★ 2024年1月の小正月に
○ 24年大河ドラマ『光る君へ』
毎年恒例ながら本年もスタートしました、NHK大河ドラマ『光る君へ』。舞台は平安時代の宮中、主要登場人物たちはほぼ貴族や官女。歴史劇としても異例の時代を扱う異色作、前例がない訳じゃないけど非常に珍しい。
しかも初回から藤原氏がたくさん出てきて頭の中がわちゃわちゃになるという波瀾の展開。
著名な役者さんも多く出演するので各人物のキャラ分けもどうにかなっていくとは思いますが。同じ日本人にとっても馴染みの薄い時代の事とて、要所要所で人物相関図とか家系図、各氏族の勢力図なんかを掲示した方がよりストーリーに入り込みやすくなるとも思います。
そこら辺も含めて今後の演出に期待。
*第2話視聴後感想
【 洗練された様式美の一辺倒になるかと事前にイメージしてたのと少しズレて、主人公の紫式部(吉高由里子)と藤原道長(柄本佑)に野趣というか素朴なたくましさがあり、これはこれで意外性が楽しめる。
あと藤原実資(サネスケ)役が芸人のロバート秋山なのも興味深い。のちのちやっかみ混じりにイイ感じに道長をヨイショする胡散臭さ・・オーラが滲み出ているような存在感である。】
しかし異色の時代を扱うからこそ平安時代と王朝文学、貴族たちの華やかな生活を紹介する便乗本の出版が盛んになっている。あんまり出版点数が多いんで目移りしてどこから手をつけていいか迷っちゃうけど、兎にも角にもこの時代が深掘りされて歴史知識が広まっていくのは良い事だと思います。
・・“便乗” だと言葉が悪いか、なら追随、追従・・もちょっと・・。
付和雷同・・雨後の筍・・尻馬に乗る・・おこぼれに預かる・・関連ビジネス・・・。
うん、“関連” で。
その関連本や関連紹介サイトで取り上げているのは、主に「王朝貴族文化の “雅び”」「日本文学の王『源氏物語』創作秘話」と「氏族間・同族内の熾烈な “権力争い”」。そりゃそうか。大河ドラマでもこの3本柱が見所であるし。
しかし、同じ時代を扱いながらこの3つには目もくれず、全く別の観点から平安の世を描こうとする意欲作がつい最近始まりました。
○『陸奥圓明流外伝 修羅の刻』
新章「酒呑童子編」スタート
伝説帰還!
— 月刊少年マガジン (@getsumaga) 2023年12月6日
『陸奥圓明流外伝 #修羅の刻』新章
『酒呑童子編』連載開始!!
表紙カラーで #月マガ 2024年1月号に登場☆https://t.co/JgKmqRWHHi pic.twitter.com/mld7bALdIk
『光る君へ』主人公の紫式部と、彼女の運命を大きく変えるキーパーソンである藤原道長。大河ドラマが捉えるのは平安中期、おおよそ980~1030年頃の歴史。
それとほぼ同じ時期を扱う『修羅の刻(シュラノトキ)』「酒呑童子(シュテンドウジ)編」。「月刊少年マガジン」2024年1月号(23年12月発売)から始まった「陸奥圓明流(ムツエンメイリュウ)外伝」新章は、「“雅び”」とは程遠いゴリゴリの「“武”」を主題とするものであった!
世の潮流に迎合する気が微塵も無ぇ! さすがだぜ川原正敏!(←作者)
「陸奥圓明流外伝」シリーズは歴史の各時代に飛び飛びで舞台を移しながら、そこで「“最強”」を目指して闘う修羅たちの生き様を描く武闘派物語である!
この時点で『源氏物語』の華やかで繊細な世界観とは一線を画す内容だということがご理解いただけるだろう。少なくとも『源氏物語』に「“最強”」「“筋肉”」「“死闘”」要素はひとカケラも出てこない。恋をめぐってのガチムチの肉弾戦、とかもしない。
その新章「酒呑童子編」の主人公は、童話でもお馴染みの「金太郎」こと「坂田金時(/公時)(サカタノキントキ)」。第2話までに、彼が仕えることになる源頼光(ミナモノトノヨリミツ/ライコウ)、頼光四天王の筆頭として名高い渡辺綱(ワタナベノツナ)らが揃い、顔見せだけながら酒呑童子と茨木童子も登場した。
とくれば、メインイベントは「源頼光と四天王、大江山に酒呑童子を退治す」であるだろう。
ちゃんと時代背景の説明の中で道長の父である藤原兼家(カネイエ)とか、紫式部が仕えることになる藤原彰子が嫁した一条天皇とかも出てくるんだけど、どう考えてもバトルシーンが眼目になることは必定。
せっかく『光る君へ』と扱う時代もスタート時期も被るのに、どうしようもなく「“武”」の方に突き進んじゃうのは流石の宿業。ブレませんなぁ~!
でも完全に無関係というわけでもなく。
源頼光が家長をつとめる清和(セイワ)源氏は、清和天皇の流である源経基(ツネモト)が西国の海乱を平定したことで名を上げ、その子の満仲(ミツナカ)は安和の変(アンナノヘン/969年)で藤原氏の他氏排斥に貢献して藤原摂関家に接近した。
満仲の子である頼光・頼信(ヨリノブ)兄弟の頃には摂関家との縁を頼りに朝廷内で少しずつ信任を重ね、兄弟は藤原道長に仕えてその富貴にあずかった。また清和源氏とは別の源氏の流れも、摂関家などへ貴族の妻を輩出して政治に接近していく。
頼信の次代の頼義(ヨリヨシ)・義家(ヨシイエ)父子が大いに武威を振るったことから、清和源氏は貴族を脅かし得る勢力へと台頭していくのである。
でもまぁ、そんな宮廷内の権力争いなんかどこ吹く風と、ひたすらに個の武の「“最強”」を追い求めちゃうのが『修羅の刻』の真骨頂では御座いますが。
○『薬屋のひとりごと』
第2クール放送中
こちらも宮廷内の権力争いや後宮の寵愛争奪戦、はたまた裏で渦巻く陰謀やらを描く異色の中華風ミステリファンタジー。
1月から第2クールに突入、やきもきする色恋の要素も入ってくるか?
そして甘酸っぱい恋愛模様といえばコチラ↓。
○『ゆびさきと恋々(レンレン)』
くぅぅ、キュンキュンくるぜーッ!
ずいぶん久しぶりに正統派少女漫画原作のアニメを見てるような気がする。
○『姫様 “拷問” の時間です』
もう特に何を考えなくても良い! 考えるな、ただ感じるんだこの五感で!
○『ダンジョン飯』
九井諒子(クイリョウコ)原作のこれまた異色のファンタジーグルメ漫画が待望のアニメ化!
『竜の学校は山の上』『ひきだしにテラリウム』(出版イースト・プレス)などの掌編で知られる漫画家が2014年から連載開始した本作。当初から話題になっていて多くの漫画賞や口コミなどで取り上げられてきたものの、昨今の迅速な人気作アニメ化事情から考えると謎の潜伏期間を経て、待ちに待ったアニメ放映がスタートした。
これはもうただ料理して食べてますね、ダンジョンに棲息する有象無象のモンスターを。クエストに挑み、モンスターを退治し、細心の注意を払って入念に調理し、食す。ただそれだけの描写が、なぜこれほど魅力的なんだろう・・!
★他にも楽しみな番組が目白押し!
○『ゲームゲノム』第2シーズン
ゲーム『NieR:Automata』詳解を放送予定!
ゲストで出るかヨコオタロウ? 出せるのか製作陣? 出していいものなのか、NHK?
放送:NHK総合 毎週水曜23:00~
○『アストリッドとラファエル』第4シーズン放送開始
第1話放送:1/14(日)23:00~
2024年1月スタートのメディア作品は個人的には大豊作、毎日なにかしら面白いコンテンツが楽しめる状態。
あと、こんなのも掲載しておきましょうか。大晦日特番内でも流れてましたが。とにかく美麗で荘厳、神話の世界をヴィジュアル化するとこんな感じになるんでしょうね~。
○「Fate/Grand Order」Memorial Movie 2023
Hana Hope『flowers』
・・と、ここまでが明るいニュースです。では、暗い方のニュースに行ってみましょうか。できることなら行ってみたくはないんだけれど。
穏やかな安寧の中でずっと微睡んでいたい、なんて方はこの先は読み進めないことをお薦め致します。
★現実逃避じゃなきゃ もう笑えねぇよ
◇ amazarashi『性善説』
〈否定されてしまった性善説の
後始末を押し付けられた僕らは
逃げ場もなく
小箱に閉じ込められて
現実逃避じゃなきゃ
もう笑えねぇよ 〉
◇朝日新聞 2023年12月31日付
朝刊1面記事
【ガザ 停戦なき越年】より抜粋
ガザ地区の保健省は12月29日、(軍事衝突が始まった)10月7日以降の死者数が2万1507人に達したと発表した。約7割を女性と子どもが占める。負傷者数は5万5915人に上る。
国連児童基金(ユニセフ)は12月21日、ガザ地区で負傷した9千人以上の子どもが、手足の切断を余儀なくされたと報告した。ガザの保健省は、避難所内で妊婦や子どもの半分が栄養失調や医療ケアの不足などに苦しんでいると説明する。
地区内の36カ所の病院のうち、部分的にでも機能を保っているのは13カ所だけ。うちガザ南部で稼働している九つの病院では、収容能力に対する入院患者の数は2倍、集中治療室の患者数は2・5倍に達するという。
(引用終わり)
◇ 2024.1.1
北陸 能登半島巨大地震発生
2週間が経った今も被害状況の全容は不明
◇ 2024.1.2
羽田空港 航空機衝突事故発生
うあああああああああ"あ"あ"あ"ゞゞゞっ!
現実を見たくない!
ツラい! イタい!
何にも考えたくない!
目を開けていると悲惨な光景、耳を閉ざしていないと悲痛な報道が、絶え間なく容赦なく飛び込んでくる。
去年今年を貫くのは願いに反してやりきれない哀しみと痛み、遣る方ない嘆き憤り。
目をつぶって耳を塞いで口をつぐんで、心を止めてやり過ごしていたい。
◇ amazarashi『冷凍睡眠』
〈だからいっそ全部忘れて
眠らせてくれ 〉
◇ amazarashi『クレプトマニア』
〈うるさいときは耳を塞げ
好きに歌う理想だけ
どうでもいい どうでもいい
この世のほとんどは
どうでもいい!
もう消えたい!もう消えたい!
底知れない トロイメライ
夢をくれ、もっとくれ!
目隠しをしたって手遅れ 〉
◇ amazarashi『性善説』
〈目を覆い隠しても
悲鳴は聞かされて
耳を塞いでも
目をこじ開けられて 〉
○アニメ『ぼくらの』OP主題歌
石川智晶『アンインストール』
〈あの時 最高のリアルが
向こうから会いに来たのは
僕らの存在はこんなにも
単純だと笑いに来たんだ
耳を塞いでも
両手をすり抜ける
真実に惑うよ 〉
ううっ、目をきつく瞑っても耳をぎゅっと塞いでも、なんか意味ないっぽいです。
それにしても何だろう、ミュージシャンの身体って昭和のボロアパート並みに薄い素材で出来ているんだろうか? そんな容易に音や光が漏れちゃうとは塞ぎ甲斐のない耳目である。
見ようとしなくても目の当たりにしてしまうし、聞こうとしなくても轟音がつんざいてくるし、考えまいとしても頭は自動的に色んなことを思い巡らせてしまう。どうすりゃいいの?
◇ amazarashi『インヒューマンエンパシー』
〈昨日に目を塞ぐから
明日も見えないと泣いて
それでも手探りでゆく
ここが暗闇な訳じゃない
僕ら自身の太陽が
各々の場所にあるだけ 〉
◇ amazarashi『まっさら』
〈蛇口をひねって水を飲む
死にたいときでも喉は乾く
身体は足りないものを欲する
頭はいっぱいだと
減らしたがる 〉
◇アニメ『薬屋のひとりごと』
第4話より
(生後間もない我が子を不注意から亡くして生きる希望を失い、病に蝕まれ衰弱していく帝妃。献身的に看護する主人公・猫猫(マオマオ)に向けて呟く。)
妃:「どうして・・・あのまま・・・死なせてくれないのか・・・。」
猫猫:「ならば、食事を摂らねばいい事です。粥を食む(はむ)という事は、死にたくないからでしょう?」
妃:「そうか・・・そうだな・・・。」
(生きられなかった子を想い気力がわずかに兆し、流動食を摂って徐々に回復していく妃。)
○アニメ『血界戦線』OP主題歌
BUMP OF CHICKEN
『Hello,world!』
〈塞いだ耳で聴いた
虹のようなメロディー
砕けない思いが
内側で歌う 〉
○『ダンジョン飯』OP主題歌
BUMP OF CHICKEN
『Sleep Walking Orchestra』
〈どうして体は生きたがるの、
心に何を求めているの?
肺が吸い込んだ 続きの世界
何度でも吐いた 命の証 〉
どんな過酷な環境でも生は続く、どうしようもなく身体は生きたがる。
「人はパンのみにて生くるものにあらず」、そうは言っても生きてる以上は腹が減る、喉は乾く。ならば。
困難な状況にあればこそまず必要とされるのは、食べること。生存に十分な食べ物、それも栄養満点で、おいしければ猶お良い。
○NHK『チコちゃんに叱られる!』
2024年1月5日
新年拡大版SP 放送内
Q「給食で牛乳を飲むのはなぜ?」
A「給食で牛乳を飲むのは、アメリカ大統領だったフーバーが心配になっちゃったから!」
◇「映像の世紀 チコフライエフェクト」概要、【 】内は捕捉情報
太平洋戦争敗戦直後の日本は、戦時中からの厳しい物資統制と慢性的な食糧不足により、国民全員が危機的な栄養失調にあえいでいた。餓死者も続出し、低栄養状態を余儀なくされた子ども達の身体の成長にも深刻な影響が出る。
翌1946年5月、日本の戦痕救済と復興の状況を視察するため、占領統治機関から要請を受けた元米国大統領(31代)フーバーが来日した。折しも同月19日、占領体制を揺るがす「食糧メーデー(飯米獲得人民大会)」が発生する。
【 文字通り十分な食糧を求めて約25万人が皇居前広場に集結した大規模なデモで、訴求の内容は政治機構の刷新にも及び、天皇批判や民主的人民政府樹立を訴える声に発展した。
GHQマッカーサーは民衆の動きを抑圧したが、食糧難が続けば破壊的な市民暴動が起きるとの懸念からも食糧事情改善は喫緊の課題であった。】
一方、第一次大戦後のドイツの食糧危機を改善した経歴を持つフーバーは、日本の深刻な食糧不足の現場を目の当たりにしていた。人道上にも政治上の理由からも対応が急がれ、早急に食糧支援策を協議。
その中で児童に対しては栄養状態の改善のため、学校給食の配給を計画した。
実施に当たったのはGHQ公衆衛生福祉局長のサムス。日本の子ども達の食事が米(炭水化物)中心で動物性タンパク質の不足を憂慮したサムスは、予算確保にも難航する中、脱脂粉乳(ダッシフンニュウ)に活路を見いだす。
脱脂粉乳は牛乳を脱水乾燥させて粉末状にしたもので、栄養価を保ったまま遠路輸送・大量備蓄・長期保存にも耐えうる優れた簡易食であった。しかも当時のアメリカでは過剰生産で牛乳が余っており安価、またアジア救済団体「ララ」からの救援物資にも脱脂粉乳が多く入っていることが判明。
コストの面でも即時入手可という条件からも、脱脂粉乳は全国的供給に適していた。
こうして47年1月に都市部で学校給食がスタートし、順次全国に拡大。栄養分を確保した安定した食事の提供で子ども達の栄養状態は徐々に回復していった。
【 更に言うならこの当時の子ども達(1935~45年頃生まれ)が無事成長して大人になり、1955~70年の高度経済成長の中心的な担い手になっていくのである。
ちなみに、この戦後期の脱脂粉乳は当時の子ども達に必ずしも人気ではなかったようで。水で戻してもなんか食感がパサパサとかデロデロして、味も総じて最悪だったらしい。
第二次大戦後の混乱の中で世界中からかき集めたので粗悪品も多く、また元々余剰在庫の分は廃棄される予定だったんでロクな衛生管理がされていなかったとか。味なんか二の次三の次、とにかく量を確保することが最優先だったのだ。
長期輸送と保存に耐えるといっても、さすがに各学校や家庭に届く頃には相当劣化したものが大量に出回った。配給を受けた学校や保育所ではとにかく味悪なコレを、どうにかして食べられるレベルにまで持っていこうと悪戦苦闘した。(その記録証言は下記PDFファイル後半を参照のこと。)
現在でも脱脂粉乳、より洗練されてスキムミルクと呼ばれるものが流通しているがこちらは現代アップデート版で、味も栄養価も保存期限も比較にならないくらい飛躍的に向上しているという話。】
戦後復興期を抜けて高度経済成長期に入る頃には日本国内の酪農生産も回復し、脱脂粉乳ではなく牛乳が給食に出されるようになった。以降、その慣習が続いて今に至る。
(概要終わり)
◇ PDFファイル
この事実を忘れてるっつーか、そもそも時代がだいぶ過去のことになってるんで現代人には馴染みの薄いエピソードになったんだと思いますが。日本だって外国からの食糧支援を受けて終戦後の危機的状況を脱した歴史を持つのです。
いや食糧だけに限らず、戦争紛争や自然災害に遭っている現場には、不足するものが数限りなくある。電気・水道・ガス・住居・衣類・交通網・情報通信網・人手・技術者・医療者・介護者・エッセンシャルワーカー・ボランティア、・・・・。
最優先すべきは人命に関わるエネルギーの供給、同時並行して生活インフラの復旧も欠かせない。
平穏な生活の回復には資金も人手も時間も技術もたくさん必要となる。一市民が供出できる資源には限りがあるだろう。しがない民間人に何ができるか? せいぜい小さなアクションを起こす程度に過ぎないかもしれない。
ニュースでは過酷な現状を持ちこたえる切実なニーズが訴えられているのに、もどかしい、間接的でごく微小な支援しかできない。
だがどんなに微力に思えても、かき集めれば世の中を動かす大きな力にも育ち得るし、「自分にも何かできるんじゃないか?」とまず志向していなければ、そもそもの最初の動きも生まれようがない。
どんな些細な募金も後方支援の一助となり、どんな微細な発信も世論形成の一翼となる。政府の援助体制が遅れ気味ならうるさく野次ってせっつくこともできるし、容易に入れない現地にも救援物資や活動資金の形でエネルギー源を送ることもできるだろう。
◇ amazarashi『世界の解像度』
〈騙し騙され
うんざりして耳を塞ぐのは
気持ちは分かる
けどそのせいで僕ら生き別れ
もう今更だよ 善か悪とか
それより繋ぎ直すんだ
断線したライト
夜は明かりが要る
何はともあれ
外は嵐で悲惨だけど
君は無防備な滑走で
笑うから 抗うから
君は君だけの場所で
目を閉じないで見ていて
個々の視点、再縫合
新しい世界の解像度 〉
目を閉ざさないで耳を塞がないで口を覆わないで、息を止めないで心を凍らせないで、その手でできる何か小さな善意を。
以上、この年末年始に耳目に入ってきた雑多な情報の中から、心に引っ掛かったものを集めて書き散らしてみました。自分でも何を書いてるのかよく分かりません!
〈空の向こう側で
名も知らぬ誰かが
想いに胸を焦がしている
その色を 痛みを
僕ら知っているはずだ
標(みち)は繋がっている 〉