こんにちは
今日は胚移植についてです
①新鮮胚移植 7500点
(採卵して育てた胚を凍結せずに子宮にいれます)
②凍結・融解胚移植 12000点
(凍結してある胚を融解して子宮に入れます)
そして、ちゃんと効果のある技術の使用も認められています
アシステッドハッチング 1000点
(卵や胚には透明帯と呼ばれる殻のようなものがあります。その殻に切り目を入れて孵化しやすくします。)
適用は…
①透明帯が厚い方
②凍結保存したことによる透明帯の硬化が考えられる方
③栄養外胚葉小胞がある方
(顕微授精の穴から圧が抜けて孵化しづらい場合あり)
一度移植したが着床しなかった方には
高濃度ヒアルロン酸含有培養液 1000点
使用して移植出来ます
今まで2~3万円くらい自費でかかっていた技術が3000円で受けられるのです
すごくないですか
ニュースなどで
「保険になって最新技術が使えなくて…」など聞いたことがあるかもしれませんが、それは特殊な例です。
実際には、一般的に使用する最新技術は保険適用や先進医療で認められています。
ところで…
これまでに何度か出てきた「先進医療」とは
自由診療と保険診療と併用することは「混合診療」にあたるため禁止されています。
しかし先進医療として実施される医療技術に限り保険診療との併用が可能なのです。
ARTにも数種類の『先進医療』が現在認められています。
例えば…
タイムラプス
このブログの記事一覧から『去年から変わったこと①②』をぜひ読んでみてください。
タイムラプスは本当に優れた培養器です
当院でも使用して2年くらい経ちましたが凍結出来る良好胚盤胞がとても増えました
移植時に使える「SEET法」という治療も先進医療で認められているので、保険治療と併用出来ます
その他にも「二段階胚移植法」
そして何度か移植しても着床しなかった方への処置「子宮内膜スクラッチ」
何度か移植しても着床しなかった方への検査「子宮内膜着床能検査(ERA)」
「子宮内マイクロバイオーム検査(EMMA+ALICE)」
以上、保険適用について簡単に説明してきましたが…
だいたい理解していただけたでしょうか
「結局、いくらくらいになるのですか?だいたいで良いんです」とよく聞かれるのですが…
この保険適用シリーズを読んでいただいてわかるように
採取できる卵子の個数、受精卵の個数、凍結個数などで値段が変わるので…
本当にわからないんです…すみません
ただ一つ言えることは…
1ヵ月の当院での負担額は高額医療制度の限度額までに収まるということです。
(ただ、先進医療は自費なので限度額にプラス負担となりますが…)
あと注射や薬代は薬局でのお支払いとなりますが…
同一治療に関しては高額医療制度で申請できるそうです。
ご自分で調べてみてください。
税金では医療費控除制度もありますし、知らないと損することあるようです。
ART治療を開始すると、平均的には2ヵ月(場合により3ヵ月)くらいかかります。
採卵・授精・培養の月は限度額に達する場合が多いですし、逆に胚移植の月は限度額まで達しない…など
色々なパターンとなります。
やはり文章にするには難しいですね…
わからないことや質問などあれば是非コメントで質問してくださいね
また読み返して自分でもわかりにくい表現があれば随時編集更新していきますね