銀魂の現代パラレルです…
うわおやっちゃった(汗)
あー。ねっみー。
コンビニ夜勤バイト真っ最中な銀さんです。こんばんは。
フリーターといえば聞こえはいいけど、バイトで食いつなぐ日々が続いてる。
まあ、一応働いてるだけましでしょ。
あ、そろそろかな。時計を見て、時間を確認する。
え、何何?もうすぐ休憩?
違う違う。銀さんお気に入りのお客さんが、もうすぐやってくる時間なのです。
あ、ほら、入ってきた。
自動ドアをくぐって店にやってきたのは、黒髪の、キツそうな目をした美人。
名前も知らないけど、ここ半月位、同じ時間にやってくる常連さんだ。
この夜中の逢瀬が、銀さんは凄い楽しみ。
眠気なんて吹っ飛んじゃうくらいにね。
そんな彼は、いつも夜中の1~2時頃に来て、弁当とかを買っていく。
うーん、ちゃんと食べてんのかなー…。
銀さん心配だよ。
「538円になります」
どこに住んでるのかなあ、そんなことを考えながらレジを打つ。
こんな時間に来るんだから、このコンビニの近所だよなあ。
銀さんもこの近くだから、ひょっとして近くに住んでたりするわけー?vv
「あ、あの、お金…」
うわっと。ちょっとトリップしてた。
出されたお金に全く気付く素振りもない俺に、不振気に声をかける彼。
めったに聞けないその声に、自分の機嫌が良くなるのを自覚する。
ちょっと低めの、落ち着いたその声を初めて聞いたのは、
彼が来店するようになってから3日目のことだった。
棚に商品を並べている時、慌ててぶちまけちゃった俺に、
そのへんに散らばった商品を一緒になった拾ってくれたのは彼だった。
たまたま近くにいたから、だと思う。
謝る俺に、彼はぶっきらぼうに「いや…」と答えた。
もう、その時の衝撃といったら!嵐でもきたかってくらいだったよ、銀さん。
不機嫌そうな、でも照れた表情に、こんな表情もできるんだってびっくりした。
不覚にも、ほんとちょっとだけ(ちょっとだけだよ!)かわいいなんて思ってしまった。
彼のことを気にかけるようになったのはそれからだと思う。
あと、短い言葉だったけど、彼の声にもびっくりした。
別に負の意味じゃない。こんな声なんだっていう単純な驚き。
そして、低い掠れ声がカッコ良くて、素直に似合ってるなあと思った。
「ありがとうございましたー」
長くてつらい夜勤の中の楽しみ。
ただそれだけだ。別に、彼に対して何かやましい感情があったわけじゃない。
名前くらいは知りたいなーとは思ってたけど。
だから、この時は、まさか彼とあんなことになるとは思ってなかった。