2018.12.1 入院6日目 | 明日への轍

明日への轍

齢五十を過ぎて、ある日大腸がんが見つかる。
手術から回復したと思った一年後、肝臓と肺へがんが転移。
更に続くがんとの付き合いを記録します。

土曜日の今日は特に検査も何もない。

通常でも土日は病院自体が休診であるため外来患者もいなし、検査自体も原則としてない。

 

と言うわけで今日は一日暇なのである。

外泊したいところだけれども、治験の治療が始まって、三日目でもあり流石にそれは医者の許可が出ない。

でも、数時間の外出なら可能という訳で、昼頃から夕方まで外出に。

 

行先は都内の紅葉でも見ようかと近場の浜離宮へ

入場料300円だが、静かで落ち着いた庭園で背後には東京フロントの高層ビルが林立するという都会のオアシスである。

東京も紅葉の良い時期を迎えており、イチョウや紅葉などが色濃くなってきていた。

でも、小一時間もいればもう十分であり、他の時間つぶしの場所をスマホで検索した。

久しぶりに寄席でも行ってみようかと思った。

上野の鈴本演芸場。 まだ行ったことがないが、出演者に「円丈」の名があった。新作落語で名前を聞いたことがあった。

 

天気の良い週末土曜日の寄席はほぼ満員だった。

ポツポツ空いている席を見つけて前から三番目を確保した。

他の出演者は知らない人ばかりだったが、結構楽しめた。 色物も中々だった。特に紙切りは見事だった。

こんな寄席を見ていると、病気で治験の為入院していることなど忘れてしまうぐらいだ。

それはそれで良いんだろう。これも自分の人生だし、生きている証なんだろう。