one sweet swing | Peanuts & Crackerjack

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$ピーナッツとクラッカージャック-BS20100425

今日の帆足さんは自分の投球に
そんなに納得がいっていなかったようですね。

結果としては

62/3回を投げて打者25人に対し投球数87、
被安打5、与四球1、奪三振1で自責点・失点ともに1と


じゅうぶんに先発投手の役割を果たし
QSをクリアしてくる素晴らしい投球でしたが

その内容を評価する上でのバロメーター、
グラウンドボール・エアボール比率を見てみますと

全25回の勝負の中で
四球1、犠牲バント1、三振1を除く計22回の勝負のうち

グラウンドボールは
グラウンドアウト11、グラウンド・シングル1の計12個。

対してエアボールで外野にボールが飛んだのは

内野へのフライアウト1、ラインアウト1を除き

外野へのフライアウト4、フライシングル1、そして
ライナーシングル1、フライ二塁打2の8つ。


グラウンドボールが全体の6割にとどかず
外野への飛球が全体の3割強と

いつもの投球と比べると
かなりエアボールが多いですね。

そして外野へのフライアウトでも
あと少しで野手陣の頭の上を越えるあたりもあり

今日は全体的に打者陣にとらえられたあたりが
いつもに比べ多かったと分析できます。

降板となった7回には
とらえられた当たりの阿部さんへのライナー、
そして同じくT-岡田選手にとらえられた
あと少しでHRという大飛球の二塁打がありましたから

ここで降板で、あとはリードを保ちながら
クローザーのシコースキーさんへつないでいく
勝利の方程式への継投という判断だったのでしょう。

そしてそれだけライオンズには今
安定したチームの軸、シコースキーさんが最後に控え

きっちり最後のドアを閉めてくれるという信頼のもと
リードの場面でのリリーフ陣もそのしごとに集中し
専念して素晴らしい結果を出してきているということ。

今日もライオンズの勝利の方程式、
8回のセットアッパー、太陽さんと
9回のクローザー、シコースキーさんが

きっちりしごとをこなして勝利を確定させてくれました。

帆足さんには次回以降の登板では
更にグラウンドボールを増やし
完投することを目標にしてほしいですね。

そして、今日はバファローズ先発の伊原投手が
左腕ということもあり

最近三塁手としての守備に悩みつつある
剛也さんを一塁手に配し、

遊撃手には浅村さん、三塁手には阿部さん、
そして左翼手には武敏さんを配してきました。

結果的に、この守備配置は総じて素晴らしい結果を
ライオンズにもたらしてくれたのではないかと思います。

剛也さんが一塁手に配されたことで
武敏さん→友亮さんと玉突きになって
左翼手が武敏さんになったことで

6回、後藤選手の鋭い当たりをうまく追えずに
二塁打とし、1点を失うことになりましたが

それをカバーして余りあるのが
守備に過剰な意識を置きすぎることなく
まさにクリーンアップとしての一振りに集中し

先取点となる2ランHRを打ちこんだ

チームの軸たる剛也さんの素晴らしい“しごと”。

また、三塁手の阿部さんも
昨年までは準ホームの球場ということもあり

2回2アウト、ランナーを3塁においての
塩崎選手の放った天然芝グラウンドならではの
不規則なホップのグラウンドボールを

うまく処理してきっちりアウトを取り
先取点を許さずにこのイニングを終えることができました。

もし剛也さんだったら・・・

ここでエラーとなり、先取点を許す可能性があったと共に
その後の素晴らしい打席での集中力の賜物の
2ランHRがあったかどうか。

そして今日も浅村さんの遊撃手の守備は
それだけで人を呼べる、おカネを稼げる、
そんな素晴らしいものでした。

一度剛也さんへの送球が本塁側へそれ
剛也さんがバッターにタッチしてアウト、という
少し危ないと感じるシーンもありましたが

その一番の魅せどころは

今日のゲームでは2回ノーアウト、ランナー1・2塁で
T-岡田選手の帆足さんへのグラウンドボールを

帆足さんが捕球し2塁ベース上に投げ併殺を狙った際
その送球がある程度ライト側、
それも低めに逸れたにもかかわらず

ベースをカバーする浅村さんが
しっかりとそのボールを捕球しただけにとどまらず

そこからスピニング・スローを魅せて
ストライク送球で剛也さんへ送り
きっちり併殺打を完成させたこと。

(※一連のプレイの映像は下にあるゲーム・ハイライト・クリップの
0:21~0:30で観ることができます)


まさにこの1プレイを見ることができただけで
このゲーム、観戦していてよかったと
観ているすべてのひとを魅了できる、
そんな素晴らしいプレイでしたね。

比較対象として名前を挙げて恐縮ですが
ナカジさん、いや原さんであっても

帆足さんの2塁ベースへの送球が、併殺を狙う
遊撃手の一連の動線から大きくそれたにもかかわらず
それをオフ・バランスのまま体勢を立て直すことなく

一連の流れの中でスピンしてストライク送球、
併殺打を完成させることはかなり困難だったでしょうし

もしかするとその前に帆足さんの送球を
遊撃手がその後の送球に気を取られることなく
落ち着いて2塁ベース上できっちり捕球することも難しく

悪送球や捕球ミスで
一挙0アウト満塁の可能性もあったのではと
そう思えるプレイでした。

もっとも、まだチームを背負って立つ
チームの軸となる中心選手としての重圧もなく

まだ“高くつく”痛いミスを犯していない
売り出し中のルーキーだからこそ、という面もあり

まだまだ成功も失敗も含めて
ここからの経験と成長が必要であることは確かですが

そのポテンシャルとしては近い将来
じゅうぶんにライオンズのショートストップとして
チームの軸となる選手を期待できる素材ですね。

対して剛也さんですが

既にチームの軸としてそのラインアップの中心で
シーズンを通してゲームに出場し続け

大きな成功と大きな失敗を数多く経験し
貴重な糧として消化しながら

大きな責任と重圧と、そしてそこから産まれる
迷いや恐怖、焦りやオーバーヒートが誘惑する中

それでもなんとかうまく勝負の一瞬一瞬に集中し
専念して放つ4番の一振りは格別、

やはり最高級の価値を持つものだと言えるでしょう。

もちろん守備の余計な迷いが打撃に影響しないよう
今日一塁手へと配する判断をした首脳陣に

また、帆足さんを始めとした投手陣の好投に

そして阿部さんをはじめとした守備陣の活躍に、

そんな“すべて”に感謝しながら
打席での勝負の瞬間瞬間に最大限集中し

失敗も含めてじゅうぶんに楽しみ
一振りに懸けて“魅せ”続けてほしいと思います。

さて、明後日からはホームに戻り
マリーンズとの3連戦ですね。

守備位置がどこであれ、
また多少の守備のエラーがあったとしても

ランナーを還すというその役割をこなす
素晴らしいしごとを魅せてほしいと思います。



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