーズン2号2ラン、そして3号ソロの2本の本塁打といった
ライオンズ攻撃陣本来の魅力である長打をも数多く魅せていき
また秋山さんの素晴らしい走塁による得点などもからめていったことから
残塁5に加えて得点7という非常に効率的な攻撃を残すことにも成功、
今日は全体として非常にうまく、そのしごとをこなすことに成功したと
高く評価することのできるライオンズ攻撃陣でした。
昨日のファイターズ先発、吉川投手の素晴らしい投球を引きずることなく
いつもと変わりなく素晴らしいしごとをこなし魅せてくれた今日のライオンズ攻撃陣、
今後もこれまでと何ら変わることなく、また今日のような効率的な攻撃に頼り過ぎることなく
残塁を恐れずにまずは数多く忍耐強く闘い続ける打席を創り出し続けていきながら
初球から積極的に狙い球を絞って鋭く弾き返していく中で効果的に織り交ぜ続け
出塁をひとつひとつ奪い続け、積み重ね続けていき
その上で得点をスコアボードに一点一点、記録し続けていってほしいと思います。