高村薫「冷血」読了 | Carlos Danger Is Here

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ヘイナーウ!

先週の土曜日、映画館で「ティファニーで朝食を」を見て、その翌日に高村薫の「冷血」を読み終えた。気がついたら、トルーマン・カポーティでつながっているのやな、この二つは。

 

このごろ本を全然読んでいなくて、「冷血」も読むのがしんどい話でペースがあがらなかったのだが、日曜日に腰をすえて取りくんだら後半は一気に読めた。昔は、なんとなくものすごいペースで本が読めたのだが、年をとってしまったせいか、真摯に取り組んでいかないと読書ははかどらないようになってしまった。ま、読書をすることには意味があると思うので、これから意識して時間を費やしていかないとね。

 

で、「冷血」であるけれど、これはテーマ的には、結構問題作なのではないでしょうか。なんとなくイロイロなことが絡みあった結果、まーフツーなダメな奴が冷酷な殺人犯になってしまった、と書いてあるように思える。フツーの人生を歩むか、奈落から落ちてしまうか、人生というのは犯罪の加害者にとっても被害者にとっても紙一重だ、とゆーことなのだろうか。

 

ま、イロイロ考えさせる内容で、読む価値はあるけれど、俺的にはまた「レディ・ジョーカー」みたいな小説はもう書いてくださらないのだろうか、と思ってしまう。合田刑事が昔みたいに大活躍しないかと期待して、「冷血」とあの仏教の話も読んだのだけれどね。どっとはらい。