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★ Defense - Starting pitcher ★
今日の西口さんのストライク率は約65.1%、
ほぼ2/3を記録する素晴らしい成績でした。
26度の打者との勝負のうち2ボールまでいったのがのべ9度、
3ボールまでいったのがのべ2度、そして四球1で
1ボール以内での勝負が約65.4%とこちらも2/3近くを記録、
2ストライク以降の勝負が8度と全体の1/3を切り、また3球以内の勝負が15度(全体の60%近く)にのぼるなど
今日は昨日の野上さんに対してと同じくマリーンズ攻撃陣が全体的に初球から積極的に打ち返してきたことが
西口さんのストライク率を下げる要因としてあったにもかかわらず
それでも2/3近くの優秀なストライク率を記録してきたことは素晴らしいと言ってよく
今日の西口さんは1ゲームを通じてストライク・ゾーンの中で大胆に勝負し続けることに成功したと高く評価できます。
今日の西口さんはゾーンの低め以下に到達した投球が26球と
全体の約31.3%を占めるにとどまったように全体的に投球が高めに上ずり
そのためその3つの勝負球のうち速球を除く縦スライダーおよびスプリッターが効果的に駆使できず
結果その2球種の全体に占める割合を通常より少なくせざるをえない非常に苦しい投球、
ただそれでも速球と遅いスライダー、そしてチェンジアップの使用割合を増やして
ゾーンを三次元的に、緩急を効果的に駆使しなんとか打者のタイミングやバットの芯を微妙に外す投球を展開、
マリーンズ攻撃陣も流石に5回にはゾーンの低めを捨て、高めをそれも速球を中心に狙って
コンパクトにはじき返す対策を採ってき、結果4連続長短打プラス犠飛で3点を奪うことに成功するものの
全体的には6 1/3イニングを投げて球数は83(1イニング平均約13.1球)にまとめ
奪われた出塁は四球1個に加え単打5、二塁打2で計8個と多少かさむものの
奪った全19個のアウトのうち犠打1・盗塁刺1を除いた計17個の内訳を観ていくと
グラウンドアウト6個、外野へ到達したフライアウト5個、ポップアウト4個、三振2個で
本格派グラウンドアウト投手の投球あり、大ヴェテランらしい技巧派フライアウト投手の投球ありと
苦しいながらも様々な工夫を凝らしながらゾーンを攻め続け、アウトを一つ一つ積み重ねながら
全体的には順調にイニングを消化していくことに成功、
もちろん剛也さんを中心とした守備陣の素晴らしいフィールディングの数々に感謝しつつも
失点・自責点共に3でなんとかQSをクリアしてくるまでの成績にまとめ上げることに成功します。
今後は今日大きく悪化した対左打者対戦成績(.355/.429/.419)を改善するためにも
もちろん遅いスライダーやチェンジアップ等で緩急を効果的に駆使することも引き続き重要ですが
当然のことながら何より西口さんが誇る3つの勝負球である速球、縦スライダー、スプリッターを
素晴らしい精度と制球とを維持したまままんべんなく、数多く自由自在に駆使することが最優先課題となってくるでしょう。
今後の西口さんの修正に期待しつつその投球を追い続けていきたいと思います。
★ Offense ★
今日のライオンズ攻撃陣は得点圏にランナーを置いての打席は計15度、
その内訳は 1-10(うち失策1・三振3)、3四球・1死球・1犠打で得点圏に残塁6、得点3。
今日は8安打、6四球・1死球で出塁は15、失策による出塁1および野手選択による出塁3を加えた
その全19人のランナーの行方は残塁11、二塁封殺3、盗塁死1で得点4という結果でした。
今日はマリーンズ先発藤岡投手に対し6 2/3イニングで134球(1イニング平均約20.1球)を費やさせ
またマリーンズ投手陣全体に対しても9イニングで180球(1イニング平均20球)を費やさせつつ
奪った出塁も四死球7個を含め計15個にのぼるなど
フルカウントを1度創り出し8球を費やさせつつ四球で出塁を奪うなど
全5打席で四球2個を含め出塁3個を奪いながら計26球を費やさせることに成功したナカジさん、
またフルカウントを1度創り出し7球を費やさせつつ単打1で出塁1を奪い打点1を稼ぐなど
全5打席で四球1個を含め出塁2個を奪いながら計27球を費やさせることに成功した剛也さんなどを中心に
全体として今日はよくその“しごと”をこなすことができたと高く評価できるライオンズ攻撃陣でした。
出塁15個を奪い、失策1もあって数多くの出塁を重ねつつも残塁11、得点4と
そこまで“効率的に”“理想的に”得点を重ねていくことはできませんでしたが
その残塁の多さに迷うことなく、今日と同じくとにかくまずは数多く打席で忍耐強く闘い続け
その上で一つ一つ出塁を積み重ねていくことを続けていってほしいと思います。
★ defense - relief pitcher ★
今日で既にチーム全体でのセーヴ失敗(blown save)が4個となった救援陣についてですが
長年にわたり効果的な対策を打てずなんとか先発陣や、1人の絶対的なクローザー、そして攻撃陣がその弱点をカヴァーし
彼らにおんぶにだっこ、過大な負担を強いてきた過去があるのですから
去年の後半戦以降、牧田さんをクローザーに抜擢し遅まきながらもある程度の救援陣の再建が観え
さらに今シーズンある程度補強をしたとしてもそれでスグに万事順調に再建が進むことは難しく
救援投手で数年にわたって安定して素晴らしい成績を残すことは非常に難しいことから考えても
当然ながら今シーズンもまずは手探り、試行錯誤が続き
大きな浮き沈みがあるだろうことも今後も残念ながら覚悟する必要があります。
ただ、それで結果が伴って来ないからといって
これまでと同じく先発投手や1人の絶対的なクローザーにカヴァーしてもらうのでは
まさに元の木阿弥、ライオンズの重要課題である救援陣の再建はまた棚上げされ、先送りされ
数年後に更にひどい状態の救援陣がほとんど手つかずのまま残るだけとなります。
涌井さんが戦線を離脱し、今後先発陣に負担を強いることも非常に難しい現状なのですから
多少苦しくとも、また試行錯誤の中で惨憺たる敗戦を数多く喫しようとも
ここで腹をくくって、どっしりと救援陣の再建のために
数多くの救援投手をどんなに緊迫の場面であっても、いや緊迫の場面だからこそ
どんどん起用し登板させ、そして入れ替えを更に活性化させ激しい競争を促すべきでしょう。
今後首脳陣が救援陣の再建に向けどういった戦術をとり起用をしてくるか、
その変化に注目していき続けたいと思います。