少し前後しますが。

 

外構業者による不法侵入事件の時、夫の主張は

「現場監督を替えろ」

でした。

しかし私の意見は真逆の

「監督はこのままで」

でした。

 

 

 

 

工事部課長がダブルヘッダーとはいえ、実際はこの監督が仕切る事に変わりはありません。

夫は「外構業者に舐められてるような若いヤツ(実際若い。見た目も若い。そして可愛い。私はバンビちゃんと呼んでいた)になんでやらせる?」でしたが、

若いとか舐められてるとか関係ないです。

当事者だから、やらせるのです。

 

バンビちゃん自身のミスではない。

この外構業者を選定したハウスメーカーの外構担当の落ち度でもある。

しかし、管理すべき立場の人間が管理・コントロールできなかった。

出来るようにならなきゃね。

そう、私の監視下で。

 

実際問題、人手不足です。

大手ハウスメーカーであっても現場監督は人手が足りず、バンビちゃんが受け持っている現場数は「エリア、全然違うじゃん」と広範囲でした。

 

それに事業部長が「私の責任です」とこの場に出てきているのです。

そこで「担当を替えろ」というのは、事業部長が出てきた意味が無くなります。

トップが部下の事もひっくるめて責任取ろうとしているのに、

「お前さんが謝るだけじゃ足りん。現場も土下座じゃ!」

と言っているようなもの。

これでは事業部長のメンツは丸つぶれです。

この世で潰しちゃいけないものは「面子」と「ゴ〇ブリ」。

ゴの方は内臓が飛び散るので後片付けが大変。

面子の方は、取り扱い注意の生卵。

部下もいる前で潰すなんて以ての外。

 

解約ならいいんです。

事業部長が謝ってさえもダメだった、となるだけ。

しかし、契約続行なら事業部長の顔を立てるのが納得できないけど大人の作法。

 

事業部長に責任を取ってもらって、現場は続投。

その流れが妥当なのです。表面上は。

 

また、この現場からバンビちゃんを外す事はバンビちゃんの評価に直結します。

上長の課長としても、部下の評価を下げる事はしたくないでしょう。

 

 

夫は受け入れ難いようでしたが、契約を続行するって言ったのは君ぞ?

工事を続行するからには、

バンビちゃんは起きた事の責任は取らないといけないの。

この現場、最後まで逃げずにやり遂げないといけないの。

どんなに嫌でも辛くても、逃げちゃダメなの。

 

逃がしちゃダメなの。

 

ここで担当を外れたら、それっきり。

これ以上、バンビちゃんにとって嫌な事も面倒な事も起こらない。

私にネチネチ言われる事もない。

私に重箱の隅をつつかれる事もない。

 

それはダメでしょう?

 

 

私は事業部長と課長に向かって言いました。

 

「現場監督は続投でお願いします。

 上長である〇〇さん(課長)も当然お願いします。

 その代わり、絶対に途中で異動や担当を外す事はしないでください。

 お二人は最後までこの現場を受け持ってください。

 本人が何を言おうと、何が起ころうと、この現場の監督はお二人です。

 絶対に絶対に途中で替えないでください。

 

 〇〇さん(課長)、逃げないでくださいね?(笑顔)

 〇〇さん(バンビちゃん)も逃がしませんよ(真顔)」

 

 

私、絶対に、あなた達を逃がさないから。

 

 

営業さんが脇で「うわあ」という顔をしたのを私は見逃さなかった。

言っときますけど、あなたもよ?

 

 

私から逃げ切れると思うなよ?

謝罪は受けたけど、許したわけじゃない。

 

 

ディズニープリンセスにように「わかりましたわ」と言いましたけど、

その実、全然許してないワタクシです。

本当は怖い悪役令嬢ですからね。

悪役は悪役らしく、シンデレラの継母よりも苛烈に、

白雪姫の王妃より陰湿に、

眠り姫の悪い魔女のように拗ねるのです!

 

という事で、つぶらな瞳のバンビちゃんは我が家の現場監督続投となり、

私にネチネチネチネチネチネチ言われ続ける事になりました。

 

 

この子は悪くないはずなんだけど。。。そう思っていた時期が私にもありました!

 

工事が進むにつれて露見しました。

 

「お、お前か!!またお前のやらかしか!!」