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高2の息子は自閉症スペクトラム。

ときどき、更新します(^^;)

高校生になって初めての夏休みがあと数日で終わろうとしています。

先月の26日からが夏休みってことになっていたけれど、講習や部活があって
一日中家に居た日を休みとするならば、1週間もないのではないかな。


今、大会が終わってようやく、部活が落ち着き、休み明けの課題テストに向
けて勉強に力を入れ始めています。


すっかり中学生までの生活と変わってしまい、戸惑ったのは私でした。
今までの長期休みはまったく学校とのかかわりがなかったので、この時期だけが
何も心配せず過ごせる時間でした。

ところが、高校では夏期講習やゼミ等の行事があり、学校とは離れられず。
それらはグループ学習なので、経験のない息子への支援を考えなければなりませ
んでした。
実際は、事前情報をもらえませんから、支援をいれる事ができないので、起きた
ことに対して担任に配慮をお願いするしかありませんでしたが。

毎日、お弁当を作りながら、休みはないのと同じだな…と思っていましたしょぼん



さて、息子はどうでしょうか。

長期休みは学校には絶対行きたくないと言っていた子が、毎日毎日、部活のため
登校しています。

たくさんの宿題を、ときどき弱音を吐きながらも、時間を見つけてはコツコツと
取り組んでいます。

ゼミの事前レポートの件で、他のメンバーに嫌がらせを受けましたが、気持ちを
押さえ、参加することができました。



部活で遠くの会場に行ったときや、ゼミの時、私は、「大丈夫?」とラインを何
度も送りました。
中学生までは介助員さんや先生が付いていてくれたので安心でしたが、今は助け
てくれる大人がいません。だから、困っていないか、いじめられていないか心配
でたまらなかったのです。

ゼミで、「昼食が終わってひとりでいる」とラインが来たので、「寂しくない?」
と返すと、「ひとりになる時間が必要だから、全然寂しくない」という返事が
帰って来た日。

大会で電車を利用して出かけるとき、切符はすぐ出せるように、携帯ケースのポ
ケットに入れるといいよ と送ったラインに既読が付かず、心配していた私に、
帰宅した息子が、「言われなくてもそうしたよ。」と言った日。

アワアワしているのは私だけなのかもしれないな、

ああ、子離れしてもいいんだな…と思えた日でした。

ギュッと握ってきた手を少しずつ緩め、離していかなくちゃ。


自閉症ですから、本人はまだまだたくさんのことを学ばなければなりませんし、
乗り越えて行かなければならないこともたくさんあります。
親は彼の心が壊れないように見守り続けなければならないでしょう。
これらはおそらく一生変わらないでしょう。

でもこれからは、
口出しせず、見守り、彼が困った時、相談し、一緒に解決策を探す存在であり続
けるよう。
見守るって歯がゆいことだけれど、少しずつ大人になっていく息子に負けないよ
うに、私も成長したいと思った夏休みでした。
この前の記事から、またまたあっという間に日々が過ぎ、今日で3月が終わります。


この間に、卒業式があり、入試があり、合格発表があり…。

卒業式では、ずっと義務教育の終了を望んでいたのに、寂しくて、心細くなった自
分にびっくりしました。
もう少しもう少し、中学生でいさせて…と思ったりして。勝手ですね汗

義務教育の終了は、敷かれたレールではなく、進む道を選択し、それに責任を持つこと。
この重さを実感した日でした。

そして、高校入試。2日間にわたって行われました。
1日目の学力検査で、かなり手応えがあったようで、2日目は、笑顔で出掛けて行った息子
でした。

そしてそして、合格発表。
午後からの発表だったので、朝から息子も私も、ソワソワ。
夫と息子で見に行きました。
家で待つ私は、ドキドキでした。
合格したら電話ちょうだいね と話しておいたので、携帯を握りしめ待ちました。
発表予定時間から数分後、携帯が鳴りました。
周りの喧騒と、息子の興奮した声が聞こえました。

「合格!!!!~うれしいよ~」

「よかったね。がんばったものね。」と答えつつ、私の心の中は、複雑で。

入学することが現実になる不安が押し寄せてきました。

でも、でも、今日だけは喜ぼうと気持ちを切り替えました。

この日はお祝いクラッカー息子の大好物が夕食にたくさんならびました。


発表の数日後には、合格者指導があって、息子にとっての最初の試練でした。
体育着を試着し、注文書を記入し、代金を払う。教科書を購入しバックに積め、持ち帰る。
誰も助けてくれる人がいない中で、なんとかやることができたようでした。
ただ、力無しの息子。父親と校門の前で待ち合わせをしていたのですが、行き違ってしま
い、重い教科書をひとりで持ち帰ってきました。
顔面蒼白な息子。
先輩からキャリーバッグがよいとアドバイスを受けていたのに、父親が持つからと言い、
ボストンバッグを持たされ、挙げ句、行き違いになってしまった。
疲れ切ってしまい、怒る気力もないようすでした。
こういった行き違いはよくあることですが、今日だけはうまくいってほしかったのに…と
本当に残念に思いました。




現在息子は、大量の宿題との格闘を終え、旅に出ております。


そして私達親は、少しでもよいスタートが切れるようにと、高校への面談を申し込み、
明日、高校へ出向く予定です。
くしくも明日は、障害者差別解消法の施行開始日。
この法律によって、支援が手厚くなるとは思えませんが、高校側も意識はしているはず。
がんばっている息子を見守ってやってほしい。それだけが、私の願いです。


備忘録として書いてきた、「進路」の記事はこれでおしまいです。