前回の続きです。

 

 

 

 

ハウスメーカー側が提示した内容を夫と検討せねばなりませぬ。

 

一旦家に持ち帰りたかったのですが、2日後には基礎工事開始という事で、

今、この場で結論を出さねばなりません。

 

まず、補償が安すぎる

 

実は道路に面した縁石も破損があったので、最初、そこを修繕するという話だったのですが、そこは市が施工した部分、というか市道にあたる部分。

そこを直してもらっても、私達に利はありません。

むしろそこは、ハウスメーカーと市で話し合ってくれ、です。

その金額がおよそ20万円くらいだったようで、その金額がハウスメーカー側が出せるマックスのようでした。

長男・事業部長の権限の限度額が安くて悲しい。

工務店と違って、先方もサラリーマンですから、個人の裁量はこんなものなのかもしれません。

 

そもそも、和解内容を見るに、このハウスメーカーは私達の家を建てる気は

無いのではないか?

この契約を維持したいと思うなら、もう少し施主によりそった提案を

するのではないか?

せめてエアコンは無償提供ではないか?

 

私は夫に言いました。

「私達の契約が破棄になっても、ハウスメーカーは痛くも痒くもないよ。

 破棄の原因がハウスメーカー本体にあるわけではないから、

 営業さんの査定も響かないよ。

 いろいろ煩い施主だと思われているようだし、解約して欲しいのだと思う。

 

 だから解約しよう。

 

 これは家建ての神様がくれた最後のチャンスだ」

 

 

しかし夫の意見はこうです。

「今からまたハウスメーカー探しを始めて、イチから打ち合わせを始めるのは、

 正直しんどい。

 それに僕たちの希望条件を叶えられるメーカーは断った所も含めて、

 あと2社くらいしかない。それだって不満があったからここにしたわけだろ?

 断った所にもう一度行くの?

 

 あと3週間で今のマンションは引き渡しで、引越の手配も済んでいる。

 仮住まいのお金も振り込み済。

 たとえ300万円が戻ってきても仮住いの期間が延びて余計な出費が発生するし、

 いろいろ酷すぎるけど、考えるのも辛いから、

 もうさっさと終わらせてしまいたい」

 

理由は解ります。

ここまで進めた以上、それをちゃぶ台返しするのは、かなり無駄にも思えます。

 

しかし、だからこそ言いたい。

 

逃げの気持ちで家を建てるな。

早く家を建てたい気持ちは解るが、

投げやりな気持ちで決定したら、一生後悔する。

既に後悔だらけの家をこのまま建てる気なのか?

 

 

仕切り直そう!

もう一度一緒に戦おう!

 

ガンダムにうっすらありそうなセリフを私は富野節で言ってみました。

 

しかし夫は碇シンジでした。

「もう無理なんだよ!

 限界なんだよ!

 僕はヨリコさんのようなメンタルゴリラじゃないんだ!」

 

 

  メンタルゴリラ

 

 

それは私のメンタルがゴリラなのか、

ゴリラのメンタルが哺乳類網サル目ヒト科ヒト属ヒト種ヨリコに分類されるのか。

 

いやそんな事より、愛らしい妻に向かってメンタルゴリラというパワーワードを

投げるその心は!?

はい!小遊三さん!どうぞ!

 

 

 

20数年前、黒髪の乙女だった私に君は言ったのよ。

 

「メンタル強めの君が好き」と

 

「たくさん食べる君が好き」みたいなノリで言ってくれたのに忘れちゃったの?

一昨日の夜に何を食べたかもう忘れているようだけど、これも忘れてしまったの?

 

 

君はその茹でる前の素麺のように、触っただけでポキポキ折れるメンタルで、

なぜ家を建てようと思った!?

家建ては厳しい戦いになるって、解っていたよね!?

君の素麺メンタルを許してくれるのは新宿2丁目のオカマのお姉さん達と、

妻である私だけで、渡る世間は鬼ばかりのピン子は許してくれないわよ!!

 

 

「断固解約。家建ての神様に従おう」という私に対し、

 

「もう考えるのも面倒。もうヤダ。このまま建てる」

 

そう意固地になってしまった夫を見て、

男子の思考傾向は小学生高学年~中学生くらいで完成されるというのは、

あながち間違いではないな、と蚊に刺されながら思いました。

 

 

 

私も一昨日の夕食を思い出せないし、

今では白髪染めの乙女だけど、

君が言ってくれた言葉は沢山覚えているのだけどな。

 

 

 

 

ん?

 

 

そうでもないな?

 

ごめんごめんw

 

 

 

本日のサムネイル

 

メンタルゴリラが育ててるパンジー