169回ぐる芽句会 | 愛と光と忍耐を求めて

愛と光と忍耐を求めて

プルーストの「失われた時を求めて」を真似てるわけではありませんが、悠久の時の流れの中での一瞬の人生。しかし、それを知っている魂には永遠の命があるのかも知れません。テーマは「修業の場としての魂の人生」

169回「ぐる芽句会」が開催されました。

今回は投句した5句中3句に選に入りました。

 

繰り言を述べて師走の名残とす  如空

 ○どんな繰り言を誰にいうのでしょうか。

  私は自分に対して、時間を無駄にしすぎるなとでも。

  (太郎)

 ○ひとしきり繰り言を言った後で、

  言ったご本人が内心ハッとして師走だったわと……

  気づき、これを師走の(繰り言を終わりとしよう!、

  と思った、そんな情景と内心を想像しました。

  (みやび)

 △新年前にぼやいておきたい気持ちに共感しました。

  「名残とす」ということは、まだ心残りなのか。

  (水香)

 

辞世の詩友の自筆の年賀状  如空

△今年の年賀状でしょうか。送り、

 受け取った時の双方の心情を思うと複雑です。

 (水香)

 

イルミネーション心拍数とコラボして  如空

○ドキドキドキ、心臓のポンプが点灯させてるかのような、

 ファンタジーを感じました。(蒼月)

 

 

今回の最高得点句は、以下の7点句の3句でした。

 

寒の空一葉とてなき大欅  まこと

 △きっぱりした句で、冬の情景そのもの。(友游)

 ○冬の澄んだ空気に枝だけの大欅

  自分がその景を見ているような気分になりました。

  (月子)

 ○「一葉とてなき」という表現が、きっぱりとして素敵です。

   今年行った山居倉庫の欅を思いおこしました。

  (水香)

 △声を出して読んで調子のいい調べだなと。(太郎)

 △大きな景が良く見えます。

  大欅の裸木は枝振りが美しく感動的ですね。(如空)

 

冴ゆる夜の白きナースの手は脈に  十志夫

 ○ありがたい情景です。その暖かさで句となっている。

  (友游)

 ◎病を得て不安になっている時、

  人の手の優しさに心がホッとしたことを思い出しました。

  (上街)

 ○一枚の絵画を見ているような感じになりました。(ことう)

 

水が水押してかちりと初氷  十志夫

 ◎氷ができる様子を水が水を押す、

  という表現にしたのが面白いと思いました。

  中身の詰まった硬い氷が見えてきました。(ことう)

 ○液体が固体に変化した瞬間の音が

  また寒さに拍車をかけて伝わります。(蒼月)

 ○初氷の出来る様がリアルに表現されています。(如空)

 

 

 古希過ぎて秒針早し去年今年   如空