上流工程の入門書として、とても読みやすい新書版を紹介します。
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書名:上流工程で成功する人、つまずく人
著者:荒井玲子
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この本は以下の章から構成されています。
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◆第1部 要求編
第1章 要求の獲得はなぜ難しいのか
第2章 要求を獲得できる人、できない人
第3章 問題のパターン
第4章 要望収集プロセスのパターン
第5章 フィルタリングのパターン
◆第2部 プロジェクト編
第6章 非知識労働の開発プロジェクト
第7章 IT業界にまつわる誤解
第8章 知識労働としての開発プロジェクト
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最近、新書が数多く出版されていますが、
「目次」にストーリーが感じにくい表現の本が見かけられます。
例えば、単に第1章基礎、第2章実践、、、といった具合です。
この本は目次を眺めているだけで、どういうストーリーなのかが
とてもわかりやすくまとめられています。
また、「非知識労働の開発プロジェクト」や「コンピュータを使っていれば知識労働?」というように
少々とんがった表現が使われていることで、もっと詳しく読んでみようという気になります。
前半は上流工程の進め方や問題解決のやり方を丁寧に紹介していますが、
私が特に興味深かった所は後半のプロジェクト編です。
単に上流工程の内容をわかりやすく伝えることだけではなく、
知識労働とは何か、知識労働の反対は本当に肉体労働なのか、
開発プロジェクトにおける知識労働とは何かというところを
掘り下げて議論しているところが、とても興味深く読めました。
例えば、
・知識労働者にとって必要な知識は、基礎知識=「本質」
・基本的な技術の使い方を知っていることと、基礎知識があることは別
といった内容です。
入門書、と名のつく本はたくさん出ておりますが、
その中でも
・その分野の内容がわかりやすく書かれている本
・その分野と周辺分野との関係がわかりやすく書かれている本
・その分野の将来性まで推敲できるような本
・その分野の世界観、価値観が抽出されている本
というように、いくつかパターンが分かれるのかなと思っています。
私はこの本を通じて、上流工程を含むシステム開発のあるべき姿に
接することができたような気がします。