
この本を読んで、'70年代に読んだ、夢野久作の「ドグラマグラ」(奇怪な小説の最高傑作)を思い出した。狂った人の頭の中を描いたと言われているが。その奇怪で幻想的な長編小説中の「胎児の夢」のシーンで母親の胎内で胎児は細胞から、魚類、両生類、哺乳類、類人猿、人間と系統的に成長していく。それは1個の細胞から生まれ、進化の過程を辿るもので、夢野は「細胞が考える」と言っていた。

福岡伸一も「最初、細胞はどんな細胞になるかわからない。周りの細胞の雰囲気で、どんな細胞に成るかが決まる。」といっている。
彼も分生物学の一級の研究者で遺伝子研究の最先端の研究をしていたが、その限界を感じて「動的平衡」という原初の生物学の考え方で生物を読み解こうと考えている。

「動的平衡」とは、'30年代にシェーンハマーが発表した。福岡伸一はノーベル賞級以上だと言っている。
「新しい平衡状態、バランスを見つけながら、絶え間なく変わっているのが生命」
「欠落した細胞を周りの細胞がフォローすることもある。身体は新陳代謝によって、絶え間なく入れ替わっている。」
「コラーゲン配合化粧品、食品の愚かさ」
コラーゲンはタンパク質なので、人の身体にはそのまま吸収されることはない。皮膚からも吸収されない。消化管の中でアミノ酸にまで分解され吸収される。コラーゲンのアミノ酸は、ありきたりのアミノ酸で他に食物からたくさん作られる。ヒアルロンサンも同様である。
まだまだたくさんあるが、世の中はあたりまえのことが解らなくなっている。