私には、両親や妹や妻や友人さえ知らない一面がある。
親友のように、馬鹿を演じようとするのでは無く、根っこの根が馬鹿な私なのです。
普段、私は友人にも「俺は、自身の通る場所の塵が無ければ良い人間だ」とか、
「布団に穴が開けば、ホッチキスかガムテープでとめれば良い人間だ」とか、
「風呂にはひと月入らなくても平気な人間」etcとか言って来た。
その理由は・・・
例えば会社経営時、私は古い歯ブラシを持ち工場のトイレを掃除していた。
ある日、私が面接時、その人がドアを開けただけで、
「この人をパートさんの中に入れたら駄目だ」と直感し、皆より1日早く出社して貰い、
それもラインに入れず、事務員として雇用した人がいたが、
その人から言われた。
その人は、予想した通り、アルバイトを入れざるを得なくなった繁忙期、
偶々仕方なくラインの中に入って貰ったのだが、アルバイトの4倍は早く部品を組み上げた。
「社長さん、社長がそれ程丁寧にトイレ掃除をしたら誰も入れなくなるし、
パートさん同士でトイレ掃除をしなければいけなくなりますから止めて頂けませんか」
私は、それ以来、他人に気遣わせては悪いと、上記のような振りをするようになった。
全くの1人となった今、肋骨を折る前にはシャワーは1日2回、
洗濯も、枕カバー1枚、タオル1枚でも洗濯機を回していた。
掃除も、風呂場を洗うブラシに中性洗剤をしみ込ませ、時には吹き付け、
台所前のフロワーも、廊下も1日1度はブラシ掛けしないと気が済まなくなっていた。
勿論、残念ながら肋骨を折る前の話ではある。
ゴミも、例え空き缶1個でも捨てに行かなくては気が済まない。
そんな男・・ねぇ、窮屈でしょ、でも、ホームレスを経験したお陰で、
風呂にも何日も入らずとも平気にもなれたし、
肋骨を折ったお陰でシャワーも出来なくなった。
ですから、変則自由自在な「潔癖症では無い」汚くだらしない人間になれた訳です。
但し、仕事道具のパソコンは塵1つ無いし、例え2本杖でも廊下は磨くし、
買い出しの食材は必ずメモに書いてるし、計算機の置き場所は一定だし、
公害になる家庭用台所洗剤は使わないし、洗濯も1日に何度もやりますが、
無害と言われる松脂洗剤を使うようにしている。
ゴミ捨てもそうですが、お米の研ぎ方も、昔・・ある料亭で教えられたかき回す回数と、
研ぎ水の捨てる回数も、1人になってからは守っています。
掃除もそうです、
今日も肋骨の痛みに耐えながら、ブラシでキッチン前のフロアーは磨いたし、
排水溝の中迄歯ブラシで掃除したし、ゴミ箱の中迄水洗いして規定の袋も被せました。
「ウッ・ウッ」と言いながらね。
もしも、友人と「シェアハウス暮らし」でもしようものなら、
友人も私も3日でノイローゼだろうね。
キッチンの、排水溝の小さな穴にも不織布を1枚1枚ハサミで切って使う徹底ぶり。
もしやれば、友人は朝出かけて帰っては来ないかも知れないね。
不織布は、ハサミやカッターでは切れないんだよね。
理由は、木の繊維でも無く紙の繊維でも無く樹脂や化学糊含有の繊維だから。