シン・ゴジラを見た | Carlos Danger Is Here

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ヘイナーウ!

遅ればせながら、「シン・ゴジラ」を見てきました。


前半は、おもしろい。想定外の事態が起きて政府がアタフタする描写は、ドラマとしてなかなか。ここらへん、ゴジラによる災害は、3・11の津波被害なんかに重ねられているわけで、行政がなにも出来ないうちに破壊が進んでいくという描写には、なにか胸を打つものがありました。


でも、後半の、各所の人材が力量を発揮して知恵を集め力を合わせて、そしたら全てがうまくまわりだす、という展開はいけない。能天気でありすぎ。


SF映画にリアリティーを求めてはいけないのかもしれないが、こーゆーふうに組織が機能するという描写は、ファンタシーである。ファンタシーをやりたいのなら、前半を妙に現実的にするべきではない。


日本が焼け野原になってしまったけれど、災害を排除するのに功績があったエリートと軍隊がこれから国を作り直すというメッセージは、はっきり言って、ヤバイ。俺はノンポリなんだけど、いくらなんでもこれは、庶民レベルの目線が欠如しすぎており、プロパガンダ臭が強すぎる。


ゴジラが人類の愚かさを罰するあらぶる神だという、ゴジラの原点に戻る設定は、よろしい。ゴジラは、人間の浅知恵などに屈せず、全てを破壊した後で海に戻って姿を消す、なんてゆーストーリーの映画が見たい。


ところで、出てくる役者の多くが、早口のくせに発音が不明瞭、と感じたのは俺だけだろうか。なにを言っているのかよくわからないことが、結構あった。


以上。