
もっと絵本と向き合ってもらいたい~
あるイベントに参加したときのこと
私はスタッフとして時間つぶしをしていました。
近くの席には
パパと小学3年生の男の子がいて
ちょうど私の斜め前の席で
お昼にハンバーガーを買って
子どもにだけ食べさせていました。
他には誰もいなくて
ただただ
しずかーな時間がながれていました。
私は男の子に
「絵本、読もうか?」と
声をかけてみました。
すると男の子はハンバーガーを両手で持って口にほおばりながら
体の向きを私のほうに向け
ぐっと背を伸ばすように身を乗り出しました。
お!いいねー!!
でも、
ふと思ったのんです。
私が読んでもいいけど・・・・
「パパに読んでもらおうか。」
と、
私は絵本をパパに手渡しました。
その絵本は動物がたくさんでてきて
優しい物語。
そして
動物の絵のとなりには
動物の名前が
日本語と英語で書いてあります。
パパは
物語は読まずに
その動物を英語でなんていうか
子どもに尋ねはじめました。
知らないもの、知ってるものもありました。
これは?
うんそうだね。
ベアー。くま。
といいながら読み進めます。
ほう、
そういう絵本読みもあったか
と、私は自分が気づいてなかったこの絵本の読み方を聴いていました。
動物の日本語と英語の読み方を終わると
絵本はパタンと閉じられました。
終わったのをみて、聞いてみました。
「絵本は普段読んでいるんですか?」
パパはこう答えました
「いや~、もう、読んでませんよ。
今は図鑑を自分で読んでるねー(男の子うなずく)。
恐竜とか、電車とか」
「へぇ、かっこいいね。図鑑、好きなんだ^^
恐竜とか電車とか、本好きなんだね。
いろいろ楽しめるね」
と言って終わりました。
私は少し気になりました。
パパの「読んでません」に
「絵本なんて幼いものはもう読ませてないです。」というニュアンスがあったから。
男の子は絵本をよく読んでもらってきたような気がするのです。
私が絵本読もうか?と声をかけたら
こちらに身を乗り出したのだから。
好きなのね。
絵本が楽しいのね。
それ知ってるお子さんだと思いました。
でも
大人が「絵本が楽しい」ことを知ってないと、
子どもは絵本から離されるんだなあと思いました。
例えば、
幼いものだという印象だけで。
子どもはいつでも
簡単に大人の手で、
好きなものを切り離される。
私の幼い頃の記憶にもあります。
絵本の読み聞かせは、
子どもがどう受け取るかではなく、
読む側の大人の在り方だと思います。
食育という言葉を真似すれば
私のしていることは「絵本育」。
食べ物だけあって
食べる大切さが置き去りにされてきたから生まれた「食育」のように
絵本も溢れ
読み聞かせの良さは語られるけど
その大切さについて学ぶ機会がない。
なぜ読むかがわかると
子どものことを知ることにもなります。
「絵本はコミュニケーション」といわれますが、
それがどういうことなのかも
はっきりすることでしょう。
この「絵本育」を含めた私の唱える【絵本思考】は
子どもを
守るためにあります。
大人が「絵本育」を学ぶことで
子どもの幸せを守っていく活動です。
つながりライフクリエイト代表
絵本ライフクリエイター
絵本プレゼンターⓇ
わたこ🍀