昨日、高田馬場の焼きとん屋で、隣のオヤジが何やらクレームをつけていた。
「店員同士が話しているのがうるさい」と。
店長を呼び出して、5分くらいネチネチ文句を言っていた。
このオッサン、何言ってんだあ。
サントリーホールのウィーンフィルだったら、咳払いでも周りの視線が気になるけど
ここは1本130円の焼きとん屋。
そもそも隣の席とも近くて、煩いわけだし、
店員同士の話なんて、気になることか?
日本と海外で仕事をしていて、こんな時違和感を感じる。
日本は安い店なのに、サービスが良すぎる店が多いのだ。
悪いことじゃないけど、いいことなのかな、とも思う。
そして不思議なのは、高い料金を支払っているお客より、
安いお客のほうがクレームが多いし、要求が高い傾向があるということだ。
うちのホテルでもあったのが、
「ラーメンを注文したのに胡椒がついていない」というクレーム。
フロントに連絡をいただき、すぐにお持ちしたのだが、
お客のクレームは収まらない。
終いには、「おかげでラーメンがのびた。料金をタダにしろ」
と言い出した。
スタッフに電話をもらい対応を聞かれた僕は、「警察、呼べよ」と。
こうした場合、安いお部屋のお客ほどクレームが収まらない。
なんでだろ。
日本人は、自分たちのことを善良で親切な人間、と思っているみたいだが、
確かにそういう部分もあるが、必ずしもそうではない。
特に問題なのは、なんでも無料奉仕を求めることだと思う。
日本でも、バリ島でも同じだが、つまらないことでスタッフを呼び出すのは日本人だ。
部屋に虫がいる、食器が足りない、灰皿をもう一つくれ、爪切りはあるか、など。
その理由の1つに、サービスは無料、手間は無料、と思っているように感じる。
外国人の場合、サービスは有料というのが基本だ。
だから、ちょっとしたことでスタッフを呼んでもチップを支払う。
逆に言えば、くだらないことでスタッフを呼べばお金がかかるのだ。
だから、「このくらいなら、まあいっか」という大らかさがあるのだろう。
僕はサービス業をやっているからリアルに感じるのかもしれないが、
基本的に、店の雰囲気、椅子の質感、店員の笑顔、オシャレな音楽、
などすべて料金に含まれるものである。
「サービス」は全て「有料」なワケで、その感覚がない日本人は、
特に海外にいる日本人に対しては、どうなんだろ、と思う。
スマイル0円は、マクドナルドだけど、笑顔ですらサービス=お金、
という考えが基本にあるから、あの表示があるんだろうな。
この感覚が分かっていない日本人は、見えないところでソンをしている。
特に海外では、サービスにも情報にも価値、価格があるわけで、
それを支払うことでもっと大きな利益がある。
本当は、もっといいサービス、情報があるのに。。
クリックいただけると嬉しいです。
↓↓↓