★Tips 1 : 今日の一久さん、ストライク率は約64.5%、あと一歩で2/3という成績でした。
31度の打者との勝負のうち2ボールまでいったのがのべ7度(うち死球1)、
3ボールまでいったのがのべ3度、そして四球2で1ボール以内での勝負が約77.4%、
初回から制球が大きくばらつき、四球2・死球2を与えるなど
被安打7をあわせ11と数多くの出塁を許しますが
今日も前回登板時と同じように速球系、スライダー系をそれぞれ数種類ずつ、
そして右打者の外角へのチェンジアップを交える投球で
1ゲームを通して見てみるならば結局はゾーンでキッチリと勝負できており
昨日先発登板した西口さんと同じように
順調にフライアウト(9個)で、またグラウンドアウト(7個)でイニングを消化していく
まさにのらりくらりの“ベテラン技巧派”投手らしい、打ち損じを数多く誘発する
一久さんの特長をじゅうぶんに魅せてくれた素晴らしい投球で
救援陣の投球や捕手、星さんの盗塁阻止を始めとした野手陣の守備の助けを借りながら
7.1イニングを投げて自責点2、QSをじゅうぶんにクリアしてくる
素晴らしい成績を残すことに成功しました。
★Tips 2 : 今日のライオンズ攻撃陣は得点圏にランナーを置いての打席は計10度、
その内訳は 2-7(うち三振3)、四球2・犠飛1で得点圏に残塁5、得点2。
今日は9安打・2四球・1死球で出塁は昨日と同じ12、その全12人のランナーの行方は
残塁9、併殺打による二塁封殺1で得点2という結果でした。
今日は初回にバファローズ先発寺原投手から3連打プラス犠飛で1点を奪うものの
2回以降、寺原投手の速球がその多くを球速をいつもの150km/hに届くかのものではなく
140km/h~144km/hとかなり落としたものに変わっていきました。
映像でその投球のリリース時を確認する限り
おそらく2シームを多く織り交ぜて投球していたようで
その後ライオンズ攻撃陣は打席で忍耐強く闘い
7イニングで120球を費やさせるなど寺原投手を苦しめるものの
なかなか思うように出塁を奪うまでにはいきませんでした。
この3連戦のライオンズ攻撃陣の残塁数はすべて9個で
それに対し出塁数は16個、12個、12個で
得点数はそれぞれ6、2、2という結果になり
非常にわかりやすく出塁数と得点数の強い相関関係を表す3連戦となりました。
よく数多くの残塁を喫しながら敗戦を喫すると
“拙攻”と表現するメディアが目につきますが
少なくともライオンズ攻撃陣に限って言うならば
数多くの得点を奪った時でもその一方で
“拙攻”で敗戦した時と同じ程度の残塁数を喫しているのですから
やはり得点のカギは“残塁を喫しないようにすること”などではなく
何よりもまして“どれだけ出塁を奪うことに成功したか”にあるといえますね。
そう考えていくと、牧田さんが最後の場面で2ランHRを打たれたのも
そこまでにバファローズ攻撃陣が11安打・4四死球で15の出塁を奪っており
最終的に16個目の出塁を許した時、2失点を喫し4失点(残塁数9)で終わるというのは
残念ながらある意味データ上非常に理にかなっている、ということも言えるでしょう。
ということで、今日の敗戦は明らかに
じゅうぶんな出塁を、そして得点を奪うことに失敗した攻撃陣の担うべきもの、
明後日以降の攻撃陣の更なる出塁に、得点に期待したいと思います。