「いろいろな人生の問題に悩んでいても、今すぐ工夫すれば解決できる問題と、当面は解決できない問題とがある。すぐに解決できなくても、時間をかけて待てばそのうち解決するきっかけがあるかもしれないと思って待つことも、きわめて重要な、またきわめて優れた能力だと思われる。

 

私たちの人生においては、積極果敢に進んでいく能力とじっくり待てる能力とが相補的に働くことが、一番優れた能力である。しかし根本的には、待つことができる能力が一番高級な能力のように思われる。理性や知性は待つ能力でもある。

 

人間社会のことを考えてみても、その社会のメンバーの中には、先を読むのがきわめて早く、行動力に富み、何事も能動的に進めていく勇気ある人々がいる。

 

一方で、じっくり状況を待ち、できるだけ情報を集め、その成り行きの方向性を静かに計算し、他人のペースにはまることなく、自分のペースで静かに自分の結論を導いていくタイプの人もいる。これもまた勇気のある待つことのできる能力の持ち主である。

 

石川啄木に「東海の小島の磯の白浜にわれ泣きぬれて蟹とたはむる」という有名な歌がある。浜辺でひとり孤独に突き落とされて、その孤独を唯一慰めてくれるのが蟹であるという短歌であるが、孤独というものの極みを、きわめてロマンティックに歌っているものである。

 

どんな苦しみの中で、啄木は自分の孤独にぶつかっていたのであろうか。人がみんな偉くなっていき、それぞれの社会的な生活を確立していく中で、詩人としてなかなか成功しない啄木は、自分の能力に誇りを持ちつつも、その誇りがぐらぐらと揺れていたころでもあった。

 

しかしすべての騒々しい、あるいはけたたましい都会のざわめき、都会の人々から離れて、静かに自分と向かい合っている姿が、この歌にはよくあらわれている。

 

待ち、耐えるという能力は、すでに述べたように、人間のきわめて高い知性のあらわれだと私は思う。」

 

町沢静夫「こころの居心地がよくなる心理学」から抜粋して引用

 

アメブロの大元であるサイバーエージェントの代表

 

藤田晋さんも「忍耐力は値千金」だと言っています

 

もちろん言うまでもなく

 

「尽力しながら待ち続ける能力」です

 

ということで

 

よろしゅうに