こんにちは、
岡田です。  

前回は椎間板ヘルニアと腰痛というお話しでした。
http://ameblo.jp/baffaro7/entry-12283573516.html
今回は、内臓と腰痛の関連についてです。


これは私の見解なので、
医学常識とは違う部分もありますが参考にしてください。


(内蔵関連の腰痛とは)
 
内臓と腰痛の関係について現代医学では、

痛みを感じる場所と原因部位が違う場合、
その関連性は認められており、
これを関連痛といいます。


東洋医学では、痛みを感じる場所と、
原因部位が違う場合があることは常識です。

気の流れやツボなど経絡に慣れ親しんでいる者には、
背中や腰と内蔵が関連しあっていることは、
ごくごく当たり前のことなのです。

たとえば、
背中から腰にかけて背骨の両脇には、
上下方向に内蔵と関係が深い重要なツボが並んでいます。

鍼灸治療は、
内蔵や自律神経の機能失調に強いのは知られていますが、
実際この腰背部のツボを使う頻度は高いです。


(具体的な内臓と痛みの関連)

日常の臨床で、内臓関連の腰痛は頻繁に見かけますが、
実際に確認したもので印象的なものを取り上げます。 

〈骨盤の後ろが痛い場合〉

・Aさんの場合

骨盤の下の奥の方が痛むという症状でした。
明らかに腰の関節や筋肉、神経痛ではない鈍痛でした。

「ゆるみ腰」「しまり腰」などの骨盤の症状とは全然違い、
各種療法を行っても全く症状は改善しませんでした。

ちょうどAさんは泌尿器科に通院していたので、
詳しく検査してもらうことになりました。

ところが、診断結果は大丈夫ということでした。
後で聞いた話ですが膀胱ガンだったようです。

・Bさんの場合

骨盤の後ろ広範囲に鈍痛があるという症状でした。

明らかに腰の関節や筋肉、神経痛ではない痛みで、
各種療法を行っても治療後だけ良くすぐ元どおりでした。

既往歴や症状から、婦人科受診をすすめました。
痛みの原因は、以前からあった子宮筋腫が大きくなったこと。
手術で筋腫を摘出すると痛みはきれいに消失しました。

・AさんBさんともに、関節や筋肉、神経痛との違いは、
左右どちらかではなく常時奥の方から痛む鈍痛だということ。
骨盤の後ろで??な痛みは、泌尿器、生殖器などを疑います。


〈腰椎周辺が痛い場合〉
 
・Cさんの場合

腰椎下の方に鈍痛がするという症状でした。
施術すると気持ちが良いと喜ばれますが、
翌日には、もとの症状が出ます。

徒手検査で??な部分があったので、
大病院で診てもらうことになりました。

結果は、ガンの骨転移による痛みでした。
この例のように「変だな」と直感がある場合は、
直ちに検査してもらった方がいいでしょう。

・Dさんの場合

ちょうど腰骨が反っている部分の両脇に、
奥の方から広がるような鈍痛がありました。

施術すると少し楽になりますが、
しばらくするとまた痛みが出てきます。

過去に腎機能でひっかかったようですし、
関連の症状も出ているので病院へ。

検査の結果は腎臓疾患で、
入院して治療することになりました。


〈腰よりの背中が重苦しい場合〉

・Eさんの場合

背中の下の方が張っているので、
ほぐして楽にして欲しいとの要望です。

確かに背中と腰の境目辺りから上が硬くこっています。
背中を潤滑整体しながら話を聞いてみると、
最近、胃の調子が悪いとのことです。

さっそく病院に受診し胃カメラで調べてもらうと
胃潰瘍が発見されました。

Eさんのように胃の機能に変調がある場合は、
胃の裏あたりの背中が硬くこります。
軽い症状では、ゆるめてあげると機能回復します。

 

〈内臓とこりの関係〉 

内臓の関連痛やこりは、
病気になる前の信号として出ることがあります。

骨盤は泌尿器、生殖器。腰椎は腎臓。
胸椎との移行部あたりは胃というように、
各臓器によってこりが出るところは変わります。


検査を受けても異常なしの場合は、
まだ病気ではなく未病の段階なので、
この時点であれば各種代替療法で対応できます。

検査しても異常が見られない段階は、
病気を回避できる可能性が残されているといえます。

だからこそ、早期に検査を受けることは必要です。

手遅れで病気と診断されたら、
医師の指示に素直に従うことが大切です。
 

(未病の場合の解消法)

解消法はケースバイケースですが、
たとえば、胃の機能低下では定番の方法があります。

胃の六灸といって、
背中の胃に関係する6つのツボにお灸をします。

直接灸をすえてもいいのですが、
私の場合は温灸を使うことが多いです。

実際、これを繰り返すことで胃潰瘍が治った例もあり、
ちょっとした症状であれば、
薬を飲むより効くという声も多いです。

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また、自分でできる方法では、
毎度おなじみの健康回復歩行があります。

165cmの人を基準にお話しします。

胃や腸の場合は、ゆっくりしたペース
40分で2.3km程度の距離をノンストップで歩きます。
これが胃腸の機能を回復させるのに適した速度です。

腎臓や泌尿器系等の機能低下であれば、
40分で3km程度の距離をノンストップで歩きます。
これが泌尿器系の臓器が元気になる速度なのです。
 
たとえば、胃弱の人が胃の機能を強化したい場合は、
週に3回以上、40分で2.3kmの距離を歩けばいいのです。
そうすれば、胃の機能は回復していきます。