立ち上がって、階段を下りて下に行こうとする。周りの景色が全部2重に見えてしまう。家族の写真の中の孫の顔が、二つ見える。だから、ふらついている感覚になる。めまいというやつかも。

本町にあるクリニックに行く。MRIを撮る。医者は、事前に書き込んだ申告書を見ながらぶつぶつ言う。立って、目つぶって、両手を伸ばして、かかととつま先を付けてまっすぐ歩いて、とやらせた後、MRI画像を見ながらこの血管が詰まっていますね。梗塞の一歩手前ですね。治療法はありません。薬を飲んでください。血液サラサラの薬です。

患者の僕の愁訴を、脳内写真を見ながら、めまい、復像、と関連付けて何が悪いのかを説明するわけでもなく、週末の旅行は保険をかけて行けだの、もうひどいもの。提供病院からこのクリニックを東大閥のおかげで開いたというこの40台の男の医者は、ひどいものだ。

今日は、済生会か、慶応か,慈恵にいこう。

それにしても、見えるものが二つに分かれて、像を結ばない、という経験も初めてで、この医者が見せたMRI画像も血管が詰まっていて、恐怖を植え付けられた。

スペイン旅行は6年越しの実現を前に、また障害が立ちふさがってしまった。75歳の老骨のささやかな貯金を使う大旅行は実現しないかも。

神よ、慈悲がないのう。

まいいいか。