このように、人間の骨格、関節。それを覆っている筋肉。そして血液の流れ。水分の量。
各々の臓器の位置、動き、役割。手足の指や目鼻、耳、口とのつながり…。それらすべてが完全に決められ、
精巧に創られた人間。この人間も、自然の産物であり、大自然の中の小自然である限り、その創られ方も、
生き方も、死も、絶対に自然界と懸け離れることはできない。
大自然に生きている動植物には、春に咲く花もあれば、夏に咲くもの、秋に咲くものもあり、一年のうちに
二回 咲く花もある。その自然界に生息する動物も、すべてそのように、交配の時期も交尾する種も決められ、
子孫を繁栄して生きて生かされている事実は、あらゆる生命に与えられた義務。仕事である。
昆虫も、それを獲って食べる鳥も、魚も、その雌も、雄も、すべてがその時、そう決められ、その行為をして
自分の子孫をつくり、この自然界がある。
これは決して、人間が、学者が、教育が決めたことではない。人間が勝手に造った どの学問の知識、どの
宗教の教えよりも先に在ったことであり、すべてが自然界の法則によって決められてきたことである。
決して、人間が自然を創ったのではない。これは、何人【なんびと】も否定できないことである。
ところが今日、教育によって、この母体は ことごとく破壊されてしまっている。
いま産まれてくる子供は、そのほとんどが筋肉に障害を持った奇形児であり、それは一人として、
本来あるべき人間の姿として育たないし、現に育ってはいない。
今後ますます、こうした問題は続いて行くことになる。実に嘆かわしいことである。
そのことを教育者は、親は、病院のお医者さんは、国は、そこにいる世の指揮者、指導者達は、
どこまで知っているのか。そして人間達は今も、今後これからも、この事態をどうしようとするのか。
それは今日まで、自分自身の周りを見わたすまでもなく、「このままでいいわけがない」と
そう想って、そうしたことに気づいていた人も、世の中には、わずかにいたかも知れない。また、
昭和60年以降、そしてそれ以前にも、人が生き方を変える時期が何度かあったかも知れない。
しかし今、もう遅い。明治・大正・昭和の旧い常識を捨てて、人々が今、意識を変えて生きるには
その生涯に誰もが、取り返しのつかない状態にある。だからこのまま、今まで通りに生きてしまい、
教育を変え、人々の考え方を変えない限り、教育の現場にも、医療の現場にも、社会にも大変な問題が
出て来て、その現実を誰も抑えることはできなくなってくる。
今まだこの教育を続ければ続けるほど、身体障害者だけが出生される。
世の指導者が、マスコミが、文部省の教育、そして国が、ここで気づき、悟らなければ、
人類はこの世から抹消されることになる。
愚かなる人間共は、その素晴らしい学問も、徳を積むことも、それを素晴らしい知識として、そこでまた
素晴らしい教育を受け、自然界を徹底的に破壊し、今なお、あらゆる場所に開発を進めている。
山々を崩し、ダムを造り、水路を引き、人が歩くより先に自動車で走るための路を回し、自然界において
必要以上のビルやマンションを立て、線路を引き、空港を造る。そのような破壊を何十年も続け、そして、
その破壊を世界中へ広げるために、必要以上に経済を追求し、自分達の勝手な便利さの追求も已まない。
既に地球上の、日本の国土は、青写真の上へ載せられてしまい、
「どこにどの道路を敷いて、どこをどのように切り開いて、どう開発する」ということを勝手に決めている。
そして、かつて海であった場所は海でなくなり、川であった場所に水はなく、山の樹木や草木は酸性雨で
枯れ果て、海岸も、山も、今まさに、それを剥ぎ獲られ、毟り獲られようとしている。
そのために、山の動物も食べる物がなくなってしまい、冬眠する動物に冬眠の場所もないような状態を
造ってしまったのである。
秋、すべての植物が実る頃に、山の動物は里へ下がり、人家の食べ物を漁って、また、畑の農作物を
獲って食べる。そういったことは、全国 至るところで起きているのではないか。これでいいのか。
このまま各々がこうしたことを続けてよいのか。
食べ物がなくなれば、きっと山の熊も、狼も、人間を獲って喰うかもしれない。
それほど世の中は、自然界は破壊されてしまったのである。
今まさに完全な崩壊を迎えようとしている自然界。
日本の四季も、世界の気象も、かつてとはまったく違い、冬に冬はなく、夏に夏はない。
冷夏や猛暑も、暖冬や厳寒も、紫外線の問題も、地球上に生息する生命を殺す勢いである。
そして、他国から常に水を注いでもらわなければ生きてはいけない日本の国。ここでは、唯一、
稲作というものが、自分達の子供、孫、子孫の食料を賄うために、先祖代々から受け継がれてきた。
ところが、この稲作も決して今まで通りではなく、その品種改良も、政府の減反政策も、今日このような
異常気象、気圧の変動、自然の激しい変化には追いついていけなくなってきた。そして今後これからも、
人間が生きることの絶対条件のひとつである「食べる」ということは、もっと大きく破壊されることになる。
山に住んでいた動物による被害も、日本全国どの地域の田畑においても害虫が大量に発生し、大変な
被害を及ぼしてしまうようなことも、それは今、決して一時的な天災、一時的な気候の変動ということではなく、
あらゆる天災が人災として、人間の生きる場所を破壊し、その荒れ果てた場所にはもう完全に、
育つものも育たない状態を造ってしまうことになる。
果たして今後、例年通りに日本の米は採れるのか、作れるのか。誰も予測は立てられないし、
決して今まで通りではない。
また、男も、女も、そうした創られ方から外れてしまうように、完全な性行為ができないという人もいたり、
最近の世の中には、「不妊症」という言葉まであり、たとえ夫婦であっても、
自分達の子孫繁栄、子供が授からない、「できない!」という問題で何年間も悩み苦しんでいる人も大勢いる。
その原因は何なのか。
人間は、オギャーと産まれて、ニコッと笑ったその瞬間から性に目覚めているといわれるほど、いずれは、
自分が産まれたことと同じように、そうした義務の遂行を果たすように創られている。しかし、それがどうして、
心の病であるリウマチや性の病。また、男女共に、肉体的に性行為ができないことで、そのことを誰にも
言えず悩んでいる人や、「子供ができない」という、そのような問題に苦しんでいる男女が増えているのか。
その女性は、なぜに妊娠できないのか。それは果たして、経済なのか。仕事をする時間と夫婦生活の問題
なのか。 その人達は今、本当に、人間の男として、人間の女として、肉体的に健康なのか。
そこには、女を男と同じように教育したことの何に原因…、人間の破壊。母体の破壊があったのか。
人間が物を食べるという生きる絶対条件を破壊した結果なのか。あるいは、今日まで生きてきた中で、
「絶対にこうしなければならない」と決めた自分の、その心が、どこまでその肉体に合わなかったのか。
そしてまた、そうした社会に、人の世に、男と女がいて、結婚があり、夫婦があり、家族という考え方もあり、
その生活の中にいて、たとえ妊娠できたとしても、流産や早産、医学による異常なお産、分娩の仕方、その
あり方も含めて、現在、先天的に障害のある子供や奇形児の出産までもが年々増加している。
これは、どうしてなのか。 果たして、国は、社会は、人の心は、このままでいいのか。
国民の生活を考えているはずの政府。厚生省も文部省も、今どこまで、そうしたことを判っているのか。
それはもう決して、誰もが、「黙っていればいい」という問題でもなく、今それほど全国で、大勢の人が
悩み苦しんでいて、それがもう限界に来ているのではないのか。
もしもこのままの状態であるなら、今後、近い将来、ある一定の期間は一切、世の中から人間の子供は
いなくなってしまうことになる。もし子供がいても、ほとんどすべてが障害者になってしまうほど、健康な
子供もいなくなる。 その時、人間の社会は、どうなるのか。人はどう動くのか。
それらのことについて、ここから先はまた、人間の創られ方の事実。基本。絶対に否定できない自然界の
道理を踏まえて、詳しく書いてゆくことにする。
それでも、もしも今、ここまでを読んでみて、「恐い」と思ってしまう人。あるいは、
「もう疲れたよ」という人がいるなら、その人は一旦、ここで読むのをやめて、
もう読まなくてもいいので、そこで休んで、そしていつかまた、読んでみたいと思えるようになった時に、
自分の手で この本をひらいてみてもいいし、遠慮せずに今、そこに、その場所へ
横になってみてみればいい。そして、この本ならこの本を腰へ当てるなり、上へ座ってみるなり、
脚の方へ置いてみるなりしてもいいので、そのように今、自分の肉体を労るようにして、自分自身の頭で、
「もう大丈夫かなぁ」と思って立ちあがれるようになるまで、ゆっくりと休めばいい。
ずっと長い間。そしてまだこれからも当分の間は、その肉体を遣って生きてゆくことになる。だから決して、
何か頑張る必要はないし、自分のペースで読んでみて、そうして解らないところがあるなら、
何度でも繰り返し読んでみて、それでもまた、どうにもならなくなった時には、
決して無理せず、横になって休んでみればいい。
この本は、そういうふうに創り、読んでいる人。その心の容器である肉体が、少しずつ
少しずつ楽になってくるようにしてある。
資料4-2: 太り過ぎをとって美人になる? 痩せすぎも知識の肥満解消!
(1983~85年の改訂版)ほか。 未修正
http://ameblo.jp/badlife/entry-10117508807.html
つづく ☞ #06
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