社員コミュニケーションのアイデアを考えていたときに、コミュニケーションには「スタティックなもの」と「ダイナミックなもの」があるなと思いました。
スタティック(Static)とは、「静的な」「変化の少ない」という意味です。
スタティックなコミュニケーションとは、あらかじめ決められた役割やルール、立場、情報を前提として行われるコミュニケーションです。
例えば、上司が部下に業務指示を出す、会議で決められた議題について報告する、マニュアルに沿って情報を共有する、といった場面が挙げられます。
こうしたコミュニケーションには、情報を正確に伝えられる、認識のずれを防げる、業務を効率的に進められるなどのメリットがあります。多くの人が関わる組織において、スタティックなコミュニケーションは欠かせません。
ただ、それだけに頼りすぎると、決められた役割の範囲でしか会話が生まれなくなったり、立場の違いによって本音を話しにくくなったりすることがあります。
「情報は伝わっているのに、気持ちは伝わっていない」「会話は成立しているのに、新しい発想が生まれない」
組織がそんな状態になりかねません。
ダイナミック(Dynamic)とは、「動的な」「活発な」「変化を生み出す」といった意味です。
ダイナミックなコミュニケーションとは、社員同士の考えや感情、経験、価値観が交わることで、新しい気づきや関係性、行動が生まれていくコミュニケーションです。
例えば、役職や年齢に関係なく意見を出し合う、休憩中の雑談から新しい企画が生まれる、自分とは異なる価値観に触れ、それまでの考え方が変わる。
こうしたやり取りでは、話す側も聞く側も、互いに影響を受けながら変化していきます。対話を通じて考えが深まり、ときには当初の目的そのものが変わることもあります。コミュニケーションそのものが、新しい価値を生み出すプロセスになるのです。
スタティックとダイナミック、どちらか一方が優れているというわけではありません。
業務を正確に進めるためには、明確な指示やルールに基づくコミュニケーションが必要です。一方で、新しいアイデアを生み出したり、組織の課題を発見したり、人と人との信頼関係を築いたりするためには、自由で双方向的なコミュニケーションが重要になります。
スタティックなコミュニケーションは社員を安心させ、ダイナミックなコミュニケーションは社員をワクワクさせる。
大切なのは、目的に応じて両者を使い分けることです。
制度やルール、評価基準などのコミュニケーションツールはもちろん重要です。しかし、それらを整えるだけでは、組織は活性化しません。
スタティックなコミュニケーションツールに加えて、ダイナミックなコミュニケーションが増えることで、組織に新しい発想やつながりが生まれ、人も組織も少しずつ変化していくはずです。
決められたことを正確に実行する力と、決められていないことを一緒に考える力。
これらが両立してこそ、組織は成長していくのではないかと思います。
スタティックなコミュニケーションで組織の土台をつくり、ダイナミックなコミュニケーションで組織の可能性を広げる。
両者をうまく使って、当社ならではの社員コミュニケーション方法を確立していきたいと思います。
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