先日、ある日本人からヴィラの売却を依頼された。
好立地の良い物件だから、早期に皆さんに紹介したいのだが、
いつになるか分からない。
トラブルを抱え、解決に難航しているからだ。
物件の写真があるので、具体的に報告できればいいのだが、
当事者がこのブログを見ないとも限らない。
なので、イメージ写真でご勘弁を。。
このヴィラは、複数のヴィラの集合体。
ある日本人(Aさん、とする)がバリ人の地主から広い土地をリースホールドで契約し、
分筆して複数の人に売却した。
購入者(B、C、D・・・)はそれぞれにヴィラを建て、利回りの収益物件として
旅行者向けにデイリーレンタルをしている。
バリ人の地主 → 日本人Aさん → 日本人B
→ 〃 C
→ 〃 D、E、F・・・・
ここまでは普通の話なのだが、問題なのはAさんと購入者が交わした契約書だ。
契約書を読むと
・売却する時は、事前に貸主Aさんの承諾を得なくてはならない
・この契約は、日本の法律を優先する
・賃借人が建てた建物もAさんから賃貸している
・建物を傷付けてはならない
・固定資産税の支払いを3回滞納すると、この契約を無効。支払った金員は没収
などが記載されている。
一方的でムチャクチャな内容だ。
ちょっと読めば分かりそうなもんだが、Bさんは、知人の紹介でもあるAさんを信用していたし、
遠慮もあったことから、ほとんど確認しなかった。
普通なら、買主が僕らプロに依頼し、僕らがノタリスと相談して
まともな契約をするのだが、本件では売主のAさんが日本語の契約書を作り、
BさんはAさんと直接契約した。
その後、Bさんは友人からの助言もあり、
Aさんに頼んでインドネシア語の契約書も作った。
しばらくして、Bさんはこの物件を売りに出し、買主を見つけた。
しかし、買主がヨーロッパ人であることを理由に、Aさんに断れれる。
Aさんが言うには、バリ島ではオーバーコントラ(また貸し)は認められておらず、
違法なので日本人以外だと問題になる、とのこと。
(実際は全く問題ない。違法でも何でもない)
Bさんは、Aさんの言葉を信用し、日本人のお客を見つけようした。
そこで、日本人が経営しているS社に依頼するが、満足いく動きをしてくれず
僕ら(弊社)に依頼してきたというわけだ。
僕らとしては、まずまともな契約書を作り直すことからスタートだ。
買主に不利なこのままの契約書では、とても紹介などできないし、
新たな被害者を出すことになる。
不動産売買では、次の買主は元の契約を引き継ぐことになるからだ。
明日、売主Aさんの奥様と、この件でお会いすることになった。
なんとか解決してあげられればいいのだが。
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